【ゲーム株概況(11/10)】QonQで業績改善のクルーズと海外ゲームのライセンス獲得のコムシードがS高 4Qの大幅減益を嫌気し、KLabが大台割れ

11月10日の東京株式市場では、日経平均株価は小幅ながら5日続伸し、前日比28.52円高の1万9671.26円で取引を終えた。朝方は売り先行のスタートとなったものの、10月の企業倒産件数など各種指標の改善を受けて次第に下げ幅を縮小、そのままプラス圏を回復した。

そうした中でゲーム関連株の動きを見てみると、クルーズ<2138>が朝高の後、一度緩んだものの、大引けにかけてストップ高した。前日9日に発表した2016年3月期の第2四半期決算が、四半期推移(QonQ)で大幅な増収増益となった(関連記事)ことが材料視されている。利益率の低いインターネットコマース事業の売り上げが伸びため、全体の利益率は低下したものの、インターネットコンテンツ事業も『エレメンタルストーリー』などネイティブゲームの売上が拡大するなど、事業構造の変化が進みつつあることが評価されているようだ。

また、コムシード<3739>も同じくストップ高した。コムシードは、韓国EYEDENTITY MOBILEとスマートフォンゲーム『ポケット遠征隊』(日本サービス名:未定)の日本における独占ライセンス契約を締結したと発表(関連記事)しており、国内外でのパブリッシングビジネス展開に期待が高まったもよう。

ほか、イグニス<3689>やマーベラス<7844>、モブキャスト<3664>なども買われた。なお、モブキャストは新たな雇用形態「プロ契約」の採用を開始し、その第1号としてKONAMIの上席執行役員である花元眞一氏と契約(関連記事)したことも注目を集めている。

半面、KLab<3656>が朝方から売り先行の展開となり、4ケタ大台を割り込むなど急落した。9日に発表した2015年12月期の第3四半期業績が予想を下ブレしての着地となったことに加え、第4四半期予想も大幅減収減益予想を打ち出したことで、失望売りが殺到する形となったようだ。

そのほか、アクセルマーク<3624>が再び大幅安となり、大手ゲーム株やガンホー<3765>やミクシィ<2121>、コロプラ<3668>など主力株もさえない。



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KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高107億1700万円、営業損益11億2700万円の赤字、経常損益7億6100万円の赤字、最終損益17億2800万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3656
企業データを見る
クルーズ株式会社
http://crooz.co.jp/

会社情報

会社名
クルーズ株式会社
設立
2001年5月
代表者
代表取締役社長 小渕 宏二
決算期
3月
直近業績
売上高140億円、営業利益6億4400万円、経常利益6億2800万円、最終利益2億5400万円(2023年3月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
2138
企業データを見る
コムシード株式会社
https://www.commseed.net/

会社情報

会社名
コムシード株式会社
設立
1991年12月
代表者
代表取締役社長CEO 塚原 謙次
決算期
3月
直近業績
売上高19億8500万円、営業利益6000万円、経常利益4800万円、最終損益1億1500万円の赤字(2023年3月期)
上場区分
名証ネクスト
証券コード
3789
企業データを見る