★スマホe-sports★戦の時間だバカ野郎! 第12戦「プロゲーマーに関して」



お疲れ様です。板垣です。

最近、e-sportsを題材にした生放送番組に参加する機会がありまして、様々な方とお話させていただき、大変勉強になっています。

そんな中、プロチームを運営されている方や、プロゲーマーの人達と話した際に、いろいろと気になったので、メモしておこうと思います。


 
● プロゲーマーとはなんなのか

そもそも、プロゲーマーとはいったいどういう人なのでしょうか?

ゲームが上手ければ良いのか?

賞金大会に出たことがあれば、プロなのか??

プロゲーマーのイメージとしては、「ゲームでの賞金稼ぎを生業としている人」のような印象が強いとは思います。賞金稼ぎ専門の人も勿論いるのですが、それだけでは中々食べていけない厳しい世界のようです。

実際には、賞金だけではなく企業からのスポンサードでお金をもらい、自身やチームが広告塔となるパターンが多いとのこと。日本トップクラスのプロチームだと、年商は1億円を超えるようです。

ゲーム以外の仕事と兼業しつつ企業にスポンサードしてもらってプロゲーマーをやられている方も多く、現状だと、プロ化への競争率は激しそうです。


 
● 「アマチュア」と「プロ」の境界線

実際にプロゲーマーの方とお話させていただいている時に出た内容で、すごく気になった一言がありました。

「プロと名乗る前は、世界大会とかに出ても、周りから理解は得られなかった」

ちなみにその方は、元々著名な選手で、サラリーマンをしながら世界大会に出場するという生活サイクルを送られていました。会社の同僚からは、「いつまでゲームなんてやっているの?」とよく言われたそうです。

周りから理解を得られない日々が続き、これはもうプロになるしかないなと。そう思い立って、スポンサーになってくれる企業を自らの足で探して歩いたとのことでした。

今ではスポンサーが付き、プロを名乗りだしたタイミングから周りの目も変わってきたようで、「次の大会も頑張ってね!」と言ってくれる人が増えたそうです(なお、プロ前と後の活動の違いは、ほぼ無いとのことでした)。

本質的かどうかは置いといて、周りの印象から察するに、「スポンサーがついているかどうか?」が、分かりやすいプロかどうかの境界線なのかもしれません(もしくは、スポンサーが付いているプロチームに所属しているかどうか?)。


 
● プロゲーマーとしてのキャリアパス

あと、気になった一言は、

「選手を、もっと目立つようにして欲しい」

という訴え。

当たり前の話なのですが、これを中々出来ている大会が少ない、という話でした。確かに、どの人に聞いても、口を揃えて「選手側がフューチャーされることは少ない」という話が出てきます。戦っているのは選手なのに「選手が目立たない」というのは、いったいどういう状況なのだろう?と最初は疑問でした。

なので、実際に、いくつか大会を見学に行ってみました。すると確かに、選手よりもスポンサーや主催者側が目立ってしまうパターンが多かったような気がします。

ひょっとすると、スポンサー側や主催者側も、「どうやって選手をフィーチャーさせたら良いか正解が見つかっていない」という状況なのかもしれません(私にも分かっていません)。

選手側からしても、金銭面だけではなく、「プロゲーマーとしてのキャリアパス」が曖昧な業界なため、「とりあえず目先の賞金を取りに行って、有名になる」という所を目標に頑張っているのだと思います。

その辺りの、各者の思惑が綯い交ぜになった状態だからこそ、選手側からのアラートとしては「もっと目立つように」という言葉が表現として使われたのかもしれません。

本質的には、選手のキャリアパスというか、各選手が辿る、いや辿れる道が明確になることが、業界発展の近道なのかなと思います(目的を目指して頑張っていれば、選手に自然とファンがついてくるフローが出来ているのがベストですよね)。


 
● そして、憧れの存在へ

直近の目標は何ですか?

と、とあるプロチームの代表の方に、そう聞いた時、

「その時もっとも有名なゲームで、世界一になること」

と、おっしゃっていました。

それは賞金獲得という意味だけではなく、大会で優勝することが幅広いファン獲得に繋がる近道という意味だと思います。そしてそれが、広告塔としての「選手の価値向上」に繋がる。選手は、自分の価値を上げることに注力して、日々練習を重ねる。

だからこそ、大会を開催する側は、「優勝することで幅広い層の情報が広まる」ような大会を開いていく必要がありますし、「この大会に出たら自分の価値が高まるなぁ」と選手に思ってもらえる大会を開いていく必要があるのだと思います。

そして、プロゲーマーに憧れて、プロの選手を目指していく人が増える…。

例えば、野球に興味がないい人だったとしても、「プロ野球選手です」という人に出会うと、「おぉ、すげぇ!」と思うでしょう。プロゲーマーも、その域まで底上げしていきたいなぁと、改めて思いました。
 


 
【過去記事アーカイブ】

第11戦「闘会議2017に行ってきた」
第10戦「e-sportsの賞金大会に関する謎!!」
第9戦「G-Starに行ってきた。~韓国はe-sports先進国~」
第8戦「Nintendo Switchが賛否両論な件」
第7戦「今更だけど、東京ゲームショウに行った時の話」
第6戦「テクノスポーツを体験してきました!」
第5戦「e-sports大会のRAGEに行ってきた!」
第4戦「ポケモンGOをe-sports化したらどうなる?」
第3戦「ゲーム内に大会機能を同梱するのは、e-sports化の近道??」
第2戦「『にゃんこ大戦争』を、もしe-sports化しようとしたら、どうなる??」
第1戦「『クラッシュ・ロワイヤル』はe-sportsタイトルとなりえるのか?」


 
■著者紹介&お知らせ

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著者
板垣護
ポノス株式会社、e-sports事業の総括。 兼、ヤルキマントッキーズ合同会社、CEO。
最近の一言
「え?『かぞえてんぐ』って終わったの!!??」
ポノス株式会社
http://www.ponos.co.jp/pc/

会社情報

会社名
ポノス株式会社
設立
1990年12月
代表者
辻子禮子、辻子依旦
決算期
11月
上場区分
非上場
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