諸事情により、掲載が止まっていた1週間のまとめ記事を掲載する。「諸事情」というのは、簡単にいえば、週末に届けられるプレスリリースやお知らせが、編集部の処理能力を超えるものになったため、そちらの対応を優先したことがひとつ。もうひとつは、土日のイベント取材が増えてきたためだ。
さて、この週は、土曜日に掲載したApp Storeのランキングの記事が1位だった。『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』が首位をキープしたことに加え、香港のゲーム会社Six Waveのストラテジーゲーム『三国天武』がTOP30入りしたことが注目されたようだ。特に『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』については、昨日、東証マザーズへの新規上場が決まったアカツキが手掛けているタイトルだ。じつは先日、とある証券メディアからインタビューを受けた際、「スマホゲーム関連でIPOの近い会社は?」と聞かれて、「ほぼ出尽くした」と前置きしつつ、アカツキともう1社をあげたのだが、それから1ヵ月もしないうちに上場承認されるとは思いもよらなかった。
第2位には、DMMゲームズのスマホアプリ版『刀剣乱舞-ONLINE- Pocket』のリリース日決定と事前登録に関する記事が入った。事前登録開始を報じた記事も8位に入った。昨年の東京ゲームショウでプレイアブル出展された際も非常に注目を集めた本作だが、いよいよリリースが迫ってきた。女性向けゲームはアプリストアで存在感を高めているが、本作の登場で勢力図にも大きな影響を与えそうである。
また3位にはKLabの決算内容を報じた記事が入った。同社の決算説明会のレポート記事が11位、23位、25位に入った。『スクフェス』についてはTOP30圏外に入る場面も増えているが、イベントなどをプレイすると、アクティブユーザー数は高い水準を維持しているようにみえる。直近のランキングの下落は、競合の影響というよりも、同社の言うとおり、「売るものがない」という状態が正しいようにみえ、しばらく我慢の時が続きそうだ。
決算発表シーズンたけなわなのだが、バンダイナムコホールディングスの記事が10位、ミクシィの決算説明会レポートが12位などと複数入った。ただ、株式市場が低迷していること、そして、それ以上にモバイルゲーム関連株の成長性が低下し、投資妙味が少なくなってきたこともあって、全体的に決算記事への注目度が落ちてきたように見える(たぶん~終わったなどと煽れば違うんだろうが)。企業業績の明暗も分かれており、市場が成熟化するなか、どうやって成長を目指すのか、各社の戦略がカギを握るのだろうか。実はそれは当社も同じなのだが…。
このほか、ワンダーフェスティバルの記事が複数入った。ゲームそのもののイベントではないので、なぜ取材に行くのかとたまに聞かれる。グッズ、特にフィギュアについては、その単価は決して安いものではなく、作品によっては場所も取る。よって、その作品の熱心なファンが主に買うといっていい。フィギュアやグッズがどのくらい出ているのか、会場限定の物販をどのくらいの人が購入しているのかなど、熱心なファンの人数や作品の人気度合いを肌感覚で知る意味で、とても重要なイベントだと考えている。『刀剣乱舞オンライン』や『艦隊これくしょん』『ラブライブ!』『アイドルマスターシンデラレガールズ』などが引き続き人気だったが、今年は『グランブルーファンタジー』と『あんさんぶるスターズ』の台頭が目立った。
(編集部 木村英彦)