★スマホesports★戦の時間だバカ野郎! 第15戦「フランスのESWCに参加してきた!」



お疲れ様です。板垣です。

7月1日~2日(土・日)にフランスのボルドーで開催された「ESWC Summer 2017」に、今回参加してきました。本来はパリでの開催予定が、テロの影響で、直前でボルドーでの開催に変更になったようです。

日本以外の世界的なesportsイベントに参加するのが初めてだったので、参考までにメモしておこうと思います。

ちなみに当日は、東京で都議会選挙をやっていた関係なのか? 日本人は誰も見かけませんでした(ちゃんと事前投票は済ませましたよ!)。
 


 
● 「ESWC」とは

「Electronic Sports World Cup」の略らしいです(※Electronic Sports World Conventionの略でもある)。フランスで定期的に開催されており、世界で人気のあるゲームタイトルの優勝者を決める大会です。

正式な世界一が決まるかどうかは定かではありませんが、ここで良い成績を残すと、ヨーロッパ界隈で著名な選手になりえることは間違いないようです。

ちなみに、今回トーナメントが行われていたのは下記の4つのゲームでした。

・ストリートファイター5
・FIFAサッカー
・クラッシュロワイヤル
・リーグオブレジェンド
 


 
● 特徴的だった大会の構成

最初に通されたのは、広めのイベント会場で、そこでは、各ゲームの予選トーナメントが行われていました。おそらく、ヨーロッパの各地域のイベントで勝ち残った人たちが集まり、決勝トーナメントへ向けて戦っている感じ。

正直、最初は「あれ?しょぼくない?」という印象でした。確かに大会予選的なことは行われていましたが、ワールドカップか?と言われると、そこまでではない印象です。

ただ、決勝トーナメントで印象がガラリと変わりました。場所を別の場所に移し、アカデミー賞の発表のような雰囲気の舞台で、決勝トーナメントを観戦することに。なんというか…圧巻でした。

大会を見学しているというよりは、リアルタイムでドキュメンタリー映画を見ているといった方が近かったかもしれません。

予選と比べて、決勝トーナメント出場者のヒーロー具合が際立つ演出になっており、誰もが「決勝トーナメントに出たい!」と思える構成になっていたなと。

決勝トーナメントの時間も各ゲーム毎に2時間くらいで、だいたい映画を見ているのと同じ感覚というのも効果的だったかなと。

あと、場所自体が映画館のような作りだったので、まず見る環境がすごく快適でした。

見る環境が快適なので、疲れることなくずっと見ていられます。ずっと見ていられるので、大会での挙動をずっと追うことが出来、何かドラマが起こった際も見逃すことなく、一喜一憂して参加することができました。まさに「見て楽しい」を体現している大会だったなと。
 


 
● 客層に関して

各ゲーム毎に、観客の層が違うのも印象的でした。

ストリートファイター5は、観客に「オタク系の人」が多い印象。
FIFAサッカーは、観客に「若めの男女カップル」が多い印象。
クラッシュロワイヤルは、観客に「家族連れのファミリー」が多い印象。
リーグオブレジェンドは、観客に「年齢層高めの人」が多い印象。

トータルで見ると、全年齢層が満遍なく大会を見に来ていた気がします。土日に開催するにはうってつけの、全年齢向けイベントなんだなと。
 


 
● 特に盛り上がっていたのは「スマホゲーム」

個人的な感想になりますが、全体を通して一番盛り上がっていたのは「クラッシュロワイヤル」だったと思います。そもそもの大会への出場者が多かったことや、観客数も一番多く、唯一決勝では立ち見が出るくらいの盛り上がりでした。やはりスマホゲームはプレイヤー数の絶対数が多いので、大会でも盛り上がりやすいのかもしれません。

また、舞台に上がっている選手と、観客で応援している少年たちが、同世代というのも大きかったと思います。予選で負けた選手も、決勝をそのまま見に来ていたと思うので、自分に勝った相手を応援するような流れが、うまくできていたかと(心から楽しんでるな~という感じ!)。
 


 
● ドラマチックな試合展開

今回の大会で、一人のヒーローが生まれました。クラッシュロワイヤルの「KILUA選手」です。おそらく中高生くらいの少年です(若い!)。

「先に3勝した方が勝ち」というルールなのですが、無表情にテキパキと相手を圧倒する冷静さは、まさに王者の貫禄という感じで、連勝してそのまま決勝戦へ。決勝戦の相手(AZILYS選手)もなかなか強く、途中まで拮抗していました。

そんな中、まさに「ココで決着がつくか!?」というタイミングで、KILUA選手の端末のバッテリーが切れて操作不能トラブルが発生。そのままAZILYS選手が1勝をもぎ取る事態に。

精神面に不安が残る中、KILUA選手の操作に少し焦りが見え始めます。「ここまでか?」と誰もが思った中、ギリギリで精神を立て直し、逆転で相手の城を倒し、優勝を制した時は、会場が総立ちで盛り上がりました(鳥肌が立ちましたよ)。

それにしても、昨日まで普通の中高生だった人が、一夜にしてヒーローというのは、なかなか夢があるなぁと。見てる側も、KILUA選手に憧れて「あんなふうになりたい」と思ったのではないでしょうか。
 


 
● 性善説に基づいた優しいイベント運営

そういえば少し気になったのですが、プロジェクターに表示されていた情報が、一方の選手側の画面をそのまま映していた形でした(大会用に追加情報を出してはいましたが)。

ゲームによっては、一方の選手の情報がだだ洩れな状態なので、場合によっては不公平になってしまうなぁと。とはいえ、その辺は選手のスポーツマンシップに頼るというか、性善説に基づいて運営されている感じでしたね。

国民性の違いや、国毎のルールもあり、日本で同じやり方でできるかどうかは難しい所だと思いますが、色々勉強になりました。いつか、自社で作ったゲームを、ESWCのようなイベントで大会が開いてもらえるようにしていきたいなぁと!!
 


 
● ボルドーは良い街

余談ですが、フランスのイメージとして、事前にテロなどの過激な情報を得ていたので、正直怖いなぁと思っていました。が、実際行ってみると印象と真逆で、とても穏やかで静かな所でしたね。

ワインで有名な街ということで、ファストフード的なカジュアルなお店でもワインが飲めるような環境でした。あと、全然関係ないですが、近くの公園で綺麗な写真が撮れたので共有しますね(壁紙に使っても良いよ!)。
 


 
【過去記事アーカイブ】

第14戦「社内でガチの大会やってみたら、どうなるか?」
第13戦「esportsの、本質的な価値って何だろう」
第12戦「プロゲーマーに関して」
第11戦「闘会議2017に行ってきた」
第10戦「e-sportsの賞金大会に関する謎!!」
第9戦「G-Starに行ってきた。~韓国はe-sports先進国~」
第8戦「Nintendo Switchが賛否両論な件」
第7戦「今更だけど、東京ゲームショウに行った時の話」
第6戦「テクノスポーツを体験してきました!」
第5戦「e-sports大会のRAGEに行ってきた!」
第4戦「ポケモンGOをe-sports化したらどうなる?」
第3戦「ゲーム内に大会機能を同梱するのは、e-sports化の近道??」
第2戦「『にゃんこ大戦争』を、もしe-sports化しようとしたら、どうなる??」
第1戦「『クラッシュ・ロワイヤル』はe-sportsタイトルとなりえるのか?」


 
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著者
板垣護
ポノス株式会社、e-sports事業の総括。 兼、ヤルキマントッキーズ合同会社、CEO。
最近の一言
「ユーロ紙幣ってなんかオモチャみたいで、少年心をくすぐられるデザインだなぁ~」
ポノス株式会社
http://www.ponos.co.jp/pc/

会社情報

会社名
ポノス株式会社
設立
1990年12月
代表者
辻子禮子、辻子依旦
決算期
11月
上場区分
非上場
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