【サービス終了、その瞬間】ドリコム『GGGGG(ジージージージージー)』…最後の最後までマッチング良好、多くのプレイヤーがバトルに興じた

スマートフォンアプリ市場は、日々新しいゲームがリリースされている。その一方で、様々な事情により惜しまれつつサービスが終了してしまうゲームも少なくはない。

gamebizでもサービス終了に関する記事(関連情報)を取り上げている。

それら記事を読み、「あと数ヵ月後に終わるのか…」と思うが、サービス終了発表~サービス終了当日までの期間、そのゲームについて追ってはいなかった。

そこでgamebizでは、それらゲームのサービスが終了するその瞬間に立ち会って、ゲーム内でどのような事が起こったのかを伝える「サービス終了、その瞬間」を展開している。

今回は、2023年11月30日16時をもってサービス終了となった、ドリコム<3793>の『GGGGG(ジージージージージー)』をピックアップした。

ドリコム『GGGGG』(Since 2023 to 2023)

まずは『GGGGG』の概要について。

本作は、シンプルな操作性で、他のプレイヤーと協力・対戦できるアクションゲーム。プレイヤー最大100人による同時対戦が楽しめる「100人バトルロイヤル」や、最大4人のチームを組んで協力しながら進めることができる「ダンジョン攻略」など様々なバトルルールが楽しめる。

2023年3月31日にサービスを開始したが、それから約8ヵ月でサービス終了となった。

タイトル発表からサービス終了までの歴史を振り返る

ここからは『GGGGG』発表からの歴史を振り返っていこう。

『GGGGG』は、ドリコムが2022年9月20日に、日本を含む世界172の国と地域に向けて2022年中に配信することを発表したことが初報となる。あわせて同日から、アプリストア(App Store、Google Play ストア)などでの事前登録もスタートさせた。(関連記事

▲タイトル発表とともに公開されたPV。

タイトル発表から約1ヵ月後の2022年10月27日には、ドリコムの内藤裕紀社長が『GGGGG』について、タイトルから分かるように、5G回線が本格的に普及することを見込んで開発したタイトルであると明かし、100人が参加するバトルロイヤルゲームでタイムラグのストレスを感じずに遊べるという、新しい体験を提供したいと考えて開発したことを明らかにした。(関連記事

それからさらに1ヵ月後の2022年11月25日、『GGGGG』で使用できるNFTをFREE MINT(無料)で提供することが発表。『GGGGG』をきっかけにブロックチェーンゲームやNFTを始める人が増えてほしいという想いから、FREE MINT(無料)で提供することとなった。(関連記事

そのほか、2022年12月には、1SECが設立したクライアント企業のweb3市場への参入を支援する「1BLOCK LAB」が、『GGGGG』で使用できるNFT展開で協業を開始したほか(関連記事)、『GGGGG』公式アンバサダーとして、魔LUCIANさんと全力まんさんの起用を発表するなど(関連記事)、リリースに向けてその動向が活発になっていった。

タイトル発表時は2022年中のリリース予定だったが、そこから延期となっていた『GGGGG』。2023年2月10日、そのリリース日について、2023年3月31日に正式リリースすることが発表となった。ちなみに2023年1月31日まで配信されていたβテスト版をプレイしたユーザーアンケートの結果も公開されており、93.7%のユーザーが「面白い」、「少し面白い」とアンケートに回答している。(関連記事

そして2023年3月31日、『GGGGG』は170カ国以上でサービスを開始。約4か月後の2023年7月20日には、100人のプレイヤーを2チームに分けて戦う多人数バトルルールであり、ステージ中央にある姫のハートを中心に展開される新バトルルール「プリンセスロイヤル」を導入した。(関連記事

また、2023年7月27日に開催されたドリコムの第1四半期の決算説明会では、『GGGGG』について、ブロックチェーンゲーム化を検討することを明らかに(関連記事)。以降、大きな情報の発表はなかったが、2023年10月26日、『GGGGG』が同年11月30日16時をもってサービスを終了することが発表されたのだった。

1週間前からプレイ…有終の美(サ終)を見届ける

『GGGGG』の発表からサービス終了決定までの流れをお届けしたところで、ここからはサービス終了1週間前の2023年11月24日からログインしたプレイ記録をダイジェストでお届けしよう。

と、その前に、本企画記事だが10月末に23年7月~10月掲載記事まとめを掲載して以降、音沙汰がなかったわけだが、べ、べつにサボってたわけじゃないんだからね!

イレギュラーな作業でオクパードだったのもあるが、実はいくつかのタイトルのサービス終了を見届けようと、アプリをダウンロードしたのだが、「新規ユーザーはもう入れません」的な対応の作品に立て続けに当たってしまって記事作成が滞っていたのだ。もはや「サービス終了、その瞬間」の企画をとん挫させようとする闇の組織、秘密結社の陰謀かと思うくらいだ(考え過ぎ)。

正直『GGGGG』も同じような対応なのか…とビクビクしたが、普通にプレイすることができた。ありがとう『GGGGG』!

ただ、もう1つ懸念があった。本作は他のプレイヤーと協力・対戦できるのが最大のウリだが、サービス終了が発表されたことでどれだけのプレイヤーさんが遊んでいるかだ。下手すると誰ともマッチングできないなんてこともありやなしや。

はい!そんな心配は無用でした!! 普通に他のプレイヤーさんとのプレイを楽しむことができました。


▲本企画史上、もっともユーザー名にモザイクをする作業が大変だった『GGGGG』。それも良い思い出である。

アクションゲームながら操作自体はシンプルなので、年老いて反射神経および動体視力が激落ちくんな筆者でも何とかプレイできたが、最後まで生き残るようなことはなく、常に中盤くらいで倒されてしまったが、『GGGGG』最後の1週間を色々なプレイヤーさんと共有できたことは良かったと思ったわけで。

ちなみに本作は対戦プレイが終わったあと、一緒に遊んだプレイヤーさんのリストが表示され、フレンド申請することができる。この点についても、最近本企画で扱ったゲームのいくつかは、ユーザーIDを検索しないとフレンド申請できない仕様のものが多かったので助かった。

…ま、まぁとは言え筆者とフレンドになってくれたプレイヤーさんは1人だけだったけどね。ありがとう、マイフレンド!

そんなこんなで、『GGGGG』サービス終了当日の11月30日を迎えた。筆者は終了1時間前の15時に最終ログインし、その時を待つことに。

終了直前ながら、対戦プレイのマッチングはすんなりと行われ、最後の最後まで多くのプレイヤーが『GGGGG』を楽しんでいた。

そして時計の針が16時を過ぎ、サーバーとの接続が切れました、というメッセージが表示された。

こうして、『GGGGG』はサービス終了。約8ヵ月の歴史に幕を下ろしたのだった。


▲サービス終了後の公式X(Twitter)。

なお、NFTスキンについては、サービスが終了した後も利用することができるが、サービス終了後はバトルができないため、戦歴を上げてエフェクトを付与することができなくなるという。サービス終了後でも、一度付与されたエフェクトが無くなることはないとのこと。

また、NFTスキンを所持しているプレイヤーには、感謝の気持ちとして、後日SBTを配布するとしている。

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株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
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