ゲーム株概況　全体相場の上昇でコナミなど大手が上昇　ソニーはPS4への期待感で買われる

10月28日の東京株式市場ではコナミ<9766>など、比較的規模の大きいゲーム株の上昇が目立った。日経平均株価が300円強上昇するなど、全体相場の堅調さに連れ高したようだ。コナミの終値は前週末比87円（3.8％）高い2398円だった。スクウェア・エニックスHD<9684>や任天堂<7974>、バンダイナムコHD<7832>なども上げた。ソニーも、新型の据置型ゲーム機「プレイステーションPS4」（PS4）への期待感から買われた。

■ソニーが上昇、「PS4が売上増に寄与」との見方

ソニー<6758>が大きく上昇し、終値は59円（3.2％）高い1910円だった。前週末に一時1850円と、6月前半以来の安値をつけたこともあって、売られすぎと見た向きの買いが入ったとみられる。買いを誘ったのは一部外資系証券会社の投資判断引き上げレポート。その証券会社によれば、PS4が、決して成功例ではないPS3並に売れるだけでも、ソニー全体の売上高成長に貢献し、コアユーザーのARPU上昇などサービス収入による利益のアップサイドも生まれる」という。PS3と比べると、半導体チップやブルーレイ部品の汎用化などで大幅にコストが抑えられており、初期のハード赤字幅も小さい点もプラスだという。据置型ゲームでのオンラインサービスの拡大という市場環境もPS4の追い風と見ていた。
 

■LINE関連、オルトプラス、トレンダーズなど下げ大きい

このところ人気化していたLINE関連銘柄は上昇に一服感が出ている。象徴的な銘柄とされるアドウェイズ<2489>は、82円（3.9％）安の2030円で取引を終えた。イマジニア<4644>も終値は77円（5.2％）安の1399円だった。


オルトプラス<3672>は800円（13.5％）安の5140円と急落。ここ数日、目立った材料もないまま急伸していた反動もあり、利益確定売りに押された。


ゲーム株ではないが、市場ではトレンダーズ<6069>の急落も話題だった。一時、前週末比206円（15％）安の1164円を付け、株式分割を考慮した上場来安値を更新した。前週末に2014年３月期の単独純利益が従来予想の前期比２割増益から一転、６割減の9000万円になる見通しだと発表した。美容関連など女性向け商品のネットサービスを手掛ける。芸能人などのブログを通じて消費者に気づかれないように宣伝する、いわゆる「ステルスマーケティング」問題が話題となり、口コミマーケティングを手掛けるトレンダーズのブログサービスなどにも影響が出たという。


以下、28日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位は円）。

銘柄名	証券コード	終値	前日比	前日比率
コナミ	9766	2,398	87	3.76%
マーベラスＡＱＬ	7844	640	22	3.56%
スクウェア・エニックスＨＤ	9684	1,582	43	2.79%
アクセルマーク	3624	946	20	2.16%
ガンホー・オンライン	3765	80,800	1,700	2.15%
任天堂	7974	11,510	230	2.04%
トーセ	4728	667	13	1.99%
バンダイナムコＨＤ	7832	1,863	24	1.31%
カプコン	9697	1,905	20	1.06%
エイティング	3785	2,406	25	1.05%
グリー	3632	817	6	0.74%
エイチーム	3662	2,685	15	0.56%
サイバーエージェント	4751	2,830	14	0.50%
ケイブ	3760	109,000	300	0.28%
ディー・エヌ・エー	2432	2,073	4	0.19%
コーエーテクモＨＤ	3635	1,072	1	0.09%
日本一ソフトウェア	3851	862	0	0.00%
セガサミーＨＤ	6460	2,613	0	0.00%
ＧＭＯインターネット	9449	1,234	-2	-0.16%
ＫＬａｂ	3656	841	-2	-0.24%
コロプラ	3668	2,835	-19	-0.67%
ネクソン	3659	1,160	-8	-0.68%
ボルテージ	3639	1,222	-14	-1.13%
日本ファルコム	3723	1,087	-18	-1.63%
ドリコム	3793	111,100	-2,400	-2.11%
クルーズ	2138	4,220	-100	-2.31%
ｅｎｉｓｈ	3667	3,210	-115	-3.46%
アドウェイズ	2489	2,030	-82	-3.88%
モブキャスト	3664	1,809	-96	-5.04%
オルトプラス	3672	5,140	-800	-13.47%