アソビモは、2015年5月3日(日)、六本木ラフォーレミュージアムにおいて、自社で開発・運営を行っているスマートフォン向けオンラインゲームタイトルによるe-sportsの大会「GO-ONE」を開催した。
そもそもe-SportsとはElectronic Sports(エレクトロニック・スポーツ)の略称で、コンピューターゲームを使って対戦を行うスポーツコンテンツ。従来のプロスポーツと同様、ハイレベルなプレイヤーにスポンサー企業がつき、莫大な賞金をかけた大会が年々増加し、その勢いはゲームという枠を超え、一般メディアでも大きく取り上げられるなど、新しいエンターテイメントとして大きな注目を集めている。
e-Sportsと言えば、取り扱われるゲームジャンルのほとんどが格闘ゲームやFPS(ファーストパーソンシューティング)、ストラテジーゲームなどが中心であろう。しかし、本大会では同社の人気タイトル『アヴァベルオンライン』をはじめ、『X-word(クロスワールド)』『GODGAMES(ゴッドゲームス)』といった、スマートフォン向けオンラインゲームが中心。なかでも後者2タイトルについては、まだ正式サービス開始されていない新作だから驚きだ。
そして、賞品賞金総額は1000万円。このほか豪華ゲスト陣によりステージイベントや『アヴァベルオンライン』の声優オーディションPRステージ、グッズ販売、来場者参加型のイベントなども実施された。本稿では、史上初のスマートフォン向けオンラインゲームが中心の公式大会の模様をレポート。
■スマホ向けオンラインゲームの公式大会…e-sportsの新たな形になるか
『アヴァベルオンライン』では、対戦システムPvP(プレイヤーvsプレイヤー/チーム戦)とGvG(ギルドvsギルド)を、より競技性の高いe-sportsへと昇華させたトーナメント形式の大会を展開。まず参加者は、オンラインでの予選トーナメントを戦い、見事勝ち抜いたチームとギルドが、「GO-ONE」で開催されるオフラインの決勝トーナメントにおいて戦いに臨んでいく。なお、それぞれの試合は本大会のために特別に設置された対戦専用マップにて行われる。
ルールは、チーム(ギルド)メンバーと力を合わせて相手を倒すデスマッチ。15分間の制限時間内に相手チームよりも多く倒す(キル数を多く取る)と勝利となる。勝ち上がった出場者が、ステージ上で小さい端末を手にしてバトルに挑む姿は、従来のe-sportsとは異なる雰囲気となった。なお、当日は実況MCとしてマックスむらいさん、ゲストには同作のテレビCMのナレーションを務めた声優・戸田めぐみさんが登場し、大会を盛り上げた。
優勝:DEATHGAZE
準優勝:タカーズ
3位:芝刈り機
3位:桜を見たら俺を思い出してくれないか
■『アヴァベルオンライン』GvG部門
優勝:天体観測
準優勝:It's on
※3位は出場辞退により入賞チームはありません
また、本選出場者はアソビモとプロモーション契約を結び、本選で獲得される賞金(現金及びアイテム等を含む)はプロモーション契約における成功報酬としての支払となる。
■『アヴァベルオンライン』PvP部門 賞金・賞品
順位 | 現金 | 魔石 |
1位 | 300,000円 | 90万円相当(9,000個) |
2位 | 180,000円 | 54万円相当(5,400個) |
3位(同率) | 60,000円 | 18万円相当(1,800個) |
■『アヴァベルオンライン』GvG部門 賞金・賞品
順位 | 現金 | 魔石 |
1位 | 750,000円 | 225万円相当(22,500個) |
2位 | 450,000円 | 135万円相当(13,500個) |
3位(同率) | 150,000円 | 45万円相当(4,500個) |
▲当日は『アヴァベルオンライン』に実装されるキャラクターボイス(CV)の声優オーディションも実施。選ばれた方は今後実装されるCVとしてゲームに採用される予定。ゲームアプリ上でユーザー投票が行われ、5月末に採用者が決定する。
今回の大会では、現在テスト配信中の2タイトルも種目となった。『クロスワールド』は、オンラインで多人数と戦えるスマートフォン向けのチーム対戦型アクションゲーム。チームに分かれて互いの拠点を奪い合い、敵プレイヤーを倒したり、マップ内にあるシールドなどの施設を壊しながら、攻めてくる敵プレイヤーを退け、先に敵の戦力ゲージを0にした方が勝利となる。戦いには4体のキャラクターを連れていくことができ、使用しているキャラクターが戦闘不能になるとバトンタッチできるのが特徴。倒されたキャラクターは再出撃まで一定時間待機するペナルティが発生する。
大会では5人一組でチームを編成、トーナメント形式で12チームで競い合った(5人未満での参加も可能)。現在はα2テストということもあり、ユーザー間に大きな力の差もなく、言わば誰もが優勝できるチャンスにあったことだろう。当日は、『クロスワールド』でサーシャ・L役を演じたM・A・Oさん、そしてシラユキ役のたかはし智秋さんが登場。M・A・Oさんは自身が演じたキャラクターのコスプレ姿で、たかはしさんは最早お馴染みとなる露出度の高い衣装で会場を沸かせた。
▲新作アプリ『クロスワールド』ゲーム画面
優勝チーム:オルクス
なずの下僕、味付けた孫、セミ、吉備津彦、村人E
準優勝チーム:Aチーム
クレット、ユースケ、itome、とみみー、noqi
■『クロスワールド』チームバトル 賞金・賞品
順位 | 現金 | 仮想通貨 |
1位チーム | 250,000円 | 75万円相当 |
2位チーム | 150,000円 | 45万円相当 |
一方『ゴッドゲームス』は、オンライン上で最大30人同時対戦が楽しめるスマートフォン向けリアルタイムバトルゲーム。プレイヤーは神様候補生(サクセサー)として神に選ばれ、神の世界へ召喚され、その地で次の神を決める「GODGAME」に参加していく。今回の大会では、「対戦」を3 回だけ行い、そのポイントの合計でランキングを付けるトータルポイントルールを採用。基本的には出撃・移動などすべてタップ操作のみとシンプルだが、出撃前の部隊編成や移動経路など、今回の大会種目のなかでは最も戦略性が問われるタイトルと言えよう。また、当日は同作に登場するキャラクターの声優を務めた井上喜久子さん、種崎敦美さんが登場した。
▲新作アプリ『ゴッドゲームス』ゲーム画面
■『ゴッドゲームス』ランキングバトル
優勝:おやさい
準優勝:ハカセ
3位:利乃
4位:たての、5位:マグロ
6位:いたもと、7位:ゆうき、8位:抹茶ん
9位:ブログ炎上、10位:ヤマキ
■『ゴッドゲームス』 賞金・賞品
準優勝:ハカセ
3位:利乃
4位:たての、5位:マグロ
6位:いたもと、7位:ゆうき、8位:抹茶ん
9位:ブログ炎上、10位:ヤマキ
■『ゴッドゲームス』 賞金・賞品
順位 | 現金 | ゴッドパワー(GP) |
---|---|---|
1位 | 50,000円 | 15万円相当(150,000GP) |
2位 | 40,000円 | 12万円相当(120,000GP) |
3位 | 30,000円 | 9万円相当(90,000GP) |
4位 | 20,000円 | 6万円相当(60,000GP) |
5位 | 20,000円 | 6万円相当(60,000GP) |
6位 | 10,000円 | 3万円相当(30,000GP) |
7位 | 10,000円 | 3万円相当(30,000GP) |
8位 | 10,000円 | 3万円相当(30,000GP) |
9位 | 10,000円 | 3万円相当(30,000GP) |
10位 | 10,000円 | 3万円相当(30,000GP) |
※一人あたりの金額
※優勝者には、さらに優勝者だけが使えるオリジナルユニットがプレゼント
ちなみに「GO-ONE」では、株式会社SMACONとSteelSeriesの2社が協賛企業となる。協賛企業からの協賛品として、Android用スマートフォン向けコントローラー「smacon」が来場者にプレゼントされたほか、「SteelSeries Stratus XL Wireless Gaming Controller」を 『アヴァベルオンライン』大会の各部門優勝者の副賞に贈呈された。さらに『クロスワールド』『ゴッドゲームス』の大会では高品質な戦闘音が楽しめる「SteelSeries」の主力ヘッドセットシリーズ「SteelSeries Siberia Raw」が採用されるなど、豪華な周辺機器で大会が彩られた。
▲会場では、メインステージのほかに出展タイトルのニコニコ生放送や大会の予選なども実施。
▲もちろん最新作『クロスワールド』と『ゴッドゲームス』の試遊スペースも用意。
▲『アヴァベルオンライン』で人気の「武器ガチャ」などをリアルなガチャガチャで販売。物販コーナーでは、T シャツやタオル、クリアファイル、缶バッチなど様々な限定グッズが用意。
▲このほか「GO-ONE」に来場した方に先着で、『アヴァベルオンライン』・『クロスワールド』・『GODGAMES』の仮想通貨を、また帰り際にオリジナルグッズと限定ショッパーがプレゼント。また、飲食ブースでは、出展タイトルをイメージしたオリジナルメニューが楽しめたほか、購入者特典としてコースターやゲームアイテムなども用意。
「GO-ONE」は、朝10時から夜20時までの約10時間にも及んだ。大会の最後には、アソビモのイベントプランナー・小里浩一氏(写真)の挨拶で締めくくられた。
同氏は、「タイトなスケジュールのなか、かつ手探りのなかにも関わらず、無事フィナーレを迎えることができました」と来場者・関係者の各位に御礼を述べるとともに、「これに懲りず、さらにパワーアップしたイベントにして続けたい。今後は他社のタイトルを巻き込んで、もっと大きな大会を検討している」と展望を語ってくれた。
取材して正直に述べたいところは、やや来場者が少なかったことだ。もちろん「GO-ONE」はファン感謝祭ではなく、大会という立て付けのため一部の参会者のみしか訪れることはないが、膨大なダウンロード数と定期的なプロモーションが展開されている『アヴァベルオンライン』の公式大会をもってもここまで。これに関しては、コンシューマやアーケードとは大きく異なる、スマートフォンゲームならではのユーザー特性が影響していることだろう。
とはいえ、ゲーム史上類を見ないスマートフォン向けオンラインゲームの公式大会を催したアソビモを称賛したい。「日本でナンバーワンのオンラインゲーム会社になる」という同社の社是にもある通り、「GO-ONE」はアソビモにとって大きな前進であり、益々スマートフォン向けMMORPG界の”雄(ゆう)”であることを位置づけたに違いない。今回出た課題を精査して、次回開催にも期待したいし、これから同社がスマホ向けオンラインゲームの公式大会の主催社として、業界全体をけん引していくことにも注目したい。
■「GO-ONE」
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会社情報
- 会社名
- アソビモ株式会社
- 設立
- 2007年3月
- 代表者
- 代表取締役 近藤 克紀