【NDC16】NDC事務局長が語る、「Nexon Developers Conference」は如何に韓国最大級のゲーム開発者向けカンファレンスに発展したのか

 
ネクソン<3659>の連結子会社であるネクソンコリアが、4月26日～4月28日の期間、ネクソンコリアのオフィスおよび近隣施設にて、開催している韓国最大規模のゲーム開発者の祭典「Nexon Developers Conference 16（NDC16）」。
 
今年で10周年を迎えるNDCは、世界中からゲーム開発者が集いゲーム開発に関するノウハウや経験の共有を目的に、2007年より開催されているカンファレンスだ。
 
NDC16では、「Diversity（多様性）」をテーマに、ゲーム業界の新たな可能性と今後の方向性を追求。モバイルゲームでは、『HIT』や『野生の地：Durango』など、ネクソンのゲームの事例を通じてゲーム開発および運用経験を共有するセッションが実施されるほか、『Monument Valley』を手掛けたustwo gamesのDaniel Gray氏など、海外の著名なゲーム開発会社を招待し、グローバル市場で競うための知識やノウハウを共有するセッションを開催している。
 
本稿では、そんなNDC16を運営する、ネクソン人材文化チームのチーム長 兼 NDC事務局長のKwon DoYoung氏にインタビューを実施。NDC開催のきっかけや、発展の経緯、周囲の反響などを伺ってきた。
   

■NDC事務局長が語る、NDCのこれまでとこれから

 
――：まず始めに、Kwon氏の経歴をご説明いただいてもよろしいでしょうか。
 
Kwon DoYoung氏（以下、Kwon）：私がネクソンに入社したのは11年前になります。2008年に開催された第2回NDCに初めて参加し、2013年からNDC事務局長を務めております。
 
――次に、NDC開催のきっかけについて教えてください。
 
Kwon：開催のきっかけは大きく分けて2つあります。まずひとつ目は、社員が会社を離れることで蓄えられていた知識をすべて失うことを防ぐため、知識を蓄積しなければいけないという必要性を感じたからです。2つ目に、海外では知識を共有するカンファレンスが活発に行われておりますが、韓国ではあまりそういった場がなかったので、弊社で積極的に開催していこうと。ちなみに、韓国でもKGC（韓国ゲーム開発者協会）が行っているカンファレンスはありましたが、いち企業がカンファレンスを開催したのはネクソンが初めてです。
 
――：今年で10年目の開催となりますが、これまでどのようにして発展してきたか、経緯をお教えいただけますか？
 
Kwon：2009年当時、事務局長を務めていたのはゲーム開発者の方でした。その繋がりから、他の会社にもNDCに興味がある人がいるということで、お招きして講演をしていただきました。そのときに招待していた聴講者からの反応も良く、2010年には無料招待券を100枚作ったところ、申し込みが殺到したのです。翌年、2011年からは外部に公開して開催するようになり、セッション数を約100に拡大、累計来場者数は7000人を突破しました。また、アート展示会はその頃から始めています。その後、2014年に弊社のオフィスがパンギョに移転したことから、周辺施設を利用して大規模に展開するようになりました。特に、2014年には韓国に初めてインターネットを導入したチョン・ギルラン博士の招待講演や、ネクソンの創業者であるキム・ジョンジュ氏の講演も設けました。そうして今年で10周年を迎えたわけですが、今では多くの方々が来てくださる人気のイベントに成長しています。
 
――：NDCならではの特徴はございますか？
 
Kwon：今年は、海外のゲーム会社から発表したいという申し込みが増えたのが特徴です。また、韓国では将来ゲーム業界への就職を考えている学生の方々も多く来場されるのですが、NDCに行くことを理由に大学の講義が免除されたり、先生が生徒を引率してNDCに参加するケースもあります。
 
――：NDCの今後の展望をお教えください。
 
Kwon：これまで、アート展示会や発表会など、いろいろな形で変化を試みてきました。今後、どういった方向に発展させていくかについては、今年、来場いただいた皆様の意見を反映しながら考えたいと思っております。
 
――最後に、読者へのメッセージをお願いします。
 
Kwon：10年間でここまでのカンファレンスに成長できたのは、ひとえに登壇者や来場者の方々、開催の助力をいただけたマーケティング会社や学生サポーターたちのおかげだと感謝しております。また、日本からも登壇者をお招きしたいのですが、まだ多くの方がNDCを知らないこともあり、こちらからコンタクトを取るのが難しい状況です。なので、この機会にNDCに関心を寄せていただければと思っております。これからも、NDCに温かいご声援をいただけますようお願いいたします。
   
 

   

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