【ゲーム株概況(8/10)】決算発表で明暗　ネクソンやクルーズ、タカラトミーが高くBOIや円谷フィールズが安い　新作に動きのサイバーステップ大幅高

8月10日の東京株式市場は反発。日経平均株価は、前日比269円32銭高の3万2473円65銭で取引を終えた。米国市場が下がったことを受けて売られて始まったものの、好業績銘柄を中心に買いが入ったとのこと。中国政府の団体旅行規制を緩和したことでインバウンド関連も物色されたという。

こうしたなか、ゲーム関連株を見ると、好決算への物色が中心となった。ネクソン<3659>が大幅続伸。前日発表した6月中間決算で、営業利益が前年同期比37％増の838億円と大幅増益だったことが評価されたもよう。

サイバーステップ<3810>が後場に入って急騰。この日、完全新作サンドボックスゲーム『テラビット』のスマホ版のリリース予定を2023年10月に決定したほか、今夏配信予定の『ブラックステラ トロメア』の事前登録を開始したことが材料視された。

クルーズ<2138>も3日続伸。引き続き第1四半期決算で、GameFi事業のセグメント利益が243%増の2.8億円と大きく貢献したことが材料視された。『PROJECT XENO』が好調で、今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。

タカラトミー<7867>が連日の高値更新となり、2200円台に乗せてきた。岩井コスモ証券が同社の投資判断を新規「A」、目標株価2650円とし、カバレッジを開始したことが新たな株価の評価材料となっているようだ。

このほか、以下の目標株価の変更もあった。

■三菱UFJモルガン・スタンレー証券
・カプコン<9697>「ニュートラル」継続、目標株価4900円→5500円

■水戸証券
・バンダイナムコホールディングス<7832>「A」継続、目標株価4100円→4400円

他方、バンク・オブ・イノベーション<4393>が年初来安値更新。8月9日、第3四半期(23年4月～23年6月)の連結決算を発表し、売上高40億0300万円(前四半期比27.8%減)、営業利益3億7700万円(同75.9%減)と大幅な減益となったことが嫌気された。

円谷フィールズ<2767>も大幅安。前日発表した第1四半期決算は、営業利益が986％増の20億2500万円と大幅な増益となったものの、目先材料出尽くしとなったもよう。前日に年初来高値を更新するなど決算期待で買われていただけに、利益確定の売りが出やすかったようだ。

同様に、前日決算発表したカバー<5253>やディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、アカツキ<3932>、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>などもさえない。