LINEヤフー、越境ECを展開するBEENOS株式の公開買付を開始　市場拡大が見込まれる越境ECの展開で連携強化　BEENOSは上場廃止へ

LINEヤフー<4689>は、BEENOS<3328>の完全子会社化を目的とした株式の公開買付を開始すると発表した。買付価格は、1株あたり4000円で、買付期間は3月24日～5月7日まで。BEENOSは上場廃止となる見通し。BEENOSは、今回の公開買付に対して賛同する旨の意見表明を行っている。また、買付予定数の下限を887万6800株(所有割合:66.03%に設定しており、応募株数が買付予定数の下限に満たない場合は、応募株券等の全部の買付け等を行わない。

BEENOSは、子会社を通じて、海外居住者向けに日本の商品を海外発送代行するサービス「tenso.com」や、商品を代理購入するサービス「Buyee」、世界中の商品を日本に居ながら購入できるサービス「セカイモン」を運営、エンターテインメント業界向けに特化したECプラットフォーム「Groobee(グルービー)」の運営を行っている。

LINEヤフーは、BEENOSの展開する越境EC市場について、今後も大きく拡大できる期待値があり、有望な成長市場であると考えているなか、両社は、事業拡大に伴い、システム効率化のためのAPI連携を順次行い、2023年からは共同販促の実施など事業連携を行ってきた。

こうしたなか、互いに重要な取引先として連携し合い、システム・商品の相互理解があるBEENOSとの関係性を深めることが越境ECビジネスの強化につながると考え、資本関係の構築を含めた関係性の深化の可能性を探るための協議を打診した。

その際、BEENOSより他社と完全子会社化に向けた協議を行っているとの通知があり、最も高い買付価格の設定を行い、法的拘束力のある買付意向の表明を行うに至ったとのこと。

完全子会社化の後は、個人や法人に対して越境EC向けプラットフォームへの商品の出品を促すことで商品を増やすとともに、両社データ・ノウハウを活用したマーケティング展開を行うなど、シナジー効果を発揮させていく考え。