ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、本日(8月8日)、第1四半期(4-6月期)の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益521億円(前年同期比9.6%増)、営業利益169億円(同7.6%減)、四半期純利益97億円(同4.2%減)だった。前四半期比では売上収益が0.4%減、営業利益が同15.1%減となった。
減益となったものの、スマートフォンシフトが順調に進んでいることや、海外事業の黒字化など明るい材料も出てきている。
同社では、増収減益となったが、海外「Mobage」で提供しているソーシャルゲーム内で使用される仮想通貨「モバコイン」の消費が北米を中心に増加したものの、提供タイトルの拡充に伴う減価償却費の増加やコイン消費拡大に伴う代金回収代行手数料の増加、国内「Mobage」の内製・協業タイトルでの売上収益が減少したことなどが主な要因と説明している。
海外事業については、売上収益の拡大と適切なコスト管理により損益の改善が進み、欧米向け「Mobage」では、6月単月で黒字化を達成したとのこと。
四半期別の売上収益・営業利益の推移は以下のとおり。
(1)ソーシャルメディア事業は、売上収益450億円(同9.3%増)、セグメント利益178億円(同2.2%減)となった。
第1四半期の国内「Mobage」のモバコイン消費は、サードパーティ提供タイトルが堅調に推移した結果、前年同期比1.2%増の547億円となった。QonQでは2四半期連続のマイナスとなる。
スマートフォンからのモバコイン消費は6月時点で全体の約7割となった。海外「Mobage」のモバコイン消費は、内製・協業タイトル、サードパーティ提供タイトルでそれぞれヒット作が生まれたことで、北米を中心に拡大し、前年同期比で8倍の約8000万ドルとなった。コイン消費に対するユーザ獲得費用の割合が低下するなどの効率化も進み、主力の欧米向け「Mobage」は6月単月で黒字化を達成した。
なお、セグメント利益は、利益率の高い国内「Mobage」の内製・協業タイトルでの売上収益が減少したことなどにより、前年同期比で減少した。
【モバコイン決済の推移】

同社では、年度内にブラウザ・アプリを含めて60タイトルを新規リリースする予定。パートナーと協業し、月2本ペースで提供していくほか、新規でライトゲームなども提供していく予定(※)。
(※)DeNAによると、この点については「Mobage Mini」のタイトルは含まないとのこと。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1639億9700万円、営業利益289億7300万円、税引前利益318億1700万円、最終利益241億9300万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432