ゲーム株概況　コロプラ株の人気続く　「マジック＆カノン」配信開始のDeNAは下げる

10月9日の東京株式市場では引き続き、コロプラ<3668>株への関心が高かった。きょう一日の売買代金は593億円と前日から減ったものの、国内上場銘柄のなかで2位（首位はソフトバンク、3位はトヨタ自動車）だった。コロプラ株は前日に比べて285円（9.7％）高い3215円と、大幅に上昇して取引を終えた。スマホ向けクイズRPG「魔法使いと黒猫のウィズ」の人気持続や、一社提供のミニテレビ番組「アソビラボ」の放送開始による知名度向上などを期待した買いが続いているようだ。株式相場全体が上昇するなど投資家の心理は改善しており、コナミ<9766>やセガサミーホールディングス<6460>、グリー<3632>、ボルテージ<3639>、Klab<3656>なども買われた。
 

一方、スクウェア・エニックス・ホールディングス（スクエニ）<9684>株は、8円安の1569円で取引を終えた。「ドラクエの過去シリーズをスマートフォンで配信する」との発表を材料に前日買われたが、買いの勢いは続かなかった。反動で目先の利益を確定する売りに押されたとの見方がある。スクエニは10月8日、iOS、Android向けのオンライン専用バトルブロマイドRPG「オカルトメイデン」のティザーサイトを開き、iOS版の事前登録を始めた（関連記事）が、市場では買い材料とはみなされなかったようだ。
 

ディー・エヌ・エー（DeNA）<2432>は、注目のスマートフォン向け王道RPG「マジック＆カノン」を9日にも正式リリースする（関連記事）と伝わったが、株式市場で買い材料とする動きは見えなかった。9日の株価は朝から前日よりも安い水準で推移し、62円（3.2％）安の1851円で取引を終えた。モブキャスト<3664>株は前日に続いて大幅安。終値は80円（4.5％）安い1700円だった。日本経済新聞が「今後１年で韓国市場に新作ゲーム50本を投入する」と報じたことを手掛かりに、７日に株価が25％高と急騰。その反動の売りが8日、9日と続いているという。
 

ゲーム株ではないが、株式市場ではここ数日のアドウェイズ<2489>株の上昇基調が話題だ。7日に東南アジアのテレビ番組視聴者向けSNSアプリ「Social Gate（ソーシャルゲート）」の提供を開始したと発表、8日には世界80カ国でモバイルキャリア決済サービスを展開しているFortumo OUと決済サービス支援に関して戦略的パートナーシップを提携したと発表（関連記事）し、事業基盤の拡大を期待した買いが続いている。
 

「Social Gate」は、電通や在京4局などの共同出資会社が運営する、アジア太平洋地域向けの日本コンテンツ専門テレビチャンネル「Hello! Japan（ハロー！ジャパン）」の視聴者向けとなる。

以下、9日の主なゲーム企業の株価と騰落（単位：円）

銘柄名	終値	前日比	前日比率
コロプラ	3,215	285	9.73%
ボルテージ	1,057	86	8.86%
アクセルマーク	870	54	6.62%
ｅｎｉｓｈ	3,025	180	6.33%
エイチーム	2,686	131	5.13%
ドリコム	110,200	4,400	4.16%
サイバーエージェント	2,765	107	4.03%
ＫＬａｂ	891	34	3.97%
グリー	720	23	3.30%
日本ファルコム	1,084	34	3.24%
マーベラスＡＱＬ	514	15	3.01%
アエリア	961	28	3.00%
コナミ	2,218	63	2.92%
ガンホー・オンライン	70,200	1,800	2.63%
クルーズ	3,490	85	2.50%
オルトプラス	4,330	100	2.36%
ケイブ	100,000	2,300	2.35%
ガーラ	153	2	1.32%
任天堂	11,000	130	1.20%
ネクソン	1,192	11	0.93%
セガサミーホールディングス	2,659	24	0.91%
コーエーテクモＨＤ	998	-5	-0.50%
スクウェア・エニックスＨＤ	1,569	-8	-0.51%
カプコン	1,864	-14	-0.75%
バンダイナムコＨＤ	1,794	-31	-1.70%
ディー・エヌ・エー	1,851	-62	-3.24%
モブキャスト	1,700	-80	-4.49%