​【直撃取材】「ゲーム集客の勝ちパターンをアップデートする。 Twitter Japanが提言する新たな集客メソッド」…Twitter Japan岡本氏、新宅氏

今年7月、Twitter Japan(本社:東京都港区、代表取締役:笹本裕)はスマートフォン向けアプリのプロモーションに特化した広告商品『モバイルアプリプロモーション』の提供を開始すると発表をした。

スマホゲームにおける収益モデルはF2Pが主流だが、MAUに占める課金ユーザの割合は5~10%前後が平均値と言ったところだろう。 そのため、ゲーム会社によっては課金するポテンシャルがあるユーザだけに広告を配信したいという、いわば”量から質”のニーズがあり、日に日に高まっているように感じられる。

当然課題はある。ネイティブゲーム全体のユーザ数増加に伴い課金者ユーザ数も増えているものの、ユーザを限定してしまうと広告配信ターゲットが少なくなるという点、そしてなによりも課金ユーザをターゲティングして広告配信するという手段が極めて限定されるという、2点だ。

そこで、特に今年になってゲーム会社から注目を浴び始めているのがTwitterだ。 ご存知の通り、Twitterは興味関心軸のプラットフォームとして日本では2,000万人以上のユーザ基盤を抱えていると言われる。そのため、ゲームに興味がある・声優に関心がある層に対して、大量にリーチを行うことができるからだ。 一方で課題もあったと聞く。それを解決したのが今回のTwitter Japanが発表した『モバイルアプリプロモーション』らしい。

何が従来のTwitterプロモーションを活用した際の課題で、今回は何が解決されるのか。その結果、ゲーム会社にとってTwitterプロモは有用なのか。 その点を紐解きたい。 ソーシャルゲームインフォ編集部取材班は、Twitter Japanに直撃取材を行った。

 


■岡本氏、新宅氏の経歴

―――:まずは簡単にお二人の経歴を教えてください。

岡本氏:私は2年前にアカウントマネージャーとして入社しました。各案件をコンサルさせていただき、効果改善をさせていただくという仕事に携わり、今年の5月から現在のプロダクトマーケティング部に異動し。こちらでは広告商品周りの新しいプロダクトの商品企画やマーケティングを行っております。 今月2014年7月にリリースさせていただきました『モバイルアプリプロモーション』の日本におけるマーケティングは私が中心に企画したものとなります。

新宅氏:私はアカウントマネージャーです。Twitterの広告運用まわりを担当しております。 Twitterでは、今年4月からゲーム/アプリ業界の専属のチームが出来まして、現在はそちらの担当をしています。 いただいた予算の中で効果を最大化する為のターゲティング・ツイート文など、運用面の提案をを代理店様にさせていただくなどを通じてより良く効果が出るための支援をしております。



■『モバイルアプリプロモーション』の位置づけ

―――:今月リリースされた『モバイルアプリプロモーション』とはどのようなものでしょうか?

岡本氏:はじめにゲーム企業からの視点でTwitterをご説明致しますね。 Twitterは、 ・通常利用としてのTwitterアカウント開設をして頂き、ゲームの公式アカウントとして、ユーザをエンゲージメントして頂く利用方法(無償) と、 ・Twitterのユーザ基盤を活用したプロモーション(有償) の2つに大別されます。 さらにプロモ-ションは現在大きく3つの広告手法に分けられます。

①『プロモツイート』:興味/関心でターゲティングしたユーザタイムラインのファーストビューに、クライアントのツイートを掲載するもの。
②『プロモアカウント』:フォロワーを獲得して増やしていくメニュー。”おすすめユーザー”に掲載
③『プロモトレンド』:トレンド欄、一番上の部分を1日掲載することができる。

です。 今回の『モバイルアプリプロモーション』は、『プロモツイート』のアップデートに該当します。




■従来のTwitterプロモの課題と解決したこと

―――:どのような背景からアップデートなされたのでしょうか?

岡本氏:Twitterは日本市場に大きく注目しております。 その日本ではスマホネイティブゲームの市場が大きくなってきていますよね。 そこで、今年4月からゲーム/アプリ業界に特化した体制を作り、その業界に特化した商品企画・クライアント・代理店とのコミュニケーションを行っていきたいと考えています。

そのような想いはあるものの従来の『プロモツイート』だけでは、どんな効果測定ツールを使っても、アプリインストールなどの効果想定ができないというような状況だったのです。 さらに、広告課金形態も複雑でした。


※編集部注:Twitterの広告課金はCPE(コストパーエンゲージメント)を採用しており、ターゲティング配信したユーザのプロモツイートに対する”リツイート” ”お気に入り””画像拡大”など、アプリインストールなどとは直接的には関連があるとは言えないアクションに課金されるため、アプリに最適化した課金形態とは言いづらい状況でした。

そのため、クライアントは「Twitterを活用して興味関心層に対するターゲティング広告はしたいが二の足を踏んでしまう」「使いたくても使えない」ということも多かったと思われます。 今回の『モバイルアプリプロモーション』は、まさにその2点を解決したものとなります。

―――:なるほど、具体的にどのような解決策を講じたのか教えてください。

岡本氏:はい。
① Android・iOSの両OSで、インストール・LTVなどの効果測定が出来るようになった点
② 広告課金形態が、”インストール”というボタンをクリックしたのみに費用がかかるようにした点
です。


―――:おお!それは大変わかりやすいですね!Facebookで言うところのアプリインストールアドのようなものになったということですね。Facebookアプリインストールアドは大変有効な手法ですが、獲得量を出すためにはCPIが1000円に到達することも多くなってきたように感じます。 Twitterの『モバイルアプリプロモーション』は費用対効果で考えるとどのようになりそうでしょうか。



■『モバイルアプリプロモーション』ベータ実施の効果

新宅氏:実は、リリースに向けて過去2カ月間ベータ実施を行いました。その結果、ほぼすべてのクライアントの目標CPIを達成することが出来ています。 インストールの費用対効果も達成した上で、さらに2万近くのフォロワーを獲得したクライアントもいらっしゃいます。 つまり、自信があります。

そして、そもそも論ですが、ユーザの”熱量”を活かすことが大切だと考えております。 Twitter以外の従来の広告は基本的には不特定多数に対して、出しっぱなしですよね。 一方でTwitterは、興味関心軸から、熱量があると思われるユーザにターゲティングを行うことができ、さらにクライアントのTwitterアカウントにフォロワーが増えることで、熱量があるユーザに対して、継続的にエンゲージメントできる環境を提供することができます。 これからのゲームプロモーションは、熱量を軸としたエコシステムを作り、ユーザと向き合い、丁寧に運用していくことがカギだと考えています。


 


■Twitterを活用した集客ゴールデンパターン

―――:なるほど、”フォロワーを増やしてエンゲージメントをし続けるエコシステム作り”ですか。ゲーム会社さんの活用イメージの視点でもう少しご教示ください。

新宅氏: ゲームアプリ本体以外の場所でユーザのプールを作ることが注目されつつあるように感じますが、Twitter上でまさにそれが実現できます。自社ゲームをユーザして頂いているユーザは熱量が高い、アツイユーザと言えますよね。 アツイユーザはアツイユーザを呼び込んでくると我々は考えているので、Twitter上でコミュニケーションをとっていただくことで拡散が起こって、また新しいユーザが入ってきてTwitter上で盛り上がって・・・のような。

そうなると、ゲーム業界ではTwitterを活用したユーザとのコミュニケーションが今後ポイントになってくるでしょうね。『モバイルプロモーション』を使って、さらにフォロワーを獲得して、その後、ユーザに役立つコミュニケーションを取ることが重要ではないかと思います。


―――:つまり、ゴールデンパターンとしては、事前予約時点からゲーム公式アカウントを作って、その後は『プロモツイート』で公式ページへ誘客、リリース後に『モバイルアプリプロモーション』を使い、ユーザー獲得してダウンロードを促進しつつ、無料でフォロワー獲得。そして、フォロワーに対して情報発信の質と量を高めて、熱量=ロイヤリティを高めると。 事例はありますでしょうか。

新宅氏: 例えば、最近話題の『メルクーストーリア』があげられるでしょう。 新しいキャラクター・ダンジョンが出るタイミングでフォロワー限定で告知をされるケースだったり、プレゼントキャンペーンであったり、フォロワーに情報を先出するような取組をされていらっしゃるようですね。

ユーザに情報発信・コミュニケーションした後にかなり好意的な返信を多く頂いているようで、アプリの価値向上に貢献できているかなと思います。

ユーザとのコミュニケーション事例ではスーパーセルさんのクラッシュオブクランのアカウントも成功していると言えるでしょう。ユーザさんからの問い合わせすべてに返信していましたので、その細かい対応も日本でも人気が出た一つの要因になっているのではないかと思います。


―――:素晴らしいですね。とはいえ両タイトルとも広告予算が大きそうなタイトルですよね。あまり参考にならないというゲーム会社さんもいらっしゃるかもしれません。そのような懸案を払しょくできますか?

新宅氏:なるほど。私はTwitterの特長を活かしたソリューションをお話しておりますので、汎用的にご活用いただけますよ。 とはいえ、広告予算の大小の話ではないということのひとつの事例をお話しましょう。 先日『ねこねこフルーツ』というアプリがリリースされました。Twitterアカウントを作ったが、フォロワーもいないしDLもされない。という自虐的に見えるツイートをしていったのです。 「誰もいないにゃ~」「誰かDLしてにゃー」「課金されたことが今だかつてないにゃ~」といった感じですね。 ゲームのキャラクター性やインタラクティブ性、そしてネットの文脈を理解した公式アカウント運用をなされたことによって、フォロワーがほぼゼロから5,000以上に上がったようですよ。 ネットニュースでも話題になっていました。このように、ユーザとの対話を通じて熱量を高めていくというのもTwitterだからできることですね。



■『モバイルアプリプロモーション』の特長

岡本氏:さらに決定的な強みを申し上げます。『モバイルアプリプロモーション』は、”熱量”をテコにしたTwitterでのプロモーションならではの特長に加え、熱量の体現であるリツイートとフォロワー獲得については費用がかからないのです。 それぞれ説明させて頂きますね。

やはりTwitterですから、リツイートなどはされやすい。そうすると、より広がりが出てきますよね。この構造をうまく活用できるのです。 例えば、私が広告(『モバイルアプリプロモーション』)と接触して、リツイートをしたとしましょう。それを私のフォロワーが見て「インストール」をクリックした場合は、そのクリックは課金にはならないんです。 つまり、直接ターゲティングしたユーザのクリックは課金されますが、リツイートに紐づいたクリックは課金されないような仕組みになっています。

さらに、広告主の発信した情報に一定の共感をしてフォロワーになるユーザもいます。そこで獲得したフォロワーに、費用は発生しません。 広告を出稿しながら、同時にフォロワーを無償で獲得することもできますよ。という感じです。 どうでしょう、手前味噌ですがすごく良いと思いませんか。




■『モバイルアプリプロモーション』の課題と見通し

―――:なるほど、それはゲーム会社さんが細やかに運用できれば費用対効果も一層良くなる仕組みですね。聞けば聞くほど良い商品だなということはわかりました。また、Twitterさんの思想もゲーム会社さんの課題を捉えておりますね。 では、しいて言うと今の『モバイルアプリプロモーション』の課題は何だと考えますか?

岡本氏:『モバイルアプリプロモーション』の効果計測ができるツールが限られているということになるかと思います。
7月16日現在、効果測定を行うためには、弊社指定のパートナーのツールの導入が必須です。
国内の主要計測ツールにはまだ未対応であるという点です。


―――:それは大変惜しいですね。。日本ではアドウェイズ社partyTrackや、CyberZ社のF.O.Xがゲーム会社さんに採用されております。 これらと連携しないのは本当にもったいない。

岡本氏:先ほど申し上げましたがTwitterは日本市場を大切にしており、ゲーム/アプリ業界専属のチームがいるほどです。そのため、近い将来に国内での計測パートナーを増やしていく可能性はあります。



■Twitterからゲーム会社へのメッセージ

―――:最後にゲーム会社さんへのメッセージを頂けますでしょうか。

新宅氏:今までですと、プロモーションはブーストしてADNWを使って、FaceBookでユーザーを集めるというのが定説というか勝ちパターンになっていたかと思うんですが、そこに今回我々Twitterが入ってきて、ゲーム業界に変化を与える自信をもっています。 Twitterはボリュームがかなりあるので、Twitterブーストというのも可能性もあるかもしれませんよ。 Twitterは興味関心を軸にしたプラットフォームとして、熱量のターゲティングに加えて、数量が出せる。 それがTwitterの強みです。
今までの勝ちパターンはアップデートされるでしょう。

 
―――:本日はありがとうございました。



■聞き手
小原 聖誉

国内初のネイティブゲームに特化した集客スタジオ、株式会社AppBroadCast代表。2001年からモバイルゲーム業界に携わり、現在はネイティブゲームをパブリッシングする企業の集客支援ビジネスを手掛けている。
AppBroadCastコーポレートWEB:http://appbroadcast.jp
Facebookアカウント:https://www.facebook.com/masashige.obara
※取材のご相談受付けております