【発表会】「ゲームを作りたい」本田翼さんの夢が新作『にょろっこ』で実現! フォワードワークスと日本マイクロソフトがプロジェクトをサポート


フォワードワークスは、4月20日(火)、時事通信ホールにて、「ほんだのげーむ タイトル発表会」を開催した。

本発表会は、この日発表された(関連記事)、本田翼さん製作総指揮の非対称型の対戦サバイバルACT『にょろっこ』(2021年初夏配信予定)について、本田さん自らが製作総指揮として登壇し、本タイトルへの想いやゲーム内容、開発秘話などのプレゼンテーションを行った。



▲『にょろっこ』の製作総指揮を務めた本田翼さん。

冒頭、『にょろっこ』のPVが上映され、本作が「ビジター(天使)」2名と「キーパーズ(人間)」6名のチームに分かれ、8人で戦う非対称型対戦のサバイバルアクションゲームであることが判明した。



続いて、本田さんが『にょろっこ』のゲーム概要を説明。

「にょろにょろ対戦ごっこ、略してにょろっことなります」と、タイトル名の由来を明かした本田さん。「遊び方や役割を敢えて決めず、自分で自由に好きなように、色々なごっこ遊びを見つけてほしい、楽しんでほしい、そういう思いを込めています」と続けた。



また、コンセプトアートを紹介し、「空から銃で人間を追いかける天使たちと、鐘を鳴らそうとする人間たちの、空と地上を舞台にした協力対戦ゲームを作ろうと、ここまで開発を進めてきました」(本田)とした。


▲こちらのイラストは、開発当初に作成されたコンセプトアート。

システムについては、「天使チームが2名、人間チームが6名、合計8名で戦う協力対戦ゲームです。人間を攻撃する天使と、その攻撃を避けながら天使を追い払う人間。つまり、鬼ごっこのように追う・追われる2つの視点で遊べるところが本作の特長となっております」(本田)。

各チームの特徴だが、天使は「空を飛べるアドバンテージを活かし、銃や砲弾で人間を追いかける楽しみかたがあります。倒された人間は魂状態になり、天使は掃除機でその魂を吸い取ります。6名全員の魂を吸い取ったら天使チームの勝利です」と本田さん。

一方、追われる人間チームについては、天使の攻撃を避けながら、ステージ上の7つの鐘を全て鳴らすと勝利となるようだ。





「人間チームは天使の攻撃を避けるために、隠れることも大切になる」と本田さん。上空にいる天使から見ると人間は丸見え状態なので、ステージにある草むらに隠れながら鐘を鳴らしてください」とアドバイスを送った。

また、車に乗って高速移動したり、花火を使って天使の目をくらませたりと、天使から逃げるための様々な便利アイテムを用意。これらアイテムはステージ内の自動販売機でゲットできるという。

本田さんは「他のプレイヤーと協力したり、様々なアイテムを使いながら、勝利を目指してください」とコメントした。




ちなみに、『にょろっこ』に登場する人間や天使といったキャラクターたちは、本田さんが原画から描いているそうだ。



と、ここまでが大まかなゲームの内容となる。

本田さんは、「子どもの頃に遊んだ鬼ごっこをオンライン上で遊べるようなゲームです。普段ゲームをしない人でも簡単にプレイできるように考えました。みんなでワイワイ遊ぶ楽しさを知ってほしいという願いで、シンプルなゲーム性を追求して、今日まで開発してきました。ぜひ、家族、友達、パートナー、そしてオンラインで出会う方と一緒に『にょろっこ』を楽しんでいただきたいです」とメッセージを送った。

なお、本作は6ヵ月間の期間限定サービスとなっている。その理由について本田さんは、「ゲームを含めたエンターテインメントは、ゴールがあるから夢中になる、熱くなるという考え方のもと、フィナーレに向けて盛り上がり、最大限に楽しむことができる6ヵ月の特別な体験を皆様と共有したいと思っています」と語った。

その6ヵ月間の中で、にょろっこ祭と題した様々なイベントが予定されているという。



▲こちらがイベントカレンダー。毎月違ったテーマで開催するゲーム内イベントのほか、にょろ-1グランプリ、運営生放送などを予定。

その他、ユーザーが快適にプレイできるよう、接続テストも予定されている。こちらはandroid端末限定となるが、4月23日12時~4月24日23時59分まで実施されるとのこと。
 

■マイクロソフト米倉氏とフォワードワークス川口氏が開発秘話を語る


続いて、『にょろっこ』の開発をサポートし、制作を進めてきた日本マイクロソフト、フォワードワークスのキーマンが登壇。まずは日本マイクロソフトの米倉規通氏が紹介され、開発工程における当時の打ち合わせ映像が上映された。


▲日本マイクロソフトの米倉規通氏。





▲プロジェクト始動から当時の打ち合わせの様子が映像に収められていた。コロナ禍で対面での打ち合わせが難しかった時期は、Microsoft Teamsというツールを使ってオンライン会議を行ったそうだ。

今回のプロジェクトの立ち上げのキッカケについて米倉氏は、「2年前にとあるイベントで、将来の夢として"いつかゲームを作りたい"と本田さんがおっしゃられているのを聞きました。日本マイクロソフトは、企業ミッションとして、地球上の全ての個人、全ての組織がより多くの事を達成できるようにする、というものを掲げています。まさに本田さんの夢を我々が支援し、結果としてゲーム業界に大きなインパクトを出せるのなら、ぜひ応援したいと思いました」と述べた。

日本マイクロソフトはXboxというコンソールビジネスを展開しているが、「様々なソフトウェア、開発ツール、Surfaceのようなハードウェア、さらにクラウドの開発プラットフォームであるAzure PlayFabといったゲームのバックエンドオペレーションを一手に担うサービスも手掛けています。それらを駆使することで、本田さんの夢を360度全方位から支援できる」(米倉)と考えたとのこと。

プロジェクトが始動したのは2019年6月だが、「そこから1年は、もしかしたら企画自体が無くなるんじゃないかという時期もありました」とは本田さん。

それを聞いた米倉氏は「当然、本田さんはゲーム開発の経験がないので、色々とプロジェクトが進まない期間…正確には決まったと思ったら振り出しに戻ることもありました」と振り返る。米倉氏自身も、「ちょっと実現できないかな」と困っていたそうだ。

本田さんも「最初は皆さんから提案していただいた企画と、自分の考えを擦り合わせてゲームの中身を作ろうと考えていましたが、どうもしっくりこなくて。結局、ゼロから自分が発案してやらせていただくことになったので、その分時間がかかってしまいました」と語った。

そんな中、打ち合わせで本田さんが企画書の裏に書いたイラストで状況が好転したという。

「本田さんの絵を見て、これだけやりたいことがはっきりしているなら、これでやりましょう!と提案しました」と米倉氏。そして本格的に軌道に乗ったのが、プロジェクト始動から6ヵ月後だった。「まさにその瞬間、製作総指揮、プロデューサー本田翼が誕生しました」(米倉)。



プロデューサーとして大変だった事について聞かれ、「挙げたらきりがないですが、やっぱり予算管理がとても大変でした」と本田さん。

何度も話し合う中で、「クリエイター精神が強すぎるので、もっとビジネスも考えないとダメです、と米倉さんに言われた」そうで、「一口にゲームを作ると言っても、そのゲームを通して一緒にゲームを作ってくれた方にちゃんと還元しないといけない。そこをしっかり考えた上でのゲーム作りだったり、自分の好きなものをやっていくにはどうしたらいいかを考えました」(本田)とのこと。

そんなプロデューサー・本田翼について「実は裏でマイクロソフトが作っていて、本田さんは関与しているだけ、と思われがちですが、本当に本田さんご自身がゼロから全て作っているタイトルなので、クリエイターとしてもプロデューサーとしてもすばらしい」と評価した米倉氏。

それを受けて本田さんは、「自分一人でゲーム性だったり、キャラクターデザインも考えました。タイトルロゴについても、文字の黒枠を付けるか付けないかで輪郭がぼやけるとか、細かい部分もすごく悩んで決めました」と、『にょろっこ』に対するこだわりを語った。

ここからは、本プロジェクトのもう一人のキーマンとなる、フォワードワークスの川口智基氏も壇上へ。


▲フォワードワークスの川口智基氏。

さて、その川口氏だが、本プロジェクトにはどのように関わっているのか?

本田さんは「ゲームは作るだけでなく、運営もしなければいけません。ゲームの分野ではパブリッシングという業務も需要で、それが運営の部分に当たります。運営をやろうと思ったときに、とても私個人の手には負えないし、運営は信頼できるパートナーでなければお任せできないということで、米倉さんにご紹介してもらったのが川口さんです」と説明。

「実は同じタイミングで、私から米倉さんに連絡をしていました。テレビでこのプロジェクトの発表を見たときに、可能性を感じましたし、画期的だと思いました。そして何よりも純粋にワクワクしたので、米倉さんと色々お話をして、参加することになりました」と、川口氏もプロジェクト参画の経緯を語った。

そして、「本田さん製作総指揮の『にょろっこ』を、日本マイクロソフトさんが開発サポートし、フォワードワークスがパブリッシャーとしてリリースすることになりました」と改めて発表した。

ちなみに、川口氏と米倉氏は、もともと別々のコンソールゲームのプラットフォームで、ソフトウェアメーカーを担当する同じ仕事をしていた、言うなれば完全なるライバル関係にあった。しかし、その後互いに業務、立場も変わり、ゲーム業界を盛り上げるために「一緒に何かおもしろい事をやりたい」と話していたそう。その約束が、今回の『にょろっこ』で実現した格好だ。

本田さんも「発表会の手続きなども、フォワードワークスさんに担当していただきました。自分一人じゃ絶対にここまでできなかったので、ありがとうございました」と、改めてフォワードワークスのプロジェクト参画に対し、感謝の気持ちを伝えた。



2019年6月にプロジェクトが始動し、2年の時を経て、2021年初夏に配信を迎える本田翼さん製作総指揮の『にょろっこ』。

ユーザーに伝えたい『にょろっこ』の魅力を改めて聞かれた本田さんは、以下のようにコメントした。

「ゲームをしたことがない方にプレイしてほしいです。そのために、とても簡単な操作ですし、無料ダウンロードで遊べますので、ゲームで遊びたいけどこれまでどうしても手が出なかった方は、6ヵ月間限定という特別なゲーム体験を気軽に楽しんでもらいたいです。皆さんに遊んでもらえるようにがんばって作ってきましたので、そこが一番の魅力だと私は思っています。

また、『にょろっこ』は10分という制限時間で、どういうプレイをするか、かなり個人の性格が出ると思います。天使になって空から人間を攻撃して追い詰める爽快感はストレスが溜まっている方にオススメですし、人間側は天使の攻撃を避けて、逃げ切った、隠れ切ったときの気持ち良さがありますので、これもやはりストレスが溜まっている方にやってほしいです。

制限時間の中で、逆転できるアイテムが天使に用意されています。大逆転が起こる事もある仕組みも作りましたので、そういったところで気持ち良い瞬間を皆様に味わっていただきたいと思っています」(本田)


▲フォトセッションの模様。左から、川口智基氏、本田翼さん、米倉規通氏。


【関連記事】
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■『にょろっこ』
 

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