ソニーデザインコンサルティング、Web3向けの実証実験を実施 ICカード型ハードウェアウォレットを活用



ソニーデザインコンサルティングは、8月17日、Final Aimと、Web3領域におけるハードウェアウォレットを活用した実証実験を開始した。

近年、非中央集権型の次世代インターネットであるWeb3テクノロジーは米国を中心に世界的な盛り上がりを見せており、DeFiやGameFiといった新しい産業や様々なユースケースが生まれており、さらにはメタバースへ活用が拡大している。

一方で、デザインや製造業を始めとした既存産業へのWeb3テクノロジーの展開は、未開拓の領域が大きく存在していると考えているという。

ソニーコンピュータサイエンス研究所では、ソニーで長年培った非接触型のICカード技術「FeliCa(フェリカ)」の知見をもとに、決済用途に止まらず、個人情報管理などの幅広い用途に利用するべく、ICカードハードウェア関連技術と相互認証・暗号通信技術を含む「ハードウェアウォレット技術」を開発している。

このハードウェアウォレットでは、ICカードのセキュアエレメント内部で安全な署名処理が可能となっております。(2018年にプレスリリース、2019年に特許出願)

Web3テクノロジーを金融やITリテラシーが高い人々だけでなく、国籍、人種、性別、年齢などに関わらず幅広く活用されていくことをミッションに、株式会社Final Aimは2019年の創業以来、ブロックチェーン技術の研究開発を進めている。

2021年には、デザインとデジタル製造業向けのWeb3プラットフォーム 「Final Chain」のベータ版をグローバルローンチし、3件の国際特許も出願してきた。

これまで、ソニーデザインコンサルティングとFinal Aimの両社は、2020年よりデザインに関する共同研究を進めている。

そしてこの度、両社の共同研究やパートナーシップをさらに深めるべく、Web3領域において、ICカード型ハードウェアウォレットとFinal Aim発行のトークンにおける実証実験を開始する。

【実証実験の概要】
今回の実証実験では、ICカード型ハードウェアウォレットによるトークンの活用方法及び、デザイン領域におけるトークン及びプロトコル開発における可能性について調査・分析を進めていく。

Web3テクノロジーにおけるFinal Aim発行のトークンと、ハードウェアウォレット活用の可能性を検証する。

インダストリアルデザイン及びデジタル製造業におけるハードウェアウォレットを活用した、Web3テクノロジーによるプロトコル開発の可能性を模索する。

例えばメタバースなど、上記以外の領域におけるハードウェアウォレットを活用したブロックチェーン技術の可能性を模索する。

【ソニーデザインコンサルティングの役割】
ソニーデザインコンサルティングは、ICカード型ハードウェアウォレットを提供し、デザイン領域からブロックチェーン技術の支援も含め、今後のブロックチェーンにおけるセキュアな環境での活用方法について、実証実験を進めていく。

【Final Aimの役割】
Final Aimは、弊社のWeb3プラットフォーム「Final Chain」を活用したトークンの発行及びプラットフォームを実証実験に提供し、デザイン及びデジタル製造業領域へのプロトコル開発の検討を進める。