モバイルファクトリー、ブロックチェーン事業からの撤退を決定 IEOは取り下げ、成長事業に人員を再配置へ 進行中の中期計画も取り下げ

  • モバイルファクトリー<3912>は、12月15日、2023年12月31日をもってブロックチェーン事業から撤退することを発表した。

    また、これに伴い、進行中の中期経営計画(2021~2025)を取り下げることも決定した。

    同社は、、IEOに向けて、暗号資産交換業を営むGMOコインと検討を進めてきた。しかし、子会社Suishowが運営する「NauNau」における個人情報漏洩の可能性が生じ、調査範囲において個人情報漏洩の事実は確認されなかったものの、再発防止策の検討および「NauNau」のサービス再開時期は現在も未定であることから、IEOについて当初予定していた計画から延期となることが明らかとなった。

    次世代エンターテインメントの実現に向けたIEOを目指す上で、「NauNau」を含めた同社グループのサービス利用者数や経済圏を広げていくことが重要である中、このような事案が発生したことにより、当初計画していた利用者数の増加や経済圏の拡大は難しいと判断し、本事業を不採算事業と位置付け、GMOコインに対してIEO取り下げの申し出を行い、本事業から撤退するとともに成長事業への人員再配置を行うことを決定した。

    ◆ブロックチェーン事業の内容
    本事業は、主にIEOの計画、「ユニマ」などのプラットフォームでトークン生成・販売のサービスを提供している。ブロックチェーン関連サービス・「駅メモ! Our Rails」のNFT関連機能についての今後の対応は、各サービスより別途発表する。

    ◆中期経営計画の取り下げについて
    同社は、2023年1月27日に2025年12月期を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画(更新)を公表し、その達成に向けて取り組んできた。しかし、本事業の撤退に伴って、中期目標であるEBITDA30億円の最終年度までの計画達成が困難となったことから、現中期経営計画を取り下げることとした。

    ◆今後の見通し
    本事業からの撤退による同社の2023年12月期の通期連結業績への影響は軽微としている。また、2024年12月期以降の連結業績についても影響は軽微と予測しているが、公表すべき内容が発生した場合には、速やかに開示する。今後は、成長事業へ経営資源を振り向けるとともに、安定した収益構造の事業については、より一層の採算性改善に努め、中長期的な企業価値の向上を目指していく。

株式会社モバイルファクトリー
http://www.mobilefactory.jp/

会社情報

会社名
株式会社モバイルファクトリー
設立
2001年10月
代表者
代表取締役 宮嶌 裕二
決算期
12月
直近業績
売上高33億7000万円、営業利益9億4500万円、経常利益9億4000万円、最終利益ゼロ(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3912
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