エイベックス<7860>は、2024年3月期の決算で、アニメ・映像事業の売上高が前の期比5.7%増の161億1800万円、営業損失1億2900万円(前の期は6億2100万円の利益計上)と増収・赤字転落となったことを明かした。同社では、海外向けセールスとノンパッケージ売上の伸びで売上が増加したものの、作品のセールスミックスの影響で売上総利益率の低下と販管費の増加が響いた、と業績変動の要因を説明した。
また、中期計画の進捗状況も説明し、アニメ事業についてはいくつかのヒット作品の創出はできたものの、長期にわたって貢献し、業績を拡大させるようなビッグヒットの創出に至っていない、とした。
その背景には、市場環境の変化や競争の激化もあるが、同社自体には強力な外部IPの獲得に至るだけの競争力を示しきることができなかったことがあるという。競争力の源泉として制作力をあげ、外部のアニメスタジオとのパートナーシップを強化しつつ、自社制作力を高める取り組みを行っているとのこと。
こうした制作力の強化を通じて、大手出版社などIPホルダーとの関係を深め、強力なIPを獲得し、長期的、継続的に収益をあげられるビッグヒットの創出を目指していく。
なお、2025年3月期においては、外部パートナーのIPだけでなく、自社オリジナルIPも成長し、強力なラインナップを揃えているという。これらの作品をヒットにつなげて、さらに強力なIPの獲得につなげていく考え。
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アニメ・映像に関しては、単体としての展開の幅が広く、映画やゲームなどにも波及すると大きな収益を生む。複数のヒットが重なれば、会社全体の業績に極めて大きな影響を与えるポテンシャルがあると評価し、引き続きIP開発と獲得に向けた取り組みを進めながらビッグヒットの創出を目指す。