【ゲームエンタメ株概況(10/21)】衆議院選挙や決算シーズン前で方向感乏しい ドリコム5日続伸 ガンホーとセルシス年初来高値

10月21日の東京株式市場は反落。日経平均株価は、前営業日比27円15銭安の3万8954円60銭でこの日の取引を終えた。朝方は安く始まり、一時206円16銭安まで売られる場面があったが、前引け前からプラスに転じ137円92銭高まで買われた。その後もプラスをキープしていたが、引け間際に再びマイナスに転じた。衆議院選挙や決算発表シーズン前とあって方向感の乏しい展開となった。

【主要指数】
・日経225:3万8954.60(-27.15)
・TOPIX:2679.91(-9.07)
・ドル/円:149.61(+0.08)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている94銘柄のうち、上昇は51銘柄(54%)、下落は40銘柄(43%)、変わらずは3銘柄(3%)で、上昇した銘柄のほうが多かった。

主力株に手詰まりムードが漂う中、ゲーム関連でも値動きの軽い中小型株の活況が目立った。HEROZ<4382>やボルテージ<3639>、アイビス<9343>などが買われた。

またドリコム<3793>が5日続伸。新作『Wizardry Variants Daphne(ウィザードリィ ヴァリアンツ ダフネ)』の好調な推移に加えて、自社出版レーベルの2作品のアニメ化を発表したことが好感されたようだ。

『Wizardry Variants Daphne』は、App Storeセールスランキングで9位とTOP10に入ったほか、Google Playでも16位に入るなど、リリース直後の勢いを落とすことなく好調に推移している。

昨日10月20日、「ドリコムメディア」の展開する『ブレイド&バスタード』と『エリスの聖杯』のアニメ化も発表した。特に『ブレイド&バスタード』については「Wizardry」の世界観で繰り広げられる冒険譚ということで、ゲームアプリとの大きな相乗効果の発揮も期待されているという。

IGポート<3791>が大幅続伸。週末に同社子会社のProduction I.G(プロダクションIG)が「リラックマ」のアニメ制作を担当すると発表されたことが材料視されているようだ。アニプレックスは、10月20日、「リラックマ」がProduction I.Gによりアニメ化することが決定したと発表した。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>が年初来高値を更新。投資ファンドのストラテジックキャピタルの株式取得が引き続き材料視されている。配当性向が低いことから増配が求められるのではないかとの思惑があるという。セルシス<3663>も年初来高値を更新した。

他方、フリュー<6238>が反落。前週末に9月の月次概況を発表し前年同月比でマイナスだった。前週末まで続伸していたこともあって利食い売りも出やすかったようだ。朝方にはプラスになる場面もあったが、前引け前にマイナスに転じた。

同社は、10月18日、2024年9月の月次売上速報を発表し、前年同月比4.5%減の33億1800万円だったと発表した。今期2度目の前年比マイナスとなった。世界観ビジネスとガールズトレンドビジネスがいずれもマイナスだった。

このほか、イオレ<2334>やクルーズ<2138>、アピリッツ<4174>、サイバーステップ<3810>、テンダ<4198>も売られた。