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フリュー<6238>は、8月8日、2026年3月期の第1四半期(4~6月)の連結決算を発表、キャラクターIP(知的財産)を利用した商品販売などを手掛ける世界観ビジネスの好調により、増収増益となった。
売上高101億400万円(前年同期比0.6%増)
営業利益7億200万円(同8.3%増)
経常利益7億700万円(同8.5%増)
最終利益4億6300万円(同6.2%増)セグメント別の状況は以下のとおり。
①世界観ビジネス 売上高62億9300万円(前年同期比7.6%増)、営業利益6億1800万円(同21.2%増)
定番キャラクターや、人気漫画作品および世界的人気ゲームなどのトレンドを踏まえた多数のIPの獲得とその商品化に引き続き注力し、売上は着実に伸長した。なお、中国で生産する商品はドル建て決済を行っているが、仕入費用支払に対する為替予約の実施、海外取引先とのドル建て取引の拡大により、為替変動による営業利益への影響を抑制している。クレーンゲーム景品は、クレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化に加え、インバウンド需要が後押しした結果、売上が堅調に推移した。
海外物販は、主要マーケットである中国および米国、欧州を中心に、売上が前年同期比で増加した。米国向けは関税政策の影響が懸念されるものの、新規販路の拡大や米国だけでなくその他海外向けの商品化権の取得に注力し、商品展開の拡大を図っている。
高価格帯ホビーは、収益性を重視した人気IPの商品化を推進し、ホビーECサイト「FURYU HOBBY MALL(フリューホビーモール)」を活用した販売促進に引き続き注力した。
②ガールズトレンドビジネス 売上高33億6500万円(同0.9%減)、営業利益6億6300万円(同24.8%減)
プリントシール事業は、新型コロナウイルス感染症がもたらしたライフスタイルやニーズの多様化といった外部環境の変化に対応するため、従来よりも「+αの価値」を体験できる新機種の開発や、定番人気キャラクターとのコラボの実施などにより、プレイ数拡大を図った。2025年4月には、「2025年サンリオキャラクター大賞」との期間限定コラボを実施、5月には、ハイアングル撮影が楽しめる次世代型新機種「Hyper shot(ハイパーショット)」を発売した。また、全国のアミューズメント施設の協力のもと、プレイ促進キャンペーンも引き続き実施して市場活性化を図った。しかし、施策単体での効果はあったものの、市場全体の底上げには至らず、第1四半期期間のプレイ回数は638万回(前年同期間は711万回)と前年同期比で減少した。プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」は、重要なKPIと位置付けている有料会員数は、会員規模を維持するための新規入会者の流入強化施策を実施したものの、2025年6月末時点で130万人(前年6月末時点は140万人)と前年同期比で減少した。なお、2024年11月には、ピクトリンクの閲覧機会を増やし、プリントシール機での撮影動機を喚起するためのカレンダーアプリ「ピクトリンクカレンダー」の提供を開始し、そのアプリを活用した利用者数拡大と退会数抑制を図る戦略を本四半期においても推進している。
③フリューニュービジネス 売上高4億4600万円(同44.2%減)、営業損益2700万円の赤字(前年同期2億200万円の赤字)
家庭用ゲームソフト事業は、既存タイトルの国内外におけるダウンロード販売が順調であり、前年を上回る売上となった。また、8月発売の新作タイトル『ヴァレット/VARLET』の宣伝活動を実施、受注を開始した。アニメ事業は、4月に出資タイトル「Summer Pockets」の放映を開始、TVアニメ「ゆるキャン△」のくじ商品の発売や過去作品の配分金などが、売上に貢献した。
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■通期業績予想は変更なし
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2026年3月期通期の業績予想については、従来予想から変更なく、以下のとおり。
売上高450億円(前期比1.6%増)
営業利益30億円(同34.0%増)
経常利益30億円(同31.5%増)
最終利益21億5000万円(同32.1%増)
会社情報
- 会社名
- フリュー株式会社
- 設立
- 2007年4月
- 代表者
- 代表取締役社長 榎本 雅仁
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高443億500万円、営業利益22億3900万円、経常利益22億8000万円、最終利益16億2700万円(2025年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 6238

