
8月12日の東京株式市場は5日続伸。日経平均株価は、前営業日比897円69銭高の4万2718円17銭でこの日の取引を終えた。日経平均は、1年ぶりに史上最高値を更新し、一時は4万2999円と4万3000円に迫る場面があった。米国の関税政策や企業業績に対する懸念が後退し、ハイテク株や好業績銘柄を中心に物色する流れとなった。
【主要指数】
・日経225: 42,718.17(+897.69)
・TOPIX: 3,066.37(+42.16)
・ドル/円: 148.24(+0.10)
・ダウ: 43,975.09(-200.52)
・ナスダック: 21,385.40(-64.62)
・SOX: 5,670.37(-7.64)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている96銘柄のうち、上昇は47銘柄(49%)、下落は42銘柄(44%)、変わらずは7銘柄(7%)で、買い優勢だった。
好業績銘柄が買われており、サンリオ<8136>が大幅高となった。前週末に第1四半期決算を発表するとともに、26年3月期の営業利益を600億円から673億円に上方修正を行ったことが好感された。

同じく上方修正を行ったサイバーエージェント<4751>も年初来高値を更新した。25年9月期の営業利益を420億円から660億円に引き上げた。メディア&IP 事業が利益貢献するようになったほか、ゲーム事業も好調に推移した。

サン電子<6736>も大幅反発。前週末日、第1四半期の連結決算を発表し、営業損失9000万円となったものの、経常利益18億円と前年同期7500万円の損失計上から黒字転換に成功した。Cellebrite社の持分法による投資利益18億円を計上したことによる。

ボルテージ<3639>も反発。前週末発表した2025年6月期決算が営業黒字転換を達成したことに加え、東映アニメ<4816>との協業による新作ゲームタイトルの制作を決定したことが材料視されている。

他方、ガンホー<3765>は堅調だった。前週末発表した6月中間決算で営業利益が前年同期比58.9%減の50億2000万円と大幅減益となった。しかし、「物言う株主」として知られるストラテジックキャピタルの買い増しが明らかになっており、追加取得への思惑が発生したもようだ。

マイネット<3928>が「いってこい」。後場に入って一時急騰したものの、売り物に押されて引けにかけてマイナスに転じた。Jリーグと「Jリーグサポーティングカンパニー契約」を締結し、「Jリーグ公式トレーディングカード × ファンタジースポーツゲーム」の開発および運営を担当すると発表したことが材料となった。

半面、第1四半期の赤字幅が拡大したアカツキ<3932>やガーラ<4777>が大幅安となった。この日の引け後に決算発表を控えていたバンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>も決算への警戒感から大きく下げた。



当落の概況を見ると、大手ゲーム関連は、バンダイナムコHD<7832>、セガサミーHD<6460>、コナミG<9766>、スクエニHD<9684>、カプコン<9697>、コーエーテクモHD<3635>が高く、ソニーG<6758>、任天堂<7974>が安い。
その他ゲーム会社やディベロッパーは、ネクソン<3659>が高く、イマジニア<4644>、トーセ<4728>が変わらず、マーベラス<7844>、日本一ソフト<3851>、ユークス<4334>、エヌジェイHD<9421>が安い。
モバイルゲーム系の銘柄は、MIXI<2121>、DeNA<2432>、コロプラ<3668>が高く、ケイブ<3760>が変わらず、グリーHD<3632>、アカツキ<3932>、モバイルファクトリー<3912>が安い。
アニメやホビーなどその他コンテンツ関連銘柄は、タカラトミー<7867>、東宝<9602>、KADOKAWA<9468>、IGポート<3791>、GENDA<9166>、エディア<3935>が高く、東映アニメ<4816>、フリュー<6238>、円谷フィールズHD<2767>が安い。
最後に騰落ランキングを見ると、サンリオ<8136>やサン電子<6736>、サイバーエージェント<4751>、ボルテージ<3639>が値上がり率上位となり、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>、モブキャストHD<3664>、アカツキ<3932>、ガーラ<4777>が値下がり率上位となった。
■ゲーム・エンタメ関連株一覧
