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【Sp!cemartゲームアプリ調査隊】ヒットを生み出し続けるYostar待望の新作『アークナイツ』を分析。リリース前施策からマネタイズまで

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スマートフォンゲームの日々の運用とその効果をリサーチし、ゲーム関連企業へマーケティングデータを提供するSp!cemart(スパイスマート)。ゲームアプリの運用情報をいつでもウォッチできる「Sp!cemartカレンダー」や、毎月発行しているレポートを提供している。
 

なかでもカレンダーは、セールスランキング上位のモバイルオンラインゲームのゲームシステム・運用施策をダッシュボード形式のWEBツールとして提供。ゲーム内プロモーション施策の効果測定やセールスランキングと運用効果の相関関係を時系列で分析できる。
 
本連載記事ではSp!cemart協力のもと、カレンダー機能を用いた、ランキング上位タイトルの直近のゲーム内施策を分析。今回はYostarの
『アークナイツ』の施策をピックアップする。
 

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(以下、Sp!cemartゲームアプリ調査隊より) 
 

■海外発のオリジナルタイトルを次々ヒットさせるYostar


■『アークナイツ』
提供:Yostar (開発:Hypergryph)
リリース日:2020年1月16日

 
Yostarの新作『アークナイツ』は、タワーディフェンスゲームです。世界観は、天災がもたらした謎多き鉱石「源石(オリジニウム)」と、その影響により現れた「感染者」と呼ばれる特異体質者たちを巡る戦いを描いています。
 
 
提供会社Yostar待望の新作ということで、リリース前から期待値が高かった『アークナイツ』。恐らくSocial Game Info読者にとって同社の説明は不要だと思いますが、まずはYostarの実績について精査し、その後『アークナイツ』へのつながり、そしてゲーム内外の施策について紹介していきます。
 
Yostarの母体は、中国の上海悠星網絡科技有限公司という会社です。主にアジア圏のタイトルをグローバル向けにパブリッシングしており、日本支社は2017年1月に設立されました。基本的に同社はパブリッシャーなので、開発ではなく、さまざまなゲームアプリを提供・運営しています(プロモーション含む)。
 
転機が訪れたのは、2017年9月にリリースされた『アズールレーン(以下、アズレン)』です。同作は、プレイヤーが指揮官となり、歴史上に登場する艦船を擬人化した少女達を育成していくスマートフォン向けシューティングゲームで、App Storeのセールスランキングでは(最高で)1位にランクイン、現在も安定した推移を記録しています。
 
『アズレン』は中国発のスマホゲームを国内向けにローカライズ(及びカルチャライズ)したタイトルですが、ユーザーファーストを据えたゲーム設計や顧客対応でリリース当初から話題を呼び、たちまちその年を代表する1本となりました。たとえば、顧客対応では、緊急メンテナンスやエラー発生という不足の事態にも、その後の障害報告を詳細に説明。迅速かつ真摯な対応でユーザーからの信頼を得ました。
 
そして、2019年11月リリースの『Epic Seven-エピックセブン-』もApp StoreのセールスランキングでTOP10入りを果たすなど、大ヒットを記録。
 
このように設立から2~3年の企業が、レッドオーシャンのスマホゲームアプリ市場において、海外発のオリジナルタイトルを“2本も”ヒットさせたことに、業界ひいてはユーザーから次回作(アークナイツ)への注目が集まるのは言うまでもありません。
 
そして『アークナイツ』はリリース後、App Storeの無料ダウンロードランキングでは1位、セールスランキングでは最高12位を記録しました。それでは、事前プロモーション施策はどのようなことを展開していたのでしょうか。
 

■リリース前から矢継ぎ早に施策を展開

 
【リリースまでの流れ】
■ 2018年12月3日にティザーサイトを公開
■ 2019年11月18日に公式サイトでカウントダウンを開始
■ 同年11月20日に公式サイト開設及び事前登録開始
■ 同年12月6日にTVCM放映記念のTwitterキャンペーン開始
■ 同年12月31日にGoogle Playストアでの事前登録を開始
■ 同年12月28日~31日に「コミックマーケット97」に出展
■ 同年12月26日~2020年1月2日にAndroid向けCBT開始
■ 2020年1月8日にプレスカンファレンスを開催。正式サービス開始日発表
■ 同年1月10日にパートナー診断を行うキャンペーンを開始
■ 同年1月15日に事前ダウンロード開始
■ 同年1月16日に正式サービス開始

 
初出は今から約1年前。その後、本格的に情報が出始めたのが2019年11月末からでした。実は、2019年4月末より中国本土でリリースが始まり、過去何度もアプリストアのセールスランキングで首位を獲得する(関連記事)など、ゲームクオリティの高さや国内でもヒットする期待感が日に日に高まっていきました。
 
事前登録期間は1ヵ月弱。TVCM放映などの大々的なマスプロモーションを行うなか、SNS施策では、本作のヒロインでもあるアーミヤを演じる黒沢ともよさんの直筆サイン色紙を抽選でプレゼントするTwitterキャンペーンを展開。そのほか、Twitter広告も積極的に行っており、該当ツイートのリツイート数は7万越え。リリース時点では、『アークナイツ』のTwitter公式アカウントは17万フォロワーを獲得していました。
 
そして年末年始の施策では、リリース前にも関わらず『アークナイツ』の関連グッズを「コミックマーケット97」で販売(他社タイトルでも同様のケースはありますが)。これは『アークナイツ』の認知度を拡げる、ひいては楽しみにしているユーザー、『アズレン』などYostarタイトルのファンに向けた取り組みとして、作用したのではないかと思います。また、CBTを年末年始に跨いで実施していました。
 
このように事前登録を開始してから矢継ぎ早にさまざまな施策を展開してきた『アークナイツ』ですが、“新情報発表からあまり熱が冷めないうちにリリースしたい”というYostar側の想いが表れた1ヵ月だったようにも思えます。
 
続いては、『アークナイツ』のマネタイズをはじめ、直近におけるランキング推移と施策について、「Sp!cemartカレンダー」で調べてみましょう。
 

■最高レア度★6のキャラが排出する施策も

 
冒頭でもお話しているように『アークナイツ』はタワーディフェンスゲームです。ただ、一口にタワーディフェンスゲームといっても、そのタイプはさまざま。たとえば同作は、互いの砦に目掛けて進行する『にゃんこ大戦争』のような平面型ではなく、上下左右に拡がるマス目上を舞台に、敵が味方の防衛ラインまで突き進み、適切にキャラクターを配置して敵の進入を食い止めるタイプ。
 
 
同作が採用した後者のタイプは、スマホゲーム黎明期の頃から買い切り型アプリとして人気を博していましたが、昨今のF2Pの運用型としてはあまり見受けられないため、ユーザーには新鮮なゲームシステムとして映ったかもしれません。当然、『アークナイツ』独自の斬新なゲームシステムも取り入れており、リリース後の評判も上々です。
 
詳しいゲームシステムについては、Social Game Infoのレビュー記事をご覧ください。
 
【関連記事】Yostarの新作『アークナイツ』は本格タワーディフェンス 記憶喪失の主人公は荒廃した世界で何を見る?
 
さて、本作のマネタイズは、有償アイテムの純正源石や商品パックの販売です。純正源石は主にガチャ(人材発掘)などに使用します。純正源石のラインナップは以下の通り。
 
【純正源石のラインナップ】
・純正源石1個+おまけ2個(120円)
・純正源石4個+おまけ6個(490円)
・純正源石13個+おまけ22個(1,480円)
・純正源石26個+おまけ44個(2,940円)
・純正源石43個+おまけ77個(4,900円)
・純正源石88個+おまけ162個(10,000円)
※おまけは初回購入のみ

 
 
主に『アークナイツ』では、「ストーリーパート(シナリオを楽しむ)」「タワーディフェンスパート(バトル)」「部隊の編成や育成、隊員のスカウトなどの管理パート(ホーム画面)」の3つのコンテンツから成り立っています。新しいキャラクターを仲間にして育成し、次のバトルに挑んではストーリーを進めていくという流れです。
 
新しいキャラクターを仲間にする方法は、ストーリー進行の報酬や、特定アイテムと時間・条件を定めてランダムで手に入る「公開求人」などがありますが、一般的には「人材発掘」と呼ばれるガチャが中心となります。
 
ガチャでは、合成玉というアイテムが必要となりますが、前述した有償アイテムの純正源石は1個で合成玉180個に変換できます。ガチャは1回で合成玉600個、10連で6000個必要になります。つまり、純正源石に直すと……1回で純正源石が約3.3個(約396円)、10連で約33.3個(3,996円)が必要になる、といった形です。
 
 
また、ショップ内のパック商品のラインナップも多彩です。昨今のスマホゲームで採用事例が増えてきたサブスクリプション商品「月パス」(610円)をはじめ、経験値を付与するアイテムが詰まった初心者受け育成パック(980円)などさまざま。なかでも初心者応援パックは、ガチャが1回できるスカウント券、多数の経験値上昇アイテム、ゲーム内通貨などが入って破格の120円。課金ハードルを著しく下げる商品を取り入れたことで、遊んでいる多くのユーザーが少額でも課金してもらえる状況を作り出しています。
 
『アークナイツ』【調査期間:2020年1月16日~1月20日】

 
Sp!cemartカレンダーでは、リリースから直近の施策及びランキング推移として、2020年1月16日(木)~1月20日(月)を抜粋しました。ランキング推移を見てみると分かる通り、セールスランキング(オレンジ色)とダウンロードランキング(青色)が垂直立ち上がりに。
 
無料ダウンロードランキングは1位を継続し、セールスランキングも右肩上がりで推移。リリースされたばかりのため、まだ明言はできないですが、さきに挙げた課金ハードルを下げていることを鑑みれば、ユーザー数増加に伴い、セールスランキングも安定に推移していることにもうなずけます。
 
ゲーム内施策では、ログインボーナスからミッション達成など基本的な施策は取り入れているなか、とくに重要度が高いのは下記の2点です。
 
■スタートダッシュスカウト(ガチャ)で最高レア度★6のキャラが排出
■(連続で)毎日ログインして★5キャラ「クリフハート」が手に入る

 
最高レア度の★6キャラが排出されるガチャ施策は、チュートリアルの1回を含め、最初の10回のうちは必ず最高レア度★6のキャラ1体が確定でゲットできるものです。★6キャラを手に入ることでユーザーのモチベーションが上がり、新規定着にもつながる施策として寄与したことが考えられます。
 
また、ガチャ施策のため、マネタイズにも寄与したと考えられますが、事前登録やミッション達成報酬で合成玉を数多く貰えるため、恐らくユーザーの多くは課金せずともスタートダッシュスカウトを通して★6キャラを手に入れたことだと思います。
 
本来、こうした“必ず最高レア度のキャラが手に入るガチャ”は、有償限定に設定して課金を促すことが大半ですが、『アークナイツ』ではそれらは行わず、多くのユーザーに★6キャラを体験してもらうことを優先したことがうかがえます。
 
一方で毎日ログイン施策では、7日連続でログインすることで★5キャラ「クリフハート」がゲットできるものです(ほかの日でも各種アイテムがもらえる)。ポイントとしては、連続ログインが途切れた場合、ログイン日数がリセットされてしまうこと。もちろん、最初からログインすることで最終的には手に入るので問題ないですが、あえて制限を付けたことでログイン率を向上させる施策として寄与していそうです。
 
『アークナイツ』は、育成面や箱庭要素を楽しめる基地機能など、メインストーリーを進めるほかにコンテンツが豊富なゲームです。また、時間経過と共に報酬やアクションが行われる機能も随所に散りばめられており、定期的にログインすることでの発見や楽しみが多々ある点も魅力的な要素のひとつかもしれません。
 

■世界観と画面UIによる統一感

 
『アークナイツ』は一見シンプルなタワーディフェンスゲームと思いますが、スキル発動のタイミングや、キャラクターの特性を考慮して編成する必要があるなど、なかなかやり応えのあるタイトルです。
 
また、キャラクター・世界観と画面UIによる統一感も美しく、ユーザーからの支持や二次創作の投稿なども活発に行われています。その反面、始めた当初はコンテンツ名やアイテム名が何を示しているのか分かり辛さは多少ありましたが、世界観を尊重した結果、現在の魅力が極まったと思えばいい判断だったのかもしれません。
 

 
まだ本格的なゲーム内(期間限定)イベントは始まっていませんが、これまで『アズレン』で展開してきたコラボやプロモーション・マーチャンダイジング施策の実績があるだけに、『アークナイツ』も今後控えているゲーム内外の取り組みでさらに飛躍することでしょう。
 
「Sp!cemartカレンダー」では、各ゲームのイベント情報をランキング推移と共に閲覧できます。自社はもとより、競合他社の施策一覧を取りまとめた分析などにもご活用できます。ぜひ、ご興味がある方はお問い合わせページからご連絡ください。
 

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■執筆 <株式会社スパイスマート>
スマートフォンゲーム内運用に関する調査・分析を行うリサーチ事業とコンサルティング事業を展開しており、「Sp!cemart」というサービス名称で各種ソリューションを提供。

コーポレートサイト:http://corp.spicemart.jp/
Sp!cemart 商品に関する問合せ:info@spicemart.jp
 

■Sp!cemartゲームアプリ調査隊 バックナンバー

Vol.1 〜待望のシリーズ最新作『マリオカート ツアー』、リリースから直近1ヵ月の運営施策を探る〜

Vol.2 〜新作リズムゲーム『欅坂46・日向坂46 UNI'S ON AIR』、リリースから直近1ヵ月の運営施策を探る〜

Vol.3 〜初週で全世界1億DLを記録した『Call of Duty®: Mobile』、リリースから直近1ヵ月の運営施策を探る〜

Vol.4 〜Riot Games大特集。新作『Team Fight Tactics』の概要から『LoL』の直近プロモ・e-Sports施策まで〜

Vol.5 流入から定着まで繋げた7つの施策…大ヒット中の『FFBE 幻影戦争』、事前登録からリリース直後の施策を総まとめ

Vol.6 事前プロモ(ほぼ)なし…突如配信された『ワールドフリッパー』ヒットの背景。リリース前後の施策を分析

Vol.7 運営7周年を迎えた長期運営タイトル『にゃんこ大戦争』…長く愛される理由をゲーム“内外”の施策から分析

Vol.8 好調なリスタートを切った『魔界戦記ディスガイアRPG』、リリース中断から再開までの8ヵ月間の動向を分析

Vol.9 大ヒット中の『デュエル・マスターズ プレイス』、売上ランキング2位の背景をIP×マネタイズの観点から分析

Vol.10 スマホ向けパズルゲームのトップを走る『ガーデンスケイプ』の施策とシリーズの強みを分析

Vol.11 海外発のストラテジーゲーム『Rise of Kingdoms -万国覚醒-』がヒットの兆し。リリース前後の施策を分析

 

 
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企業情報(株式会社スパイスマート)

会社名 株式会社スパイスマート
URL http://corp.spicemart.jp/
設立 2015年7月
代表者 張青淳
決算期
直近業績 非開示
上場区分 未上場
証券コード

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