ベクター<2656>は、本日(4月26日)、2013年3月期の決算を発表し、売上高24億8000万円(前年同期比31.8%減)、営業損益2億8100万円の赤字(前年同期5100万円の黒字)、経常損益2億2800万円の赤字(同5500万円の黒字)、当期純損益4億2300万円の赤字(同2億5500万円の赤字)だった。
同社では、サーバーへの不正アクセス事案に伴う事後処理を進め、7月19日よりクレジットカード決済の取扱再開、各種プロモーションの自粛解除など漸次正常化を図ったものの、信用低下による痛手から立ち直るまでには至らなかった、としている。
営業収益の大幅な減少に伴い、人件費など固定費負担を吸収することができず、営業損益と経常損益は赤字となった。またオンラインゲーム事業に係るソフトウェアの売却・除却損に加え、減損損失と投資有価証券評価損など特別損失1億4200万円を計上したことにより最終赤字幅が膨らんだ。
収録のオンラインゲーム事業は、販売金額が前期比28%減の18億3400万円だった。従来型オンラインゲームは9タイトル、ブラウザゲームは8タイトル運営した。モバイルゲームは、自社開発してきたもんお、競争激化により苦戦を余儀なくされ、2012年11月をもって全タイトルの運営を停止したとのこと。海外の開発会社から日本国内での運営権を購入してサービス提供するという。
■2014年3月期の見通し
2014年3月期の業績予想については、第1四半期のみ開示している。売上高6億8200万円(前年同期比20.3%増)、営業損益7500万円の赤字、経常損益7500万円の赤字、四半期純損益8200万円の赤字を見込む。
同社では、コンテンツ運営関連の新規性の高い事業を展開しており、収益変動要因が多いことから、現段階では合理的な業績予想数値の算定を行うことが困難なため、としている。