DeNAのゲーム関連売上高の推移をグラフで確認

ディー・エヌ・エー(DeNA)のゲーム関連事業の売り上げの伸びは凄まじい。2011年4-6月期の売上高は240億9400万円。前四半期比で15.8%増だった。前年同四半期ではなく、前四半期との比較で、である。今回、ゲーム関連の売上高の推移をグラフにしてみた。予め断っておくが、すごい大発見があったという記事ではない。 まず、同社の決算説明会資料によれば、「ゲーム関連」とは、アイテム課金やゲーム内広告、SAP広告、mixiアプリモバイル、成果報酬型広告などに関連する事業の売り上げを示している。その内訳については、公表されていないが、恐らくアイテム課金がかなりの割合を占めているものと思われる。 ゲーム関連の売上高の四半期推移を示したのが下のグラフ。2009年7-9月まで数億円だった売り上げが、2009年10-12月期に36億円と急激に伸び、1-3月期には102億円とさらに拡大。その後は四半期を追う毎に売り上げを伸ばしていった。      下のグラフは、ゲーム関連の売上高の前四半期比の増減をグラフにしたものだ。ここ最近の四半期は、さすがに以前のような爆発的な伸びにはなっていないものの、それでも10%台の伸びと非常に安定している。     次に、下のグラフは、ゲーム関連の売り上げが全体の売り上げに占める割合の推移を示したものだ。当たり前の話なのだが、ゲーム関連の売り上げが伸びるとともに、全体の売り上げに占める比率も上がっており、いまやDeNA全体の売り上げの75%にも達している。少し前まで「2Dアバターの売り上げが落ち、3Dに移行する」云々の話を覚えている人間にとっては隔世の感がある。     ちなみに、DeNAは、2015年3月期には売上高を4000億円~5000億円に引き上げるとともに、ほぼ0%であった海外の売上高の比率を50%にまで引き上げる、としている。内訳は、欧米60%、中国30%、その他10%となっている。数字にすると、欧米が2400億円~3000億円、中国が1200億円~1500億円、その他が400億円~500億円。あと国内は2000億円~2500億円。     一般的に成長戦略を練る際、(1)拡大する市場に乗っかっていく、(2)他社のシェアを奪い取って伸びていく、という2つの考え方があるといわれる。コンシューマーゲームであれ、オンラインゲームであれ、マーケットに一定の規模があり、そしてそれなりにゲームに対するリテラシーのある層が各国で形成されている。そうしたユーザーに訴求するコンテンツを提供する。そのカギはスマートフォン。同社の決算説明会資料を見ながらふと思ったので記しておく。
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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