ボルテージ<3639>の第3四半期累計(2010年7月~2011年3月)の業績は、売上高46億3200万円(前年同期比40.4%増)、営業利益6億8700万円(同50.2%増)と好調だった。今回、四半期毎の売上高と営業利益の推移をグラフ化してみた。データは、同社の発表した四半期報告書と決算説明会資料となっている。
まず、売上高の推移は、以下のようになる。11億円程度で推移していた売り上げは2011年6月期に入って急速に拡大しはじめ、第3四半期会計期間の売上高は17億5700万円となった。四半期ベースでは前年同期に引き続き過去最高を更新した。もちろん、そのけん引役は、ソーシャルゲームであろう。「恋人シリーズ」など女性向け恋愛ゲームが好調のようだ。
ソーシャルゲームの売り上げについては「GREE」で配信されている。同社の四半期報告書によると、「GREE」のみだと第1四半期は1億1500万円、第2四半期は4億7700万円だったようだ。全体の売り上げに占める割合は、第1四半期は9.2%、第2四半期は29.3%と急拡大している。それ以前は記載がないため、10%未満だったと思われる。第3四半期の四半期報告書が開示され次第、この記事もアップデートしたいが、この割合はさらに上がっている可能性が高い。アップデートが完了次第、改めてお知らせする。
次に営業利益の推移を示したのが下のグラフである。今期に入ってからの営業利益の伸びが目立っている。2010年6月期では1億円だった営業利益は、2011年6月期に入って急速に伸び、第2四半期には2億4300万円、そして、第3四半期は3億1300万円となり、過去最高を更新した。
最後に、第4四半期の会社側計画を含む売上高と営業利益のグラフを示しておこう。第4四半期の営業利益が6000万円で、何らの要因で急速に利益率が落ちるという想定となっている。東日本大震災の影響を判断して、確度の高い業績予想を開示するという考え方があるのだろうが、「GREE」で配信されている同社のコンテンツのランキングを見ると、かなり保守的な予想という印象を受ける。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ボルテージ
- 設立
- 1999年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 津谷 祐司
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高34億5600万円、営業損益9400万円の赤字、経常利益1500万円、最終利益500万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3639