ドリコム<3793>は、本日(5月13日)、決算説明会資料を開示し、昨秋行ったソーシャルゲームの戦略転換について明らかにしている。それによれば、トレンドの変化に合わせてゲームシステムを強化するとともに、開発計画を見直して作り込みを行い、第3四半期前半にリリース予定だったタイトルを12月中旬以降に変更した、としている。さらに戦略指針を明確にして注力するようにしたとのこと。
そこでつくられた戦略指針は以下のようなものだった。
1. バトル形式を採用したタイトルへの挑戦
2. 社内テストの徹底によるクオリティ担保戦略指針
3. データ主導の改善
4. IPの活用や広告活用によるプロモーション強化
5. ヒットゲームのプラットフォーム横展開の推進
こうした戦略転換でリリースされた「陰陽師」は、月商1億円を超える大ヒット。その後、「陰陽師」のゲームシステムをベースに異なるテーマのタイトルをリリースし、「GREE」や「mixi」内のランキングでも上位に入っている。
今後については、バトル形式を採用したタイトルリリースとシリーズ化を進め、複数SNSへの展開、スマートフォン向けの提供を行っていくとのこと。また、ソーシャルゲームのノウハウを軸に今夏に向けてスマートフォン向けのオリジナルアプリの提供も行っていくという。
このほか、ヒットに向けた仕組みを強化するとしている。これまでクリエイティブの出来不出来によって、あるいは出してみてから初めて当たるかどうか分かるという「クリエイティブ主導」だったが、今後は下の図のような「マーケティング主導」にする、としている。
なお、ドリコムは全社的にはスマートフォンへの対応に今後、注力していくようだ。収益へのインパクトは短期的にはネガティブではあるものの、中期的にはポジティブな要素とし、ソーシャルゲームだけでなく、モバイルコンテンツ、アドソリューションでもスマートフォン対応を行っていく方針を明らかにした。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高97億7900万円、営業利益9億300万円、経常利益7億9300万円、最終利益1億400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793