■はじめに
先日5月14日に開催された弊社AppBroadCast主催のセミナーのなかで「GooglePlayストアのファクトに見るリリース1か月で売上100位になるための有効な集客手法と事前予約数獲得目標」というタイトルで講演を行いました。今週はその講演内容を要約したものを紹介いたします。
■ 1. GooglePlayの市場データ
はじめに最新のGooglePlayの市場データについての調査結果を紹介しました。調査には弊社のランキングツール「GPAnalyzer」を使っています。
2014年4月にゲーム売上ランキングTOP100に入ったアプリ数 | 146タイトル |
146タイトルのリリース後に最初に売上TOP100にランクインした時期 | リリースから平均17日後 |
146タイトルの中で直近3ヶ月(2月以降)にリリースされたタイトル | 24タイトル |
24タイトルのうちリリース2か月目以降に はじめて売上TOP100にランクインしたタイトル |
2タイトル |
【上記データよりわかること】
・4月売上TOP100入りタイトルは146タイトルとほぼ固定されており、売上TOP100は狭き門となっている
・直近3ヶ月でリリースされたタイトルで4月売上TOP100にランクインしたアプリは24タイトル
・リリースの初月に売上TOP100に入らなければ、売上TOP100に定着するタイトルとなることは難しい
⇒売上TOP100定着を目指すタイトルはリリース後すぐに売上TOP100に入ることが必勝セオリーとなる
■2.事前予約の有効性
次に事前予約プロモーションの有効性についてランキングデータや他社アプリの初速のKPI数値から考察を行いました。
【ランキングデータ】
146タイトルの中で直近3ヶ月(2月以降)にリリースされたタイトル | 24タイトル |
24タイトルのうち7事前予約施策を行っていたタイトル | 17タイトル |
146タイトルのリリース後に最初に売上TOP100にランクインした時期 | リリースから平均11日後 |
【他社アプリの初速のKPI数値】
他社アプリのKPI事例からみるリリースから11日間の入経路毎の数値 | 事前予約経由のARPUが最も高く、11日間の合計でも売上全体の30%を占めており、初速の売上に貢献している(事前予約経由のCVは6,000件) |
【上記データよりわかること】
・ 4月売上TOP100タイトルで直近3ヶ月でリリースされた24タイトルのうち、70%超の17タイトルが事前予約施策を実施している
・直近実績からリリース後11日後にTOP100に入らなければTOP100定着タイトルとなることは難しく、リリース直後にTOP100を目指すためのプロモーション手段として事前予約は有効な施策と考えられる
■3.売上100位に必要な事前予約数
最後に今までの内容をふまえて、これからリリースを予定しているアプリに関して、「リリース直後に売上100位に入るために事前予約数はどれだけ集める必要があるのか?」の話をしました。
事前予約数25,000件(CV10,000件)が必要 ※予約からのCV(インストール後の起動)の転換率は40%想定 |
他社アプリのKPI事例の数値を参考に算出しました。しかし、注意する点も2点あります。
ひとつは転換率やその後のKPIを意識したプラン作成となります。自社サイトでの集客はどのような施策を行うか、外部サービスであれば過去実績などから出稿サービスの検討時には、転換率やKPIを意識したプラン作成が必要がとなります。
またふたつめに、今回の事前予約数25,000件という数値は売上想定から他社事例のARPUから逆算してCVを算出したものとなりますので、プロモーションだけでなくアプリのARPUなどの数値のチューニングも重要となります。
■執筆者紹介
森山 晃義
国内初のネイティブソーシャルゲームに特化した集客スタジオ、株式会社AppBroadCast アプリマーケティングラボラトリー ラボ長。モバイル広告の黎明期からモバイル広告業務に携わる。プラットフォーム系SAPのプロモーションマネージャーを経て、ネイティブアプリのデベロッパーではGoogleトップデベロッパーの認定に尽力。2013年8月より現職にてゲーム集客戦略の支援を手掛ける。