カプコン<9697>は、2014年11月16日(日)に都内・渋谷ヒカリエホールでイベント「モンスターハンターフロンティアG 誕生7周年 MHF-G感謝祭2014」において、スマートフォン向け新作アプリ『モンスターハンター エクスプロア』のステージイベントを開催した。また、同イベントでは『モンスターハンター エクスプロア』の初となる試遊会も実施。
ステージイベントでは、本作のプロデューサーを務める杉浦一徳氏(写真)より、詳細なゲーム概要が説明された。本作は、モンスターが解き放たれた島々の探検や、島々に隠された秘宝を発見していく“探検×ハンティングRPG”となっている。登場モンスターは、おもにWii『モンスターハンター3』とニンテンドー3DS『モンスターハンター3G』が中心となっているようだ。
杉浦氏が開発するにあたり最も意識しているのが、スマートフォンのネットワークで4人のマルチプレイを快適に実現させること。現在のチェック段階では「バッチリ」と会場に応えて、すでに快適なプレイ環境が整っていることを期待させる言葉でコメントした。また、将来的にはオンラインゲーム版『モンスターハンターフロンティアG』と本作の連動企画を進めていくという構想も明らかにしてくれた。
配信時期は2015年予定ではあるが、ステージイベントの最後に杉浦氏は「半袖になる辺りには出したい…」という発言から察するに、本作は2015年夏に配信されることが予想される。
▲イベント会場では、射的やリアルガチャなど屋台アトラクションも賑わいを見せていた。
▲『モンスターハンターフロンティアG』の最新アップデートをはじめ、
ブラウザゲーム『モンスターハンター メゼポルタ開拓記』の体験会も実施。
▲メゼポルタ広場の風景画像を背に写すコスプレ&フォトコーナーも盛り上がった。
そして、同イベントでは『モンスターハンター エクスプロア』の初となる試遊会も実施され、訪れた多くのユーザーたちで列を作った。「Social Game Info」でも試遊して気付いたゲーム概要や魅力などをレポートしていく。
■より磨きがかった片手で遊ぶ『モンハン』
もともと本作は、当初発表されていた“お手狩るタッチハンティング”『モンスターハンタースマート』(iOS)(関連記事)を、新たにリファインしたタイトル。思えば筆者は、前進となる『モンスターハンタースマート』を去年の「東京ゲームショウ2013」のカプコンブースで試遊して、「もうこれで完成で良いんじゃないか」と思えるほどのクオリティを感じていたものだ。
しかし、今回の装いも新たに生まれ変わった『モンスターハンター エクスプロア』は、その随所で“『モンハン』らしさ”と“スマホゲームならでは”の要素に磨きがかかっていることに気付いた。
本作は、断裂群島を舞台に秘宝をめぐる物語が展開する“探検×ハンティングRPG”。ゲームは、断裂群島をマップとしてステージ形式で進行していくこともあり、公式が「探検」というキーワードを多用していることも納得できる流れとなっている。
【ストーリー】秘宝を巡る「物語」
—それは、伝説に記されたモンスターとの対峙—
—天変地異により分裂した群島【断裂群島】 —
古のモンスターの伝承と、魅惑的な秘宝の伝説、そして多くの遺跡が残る大地。いま再び解き放たれたモンスターたちを鎮めるべく、島々の遺跡に隠された「秘宝」の力を求め、ハンターたちの探検と狩猟の日々がいま始まる。
▲『モンスターハンタースマート』では見られなかった個性的なキャラクターたちも登場。
▲クエストは、プレイヤー1人とパートナー1人(自動)の計2人で挑む。
また、試遊では片手剣と大剣の2種類が選べた。
プレイヤーは、おもにクエストをこなして物語を進めていく。ひとつのクエストでは、従来の『モンスターハンター』シリーズとは異なり、キャンプから始まりマップ移動することは無く、フェーズごとに「モンスターを倒せ」や「採取しよう」などマップと達成条件が切り替わっていくのが特徴だ。
また、操作方法は画面下にある丸型のバーチャルスティックを用いて、移動・攻撃・回避などの動作を指先ひとつで簡単に操作できるようになっている。バーチャルスティックを倒すことで移動、タップで攻撃、中心からフリックで回避、長押しで大剣の溜め攻撃など武器固有アクションといった具合だ。
ガードは、バーチャルスティックの下にあるガードボタンを長押しで対応できる。狩技アイコンと呼ばれるボタンを押せば、ステータス上昇や攻撃技などのスキルが発動できるのも本作ならでは。もちろん大型モンスターであれば、狙いたい部位をタップすることで、その部位を中心に攻撃してくれる。カメラワークもきちんと対象をとらえており、プレイヤーは一定のアクションを集中して行える。
▲尻尾をタップしてロックオン! 見事尻尾の切断に成功!
▲本作ならではの狩技(スキル)は、キャラクターのカットインから
派手なエフェクトを交えた強力な一撃を喰らわす。
これが実際に触ってみると、『モンスターハンター』における一連の操作・流れを、スマートフォン上で違和感なく遊べてしまうほどのクオリティが備わっていることに気付く。また、操作面で特筆したいのは、回避の感度である。同シリーズでは、モンスターの動作に気を配りながら、プレイヤーは自身の攻撃中の隙間に回避を行う必要があるのだが、これもフリックだけで手軽に行えてしまう。恐らく、こと操作に関してはストレスを感じることは無いだろう。
▲回避中。
▲大剣と片手剣の動作。
そして、驚くべきなのがオート機能の搭載である。読んで字の如く、クエストをクリアーするまでを全て自動で行ってくれるのだ。たとえ、それが大型モンスターのジンオウガであろうとも、華麗な立ち回りで狩猟してくれる。素材集めのため、何度もクエストをこなしていく同シリーズだが、やはりスマートフォンアプリは生活の合間で遊ぶことが多いため、スムーズにゲームが楽しめるように採用したのだろう。
そのほか、試遊では明らかにされていないが、マイページ画面で気になるものを発見した。それが昼と夜に分かれた時計のようなアイコン。ここからは、あくまでも筆者の予想だが、昼夜によって出現するモンスターやクエストが変化していくのではないだろうか。それは果たしてゲーム内で指定された時間なのか、それともリアルタイムに準じる形なのか……。また、このほかチャット機能の存在も見つけたが、今回の試遊では触ることが出来なかった。
▲道中、「タル爆弾」を必要とされる場面に遭遇。探検的な意味合いでは、もしかすると特定アイテムの有無で、マップ上に隠しクエストなどゲーム展開も異なってくるかもしれない。
『モンスターハンター エクスプロア』は、配信時期は2015年夏頃と予想されるが、どのように今後ブラッシュアップしていくのか楽しみなタイトルである。そして、同シリーズの醍醐味であるマルチプレイが、果たしてスマートフォン上でどう化けるのか注目していきたいと思う。
▲秘宝を獲得して次の探険へ。
■『モンスターハンター エクスプロア』
©CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.
会社情報
- 会社名
- 株式会社カプコン
- 設立
- 1983年6月
- 代表者
- 代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 辻本 憲三/代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 辻本 春弘/代表取締役 副社長執行役員 兼 最高人事責任者(CHO) 宮崎 智史
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1524億1000万円、営業利益570億8100万円、経常利益594億2200万円、最終利益433億7400万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9697