【試遊会】「緊張感持って開発」…「パズドラ」×「マリオ」のコラボタイトルの全貌に迫る。目にも耳にも楽しい真正面から向き合うマリオの世界
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は、2015年1月8日(木)、東京国際フォーラムで新作発表会を開催し、新作ニンテンドー3DSタイトル『パズル&ドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション』(以下、パズマリ)を発表した。
本作は、『パズル&ドラゴンズ』(以下、パズドラ)と世界中で多くの人に愛されているスーパーヒーロー・“マリオ”がタッグを組んだ、新しいパズルRPG。キノコ王国を舞台としており、突如、謎の「ドロップ」が出現し、その不思議な力を使ったクッパたちにさらわれてしまったピーチ姫を救うため、マリオがパズルバトルの冒険に出発するところから物語が始まる。
同じ色を3つ以上そろえて「ドロップ」を消し、コンボを繰り出していく『パズドラ』の爽快感はそのままに、お馴染みの「スーパーマリオブラザーズ」のキャラクターたちが多数登場し、いくつもの「ワールド」やバリエーション豊かな「コース」を攻略していく。冒険を進めていくと、たくさんのマリオキャラクターたちを仲間にしたり、育成することもできる。
また、“すれちがい通信”や“ローカル通信”といったニンテンドー3DSシリーズならではの要素も搭載しており、『パズドラ』のユーザーはもちろん、スマートフォンを持っていない子供まで、家族で安心して楽しむことができる内容となっているという。
■「緊張感持って開発している」「パズドラZのキャラ変えではない」
2014年のガンホーは、家庭用やPCオンラインゲームはもとより、新作アプリを3本リリース。このほか、東京ビッグサイトで開催したイベント「ガンホーフェスティバル」では、3万1000人の来場者を記録し、老若男女と幅広い層にガンホーブランドをアプローチできた年になった。
なかでも主力となる『パズドラ』では、ひとつのアプリにふたつのコンテンツを展開した『パズドラW』を皮切りに、プラットフォームの枠を超えてアーケードタイトルやキッズアミューズメントのほか、マーチャンダイジング展開も積極的に実施するなど、業績とした観点ではなく、いちIPとして急激な成長を遂げた。
▲「我々は単なるスマホゲームを作っているモバイルゲーム会社ではありません。様々なプラットフォームで展開するゲームメーカーとして、今後も在り続けていきたい」と森下氏。
なお、今回の『パズマリ』に関しては、社内でも秘密裏で開発してきたとのこと。また、スーパーマリオに対する思いれが強い森下氏は、「『スーパーマリオブラザーズ』が発売されたときは、まだ私が小学4年生でした。マリオシリーズに携わらせていただくことは、ゲームクリエイターとして本当に幸せ」と、感慨深くコメントした。余談だが、『パズマリ』の発表直前には、「人生で一番緊張している。緊張で吐き気がするのは初めて(笑)」と、会場の笑いを誘った。
ここで特別ゲストとして、『マリオブラザーズ』の生みの親でも知られる、任天堂の代表取締役 専務・宮本 茂氏が登壇。「吐き気の原因になっているようで(笑)」と、掴みの言葉を入れながらも現在の心境やガンホー社との取り組みの経緯を語ってくれた。
そもそも宮本氏とガンホー社・『パズドラ』の関係は、任天堂スタッフからの勧めで知ったという。実際に森下氏らと出会い、そして『パズドラ』で遊んだ宮本氏は、タッチで遊べる直感的な操作性を見て、「もうひとつ画面があれば面白い。どうしてこれを3DSで作らないのか?」と、疑問を投げかけて、コンシューマ版『パズドラZ』が誕生したようだ。
また、任天堂が『パズドラZ』の開発を承諾した理由に、森下氏と『パズドラ』シリーズのプロデューサー・山本大介氏の人柄に対して、「ゲームが好きでゲームを作っている人たちなんですね。ゲームを一生懸命作る人たちと、一緒に作れるのなら面白いものができると思い、お任せしました」と明かしてくれた。
『パズマリ』については、「キャラクターにしろ、音にしろ、とにかくマリオが満載です。それでいて『パズドラ』の魅力も兼ね備えています。世界中の人にも楽しんでいただけるように、海外版も用意しています。ぜひ、ご期待ください」とコメントした。
続いて、ガンホー・オンライン・エンターテイメントの『パズドラ』シリーズのプロデューサー・山本大介氏が登壇。「ようやく発表できた嬉しさと、宮本さんが来ているなかで話すプレッシャーなど、じつは森下以上に緊張しています」と話す山本氏からは、『パズマリ』の開発経緯について語ってくれた。
もともと2013年12月にリリースした『パズドラZ』に続く形で、ニンテンドー3DS用ソフトの新作『パズドラ』を企画中であったところ、「どうせ3DSで発売するならマリオバージョンを作ろう」と考え、山本氏のほうでプロトタイプを作り始めて、任天堂にプレゼンしにいったところからスタートしたという。
「最初は半信半疑でしたが、開発していくと楽しくなっていきました。世界的に人気のキャラクターのため、緊張感を持ちながらもスタッフ一同非常に楽しく開発しています」と山本氏。続けて「“『パズドラZ』をキャラ変えしたでしょ”と思われるかもしれませんが、マリオならではの多数の仕組みを取り入れています」と、『パズマリ』ならではの魅力があることを添えた。
■「もっと色んなステージを見てみたい…」
発表会の中盤には、「モーニング娘。」OGでもある女優・タレントの高橋愛さん、お笑い芸人・パンサー(菅良太郎さん、向井慧さん、尾形貴弘さん)が登場し、実際に『パズマリ』の試遊会を行った。
それぞれ、今回のコラボタイトルの発表について、驚きながらも実際に試遊した高橋さんと向井さんは、「曲が懐かしくてボスはテンションが上がった! 光っているもの(パワーアイテム)をいつ消すか迷っちゃう。これは寝不足になりますね」(高橋さん)、「『マリオ』の良いところと『パズドラ』の良いところが全部つまっている。見ていているだけでも楽しんじゃないかな。もっといろんなステージを見てみたい」と、ゲーム好きならではの的確なコメントで場を盛り上げていた。
▲プレイ画面
▲光っているパワーアイテムを消すことで強力な花火攻撃が発動
▲ボスが登場
▲スキル発動! キャラクターのカットインが格好いい! ノコノコでも格好いい!
▲向井さん、無事クリアー!
発表会の最後には、リリースが2015年4月29日(水・祝)であることを発表。また、価格はパッケージ版・ダウンロード版共に4000円(税込)で、もちろんゲーム中の課金要素は一切無し。「開発チーム一丸となり、気合い入れて開発しています。ぜひ、お楽しみください」(山本氏)、「ゲームは最後の最後に魂をこめる。ここが我々にとって最も重要。パズルアクションとマリオの世界観を十分に楽しめるように、完成まで開発していきます。ぜひ、ご期待ください」(森下氏)と、双方による意気込みで発表を締めた。
▲比較的お手頃な価格設定。
▲早期購入特典も用意。本家アプリのシリアルコードは無し。
▲『パズドラZ』に引き続き、海外版は任天堂が発売元に。「単なる任天堂さんとのタイトルタッグではなく、販売面も含めて密になり進めていく」と森下氏。
▲1月18日より全国4会場で開催する「次世代ワールドホビーフェア '15 Winter」、そして1月31日・2月1日に開催する「闘会議2015」にも『パズマリ』の出展が決定
【実際にやってみた】目にも耳にも楽しい真正面から向き合う『マリオ』の新たな世界
発表会後に催された来場者向けの試遊会にて、実際に筆者も遊んできた。先に結論から書くと「当たり前に面白い」です。試遊会では、この日のために用意された3つの難易度(イージー・ノーマル・ハード)のステージが用意。筆者はノーマルを選択したのだが、なかなか骨太でギリギリのバトルを楽しんだ。
▲操作方法
システム面と操作性は『パズドラZ』同様に、育成を楽しみながらタッチペンでパズル画面を操作する。
何より特筆するべきなのは、きちんとマリオの世界観が表現されていること。魅力のひとつに、ゲーム内のすべての音楽と効果音がマリオになっており、なかでもパズルを動かしているときの音が「ポコポコポコポコポコポコッ」(『スーパーマリオブラザーズ』でカメの甲羅を敵に連続で当たっている音)、とにもかくにも気持ちいい。攻撃時には、マリオのジャンプ音も聞こえて、パズルの爽快感はもとより、Bダッシュで走り回る馴染み深いアクションゲームの疾走感の同時が味わえる。
また、登場するキャラクターにも注目。RPGの戦闘画面の如く、愛くるしい3Dのキャラクターたちが正面から向き合う構図は、『マリオ』シリーズファンにとっては割と初めてのシチュエーションかと思う。横スクロールではない、真正面から向き合う『マリオ』の世界観も非常に魅力である。ちなみに、キャラクターについては「シリーズに登場したものはだいたい出てくる」とのことだ。
【タイトル情報】
タイトル:『PUZZLE & DRAGONS SUPER MARIO BROS. EDITION』
(パズルアンドドラゴンズ スーパーマリオブラザーズ エディション)
対応機種:New ニンテンドー3DS/New ニンテンドー3DS LL/ニンテンドー3DS/ニンテンドー3DS LL
ジャンル:パズルRPG
プレイ人数:1人(ローカル通信、すれちがい通信)
発売:2015年4月29日(水・祝)予定
発売元:ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
価格:パッケージ版4,000円(税別)/ダウンロード版4,000円(税別)
CERO A(全年齢対象)
(取材・文:編集部 原孝則)
■関連サイト
(C)GungHo Online Entertainment, Inc. (C)Nintendo
・社名、ロゴマーク、商品名およびサービス名は商標または登録商標です。
・ニンテンドー3DSは任天堂の商標です。
・画面は開発中のものです。
会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森下 一喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765
会社情報
- 会社名
- 任天堂株式会社
- 設立
- 1947年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7974