クリエイティブフォース、『アイドルリコレクション』主題歌リリースイベントを開催…人気声優の上田麗奈さんのライブ&サイン会、制作陣とのトークセッションなど充実
クリエイティブフォースは、5月24日、東京都内で『アイドルリコレクション』テーマソングのリリースイベントを開催した。イベントでは、ゲームでキャラクターボイスを担当している上田麗奈さんが出演し、クラウドファンディングで制作された主題歌2曲を披露したほか、複製台本へのサイン会、製作陣を交えたトークセッションなどが行われた。また新作やセカンドシーズンの制作決定などゲームに関する新情報も公開した。
『アイドルリコレクション』は、「伝説のアイドル」に憧れるヒロイン「相澤春菜」と、零細芸能プロダクションの新人マネージャーである主人公を中心に展開されるアイドルストーリーが楽しめる育成ゲームで、2014年10月にリリースされた。ゲームシステムは「放置ゲーム×育成ゲーム×ライトノベル」を混ぜ合わせたシステムを採用し、春菜役を人気声優の上田麗奈さんが担当していることでも話題になった。
アプリリリースから2ヶ月経過した昨年12月、同社は、『アイドルリコレクション』のテーマソングを制作するクラウドファンディングを開始した。目標だった60万円を大きく上回る215万円の支援を集めることに成功し、業界で注目されたことは記憶に新しい(関連記事)。このイベントは、プレミアムコース(1万8000円)と、超プレミアムコース(10万円)の支援者に対象に行なった特典イベントだった。今回、その模様をお伝えしておこう。
■製作陣・キャストが語るゲーム・楽曲の制作秘話
まず、ゲーム制作と楽曲制作に携わった4人によるトークセッションが行われた。メインキャストである上田さん、担当ディレクターの岸本さん、シナリオと主題歌の作詞を担当した葉巡 明治さん、BGMと主題歌の作曲を担当した及川 康平さんが登壇し、それぞれの作品への関わりや裏話を語った。
(1)初めてのクラウドファンディングでこんなに集まるとは思わなかった
岸本さんは、『アイドルリコレクション』の開発した経緯について、「自社コンテンツを持ちたい、では作ってみよう!」という軽いノリで開発がスタートしたことを明かした。開発スタッフが少なかったため、ディレクターとしての仕事だけでなく、プログラミングやUIデザインにも携わるなど1人何役もこなしたそうだ。今回制作されたCDのパッケージデザインも担当したという。
また、クラウドファンディングについては、当初の予定になかったものだが、「東京楽市楽座」を紹介されたことをきっかけに実施することにしたとのこと。同社としても初めての試みだったため、当初は目標額に到達するかどうかも不安だったが、実際に募集を開始すると予想を上回る支援が集まったことに驚いたと述べた。
(2)上田さんが語る相澤春菜像…実は真面目で繊細な女の子
メインキャストである上田さんは、自身の演じた相澤春菜について、前向きで天真爛漫な女の子というのが最初の印象だったが、実は真面目で繊細な女の子ではないかと思うようになったと語った。「前向きポイント」や「元気になって」などのセリフが多いが、自分自身を鼓舞する意味もあったと感じたという。周りに喜んでもらいながら自分のやりたいことを追求する女の子でもあり、「演じていてすごく暖かい気持ちになりました」と感想を語った。
(3)作詞はキラキラと輝くように心がけた
葉巡さんは、初めてのゲームのシナリオ、しかもアイドルジャンルの作品にもあまり触れたことがなかったこともあり、当初は、文章の密度や文章量など試行錯誤だったという。ただ、アイドルがキラキラと輝くようにすることには細心の注意を払ったそうだ。シナリオを執筆していて、作家デビューしたころ、自分の作品で多くの人を幸せにしたいというメールを担当の編集者にも何度も送ったが、それに通じるものがあると感じたという。
また、葉巡さんは、初めて主題歌の作詞にも取り組んだが、新しい体験で楽しむことができた、と振り返った。小説は10万文字や20万文字を費やすことで初めてストーリーが完結するが、作詞は短い文字数で表現することに新鮮さを感じたという。そして、上田さんの歌と、及川氏の作曲が加わることで、一つのストーリー・作品に仕上げることができたと語った。
(4)人としてアイドルとして成長する様子をイメージして作曲
作曲を担当した及川さんは、アイドルソングの作曲・編曲にも携わっているが、今回制作された2曲をどういう意図・思いで作曲したのか。及川さんは、主人公が一からアイドルを目指して様々な困難にもまれながらも、人として、アイドルとして成長していく姿をイメージして作曲したとのこと。そして、「聞いてくれた方が明るい気持ち、前向きな気持になってもらえればいいなと思って制作しました」とコメントした。
(5)楽曲への感想は
続いて楽曲への感想がテーマになった。上田さんは「初めて聞いた時、自分もお客さんのような気分になって『いい曲だなぁ』と思いました(笑)」と第一印象を語った。そして同時に、自分に歌いこなせるのか、不安な気分になったことも明かした。良い曲であることは同時に歌うのが難しいことが多いためだ。「色々な困難にぶつかりながらも前向きに進む姿や、キラキラしている姿をどう表現したらいいのか悩みました。盛り上がれる楽曲なので、ライブなどでも早く歌いたいです」と、トークショウ後に行われるミニライブへの意気込みを示した。
岸本さんは「華々しくてかわいらしく、本当に良い楽曲ができたと思いました」、葉巡さんは「収録のとき、作詞へのイメージについて、上田さんの解釈をすらすらとお話しいただき、深く考えて歌っているんだなと感じました」、及川さんは「イメージどおりのものができて、本当に感動しました。収録時にこういう場で話すようなトラブルがないか、期待(?)していましたが、スムーズに進行しました。上田さんには難しい要求にもすんなり応えていただき、予定していた時間が余るほどでした。細かいところまで詰めることができて良かったです」とそれぞれ語った。
なお、今回制作された楽曲は、今後、ゲーム内でも実装される予定だ。
■超プレミアムコースで制作されたオーダーメイドのイラストも公開
今回のクラウドファンディングでは、超プレミアムコースに申し込むと、キャラクターデザインと担当したイラストレーターのショボンさんにイラストを発注する権利もついてくる。申し込みを行った3名の協力を得て、発注されたイラストが公開された。
【富山感のある絵】
▲上田麗奈さんの出身地である富山にちなんだもので、富山駅前の路面電車を背景にした相澤春菜が描かれている。富山への修学旅行2日目、ホテルに戻る夕暮れをイメージして描いたという。上田さんは「本当にこんな姿をして学校に通っていました。これ、私かな?」とコメントして会場を盛り上げた。【ライブで歌う春菜ちゃん】
▲ライブ中、春菜が目線をくれたタイミングを狙って描いたという。衣装を赤にすることで華やかさも演出。上田さんは「こういう衣装を着ると、本当に元気になれます。歌いやすくて...何がいいたいかというと、素晴らしいってことです(笑)」と会場を沸かせた。【ショボンさんにお任せ】
▲春菜が慌てて取り乱している様子を描いた。裏テーマとして、岸本さんは「テレビ局の人に見つかってマイクを向けられて取り乱している様子。ネコ耳フードも付いているなどレアリティの高いワンシーンになっている」と語った。「普通、カメラがあったら気づいて避けますよね。それに気づかない春菜ちゃんはドジっ子ですよね。といいつつも、頬を赤らめてまんざらでもない感じで『内心ラッキー!』と思っているかもしれません(笑)」(上田さん)。■第2シーズンと新作アイドルゲームを開発中!
すでに報じたが、ゲームに関する新情報として、『アイドルリコレクション』第2シーズンが開発中であることが明らかに。現在配信中の第1シーズンの続編で、引き続き相澤春菜を主人公とするストーリーとなる。第2シーズンでは、新たに「伝説のアイドル」とともに、春菜のライバルキャラクターが登場するという。「伝説のアイドル」は、第1シーズンの後半に少しだけ登場したキャラクターで「セクシーなアイドル」。またライバルキャラクターは「小柄な春菜よりも、もっとちんちくりんな子」(岸本さん)になるという。今後、その進ちょくは公式サイトやTwitterで明らかにしていくとのこと。
さらに、『アイドルリコレクション』に続いて、第2弾となるアイドルゲームを開発していることも明らかになった。9人のアイドルが登場するネイティブゲームアプリで、キービジュアルが公開された。ゲーム内容はもちろん、リリース時期なども明らかにされなかったが、今後、随時発表していくという。クリエイティブフォースのゲーム部門からスピンアウトしたクリエイティブフロンティアが企画・開発を行う。
→クリエイティブフロンティア、CAベンチャーズから資金調達…人員体制を強化し「スマホアイドルゲーム(仮)」の開発に注力
■上田さんが主題歌2曲をアイドルらしく歌い上げた…ギターとベースによる生演奏とプレミアムなライブに
その後、待望のミニライブが行われ、主題歌「Hop Step Soar☆」と「夢は大きく」の2曲を上田麗奈さんがアイドルらしく元気よく華やかに歌い上げ、集まった支援者たちを魅了した。アイドルや声優のライブでは、通常、オケ・スタイルをとることが多いが、今回は、なんとギタリストとベーシストがステージに生演奏でのライブとなった。「プレミアムコース」と「超プレミアムコース」支援者向けの、まさにプレミアムなライブであったといえよう。上田さんも「バンドで歌っているような気分で、本当に楽しいです」と嬉しそうに語った。
なお、こちらで披露された主題歌2曲を含めた楽曲が「アイドルリコレクションテーマソングCD」として発売されている。詳細は下記記事を参照のこと。
→クリエイティブフロンティア、『アイドルリコレクション』テーマソングをiTunesで配信、通販サイトでCDの販売も 主演の上田麗奈さんが熱唱!
■サイン会
最後に複製台本へのサイン会が行われた。上田さんは、一人一人とイベントやゲームの感想などの会話を交わしながら丁寧にサインを書いて手渡していた。じっくりと会話ができたこともあり、『アイドルリコレクション』のファンはもちろん、上田麗奈さんのファンも満足そうだった。
(編集部 木村英彦)
■『アイドルリコレクション』
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会社情報
- 会社名
- クリエイティブフォース株式会社
- 設立
- 2014年3月
- 代表者
- 宮脇 元康
- 直近業績
- 非公開
- 上場区分
- 未上場