フェンリル、デザインチーム向けプロジェクト管理ツール『Brushup』の提供開始…グリーと共同開発し2年の運用実績

フェンリルは、デザインプロジェクトの効率的な管理、運用を可能にするプロジェクト管理ツール『 Brushup (ブラッシュアップ)』の本格提供を 6 月から開始していることを明らかにした。

『Brushup』 は、デザインデータのオンライン校正や履歴管理、スケジュール管理などの機能を備え、デザイン制作の運用を効率化するために開発されたプロジェクト管理ツール。2015 年 3 月末に、無料で利用できるフリープランのみで提供を開始していたが、この 6 月より有料プランを導入し、本格的なビジネス展開を開始した。有料プランはデータ容量やアカウント数の上限などに応じて、異なる価格で提供される。

ソーシャルゲームの開発現場では、デバイスの機能・性能の向上に伴って、高い品質のイラストを限られた期間で制作することが求められている。そうした状況の中で、短いものでは数か月の間に、ひとつのタイトルにつき数百枚の新規イラストを制作する必要がある一方で、その進行を効率的に管理できるようなツールがなかった。そこで、2013年にグリーからの依頼を受け、イラスト進行管理業務に特化する形で開発したのが、今回の『Brushup』 のベースとなったツールとなる。

ゲーム開発会社では、社内の数多くのイラストレーターや、複数のアートハウス(イラスト制作会社)へイラスト制作を依頼していることが多く、従来は、データやフィードバックのやりとりなどを、主にメールで行っていた。この場合、メールの受信から添付ファイルの保存、過去メールの検索、フィードバックの記載、手直ししたデータの変換、ファイル添付、そしてメールの返信と多くのステップが必要で、これをプロジェクトごと、さらにはイラストごとに行っていると、膨大な工数となりプロジェクトの管理、コミュニケーションコストは膨らむ一方となっていた。

そこで、フェンリルとグリーが共同で、ゲームイラスト制作における進行管理業務の洗い出しを行い、各業務を最小ステップで実現できるようなフローを検討して画面デザインを行うなど、綿密な UI 設計フェーズを経てシステムを開発、グリーの社内ツールとして、2013 年 10 月に導入した。

その結果、膨大なイラストデータはオンライン上で時系列に、しかもグラフィカルに一元管理できるようになり、さらに、個々のイラストの進捗だけでなく、プロジェクト全体の進捗も直感的に把握できるようになり、管理工数は劇的に削減され、大幅なコスト改善につながった。

2 年を超える グリー社内での実運用を経て改修を重ね 2015 年 3 月にはライセンスを受けて、フェンリルから提供を開始したのが『Brushup』。フェンリルでは『Brushup』 を提供開始するにあたり、デザインチーム向けのプロジェクト管理ツールとして、同様の課題を抱える様々な業界向けにフィットするようカスタマイズも行っており、ゲームイラスト制作だけでなく、その他のデザイン制作の現場にも適用可能となっている。


■Brushup 価格 
フリープラン 0円 (1ワークスペース / 10 ユーザー / 容量 100MB)
スタートアッププラン 3,000円 (10 ワークスペース / 10 ユーザー / 容量 10GB)
ベーシックプラン 10,000円 (50 ワークスペース / 10 ユーザー / 容量 50GB)
エンタープライズプラン* 50,000円 (ワークスペース無制限 / ユーザー数無制限 / 容量 300GB)
*容量拡張オプションあり(100GB あたり 15,000円)


■利用方法
Brushup は、下記 URL よりアカウント開設が可能。
https://www.brushup.net/



■関連リンク
 

フェンリル公式サイト

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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