ドリコム<3793>は、7月30日、2016年3月期の第1四半期(4~6月)連結業績を発表、売上高16億3400万円(前年同期比17.5%減)、営業損益2億500万円の赤字(前年同期1億1100万円の黒字)、経常損益2億1000万円の赤字(同1億600万円の黒字)、四半期純損益1億5300万円の赤字(同9200万円の黒字)となった。売上高、利益とも7月23日に発表した修正予想値(関連記事)通りの着地となっている。
各セグメント別の状況は以下の通り。
①コンテンツサービス…売上高14億6931万円(前年同期比16.7%減)、セグメント損益3801万円の赤字(前年同期1億8438万円の黒字)
主力のソーシャルゲーム事業は、他社配信アニメ版権ゲーム2本(『ONE PIECE トレジャークルーズ』と『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ』)が引き続きユーザーからの支持を獲得し、安定的に寄与した。自社オリジナルゲームも他社コンテンツとのコラボレーションや、TVCMの放映を中心としたプロモーション施策を展開した『フルボッコヒーローズ』が伸長したほか、中核ユーザーに焦点をあてた運用・サポートに注力した『ちょこっとファーム』も、売上水準を維持した。
4月にリリースした自社オリジナルゲーム『崖っぷちバスターズ』は、ユーザー満足度の向上を目指した初期改修を続けており、本格的な立ち上げは第2四半期以降となる見込み。なお、前述の他社配信のアニメ版権ゲーム2本の売上は、配信会社から一定比率の売上分配を得るかたちとなっているため、売上への影響は相対的に小さいものの、支払手数料が無く、利益に与える影響が大きくなる。
ソーシャルラーニング事業は、前連結会計年度にスタートした楽天との合弁事業の新体制の下、既存サービスの英語学習アプリ「えいぽんたん」の運用に注力するとともに、「えいぽんたん」で培ったノウハウを活かした新商材の開発にも取り組むなど、引き続き事業拡張および採算性向上に取り組んだ。
②広告メディアサービス…売上高2億5848万円(前年同期比17.7%増)、セグメント損益1億4574万円の赤字(前年同期7331万円の赤字)
広告メディアサービスは、拡大を続ける動画広告の需要を取り込むべく、主力サービスである動画リワード広告「poncan」の拡販に注力するとともに、より多くの業種の顧客ニーズに対応可能な新商材の開発にも取り組んだ。また、ミュージックプレイヤーアプリ「DropMusic」の運用のほか、無料音楽プレイヤーアプリ以外の領域でのサービス開発にも取り組んだ。
■四半期推移では減収、赤字幅拡大に
業績を四半期推移で見てみると、売上高は1.9%の減収となり、営業損益は前四半期の2300万円の赤字から2億500万円の赤字に赤字幅が拡大した。
なお、2016年3月期通期の予想については非開示で、同社は第2四半期累計(4~9月)の業績予想のみを開示。売上高は33億5000万円(前年同期比13.6%減)、営業損益4億円の赤字、経常損益4億円の赤字、純損益3億円の赤字を見込んでいる。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ドリコム
- 設立
- 2001年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 内藤 裕紀
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3793