【速報】グリー、ソーシャルゲーム運営子会社ファンプレックス設立 セカンダリー市場に参入 田中社長「グリーのノウハウを活用して維持・拡大させたい」

グリー<3632>は、2月4日、第2四半期累計(2015年7~12月期)の連結決算を発表するとともに、東京都内で決算説明会を開催し、ソーシャルゲーム運営の専門会社として「ファンプレックス株式会社」を設立することを明らかにした。マイネット<3928>と協業も展開するという。

ファンプレックスは、マイネットやDeNA Games Tokyo、オルトプラス<3672>などと同じく、すでに運営しているソーシャルゲームやスマートフォンゲームの受託あるいは買い取りを行って運営する会社となる。いわゆるモバイルゲームの"セカンダリーマーケット"で事業展開を行う。スマートフォンゲーム会社のなかには、既存ゲームの運営に充てている人員を減らし、新規タイトルの開発にシフトする会社が増えているとのことだが、運営業務の委託ニーズが強いと判断したという。

グリーの田中良和社長(写真)は、「グリープラットフォームに参画するSAPを見ていると、新規タイトルの開発に着手するため、スタッフを移動させた結果、既存ゲームの運営がおろそかになってしまい、収益を落とすケースが散見された。グリーの持つゲーム運営ノウハウを他社のタイトルにも活用することで、収益を維持あるいは伸ばしていきたい」とコメントした。または、ネイティブゲームアプリがヒットした会社で、一定規模の収益のあるブラウザゲームを持っていた場合、ブラウザゲームを他社に移管・売却することで、ネイティブゲームアプリに社内リソースを集中させたいというニーズも根強くあるとのことだった。

なお、グリー本体ではなく、別会社で行う理由については、「新規ゲームの開発を行う人材と、運営を得意とする人材は、別の能力を持っていることが多いためだ。同 じ会社にいる意味が薄いと考えていた。また効率性を高めるため、有期社員の比率を高めるには、別会社のほうがやりやすいことも理由だ」(取締役 執行役員の小竹讃久氏)。すでに一定の収益規模のタイトルを引き継ぐため、事業リスクが相対的に小さく、マーケットとしての拡大余地も大きいという。

会場からはマイネットとの競合の可能性について質問が出た。これに対し、小竹氏は、すみ分けは可能との見方を示した。タイトルの規模によっては、移管・買い取りをする際、20~30人規模の人員を用意する必要があるため、すべてのゲームを1社だけで運営するのはとても不可能なためだ。両社で協力してマーケット拡大に努めていくという。


 
 
(編集部 木村英彦)
 
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ファンプレックス

グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
企業データを見る
グリーエンターテインメント株式会社
https://gree-entertainment.com/

会社情報

会社名
グリーエンターテインメント株式会社
設立
2021年7月
代表者
代表取締役社長 柿沼 洋平
企業データを見る