DeNA、『ハッカドール』で「ハッカトーク」使った広告や動画広告を販売 ニュースと親和性の強い広告で高い効果狙う 将来的にはターゲティングも

ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、キュレーションアプリ『ハッカドール』で広告販売を開始した。ゲームやアニメなどアプリユーザーとの親和性の高いコンテンツの広告を配信し、高い広告効果を狙う。バナー広告のほか、動画広告、アプリ内ミニゲーム「ハッカトーク」を活用した広告を配信する。

『ハッカドール』は、マンガやアニメ、ゲーム、コスプレ、ライトノベルなど"オタク"ジャンルに特化したキュレーションアプリ。ユーザーの好みに応じたニュース配信を行っているため、『ハッカドール』上では利用者が、どのようなコンテンツに関する情報や記事を好んで読むのか、また潜在的に好みそうなのかに関するデータ分析が行われており、将来的にはユーザーの年齢・性別や、ある特定のコンテンツのファンなどターゲットを設定して広告を配信できる仕組みを整えるという。

販売する広告は、バナー広告や、ニュースのリスト内に広告を挿入するインフィード広告などがあるが、これ以外にも『ハッカドール』ならではのユニークな点として、ミニゲーム「ハッカトーク」を活用したゲーム広告、自動再生する動画を配信するビデオ広告などを販売する。

ミニゲーム「ハッカトーク」は、アプリ内の人気キャラクター「ハッカドール」の質問に答えていくアドベンチャーゲームとなる。今回、広告主は自社のコンテンツのキャラクターを登場させて、広告出稿したい商品をテーマにしたトークを行い、商品の認知から購買まで誘導することができる。正しい選択肢を一定数選ぶと、スマートフォン壁紙やバッジ(称号のようなもの)をプレゼントするなど、インセンティブを用意することができるほか、声優などのボイスを流すことも可能だ。
 

また、動画広告については、すでに販売を開始している。アプリのファーストビューに自動再生するプロモーション動画などを配信し、ユーザーの認知度向上と誘導を図る。バナー広告とともに、すでに広告配信も始まっているという。
 

『ハッカドール』は、リリースから1年半ほどの期間が経過したが、アプリダウンロード数が130万件、ページビューも月間1億5000万件を突破した(2016年1月現在)。ユーザーの9割が男性で、20代以下が全体の70%あまりを占める。

同社では、今回の広告販売については、主にゲームアプリ会社の利用を想定しているそうだ。『ハッカドール』ユーザーは、ゲームアプリに熱心に遊ぶ若年男性が多いこともあり、ゲームアプリとの親和性が高く、過去に実施したアプリ間コラボでも高い効果を得ているという。同社によると、ハッカドールとコラボしたアプリは、自然流入と比較して、継続率が10~20%、課金率が3~5%、ARPU(客単価)が約1.5~2倍向上したとのこと。同社の岡村直哉氏は、「コラボしたゲームアプリの会社からは高い効果が得られたと好評だ」と広告効果に自信を示した。


 
■『ハッカドール』
 
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
https://dena.com/jp/

会社情報

会社名
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
設立
1999年3月
代表者
代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
決算期
3月
直近業績
売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
2432
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