Apple、WWDCでMacOSのVR対応とiOSでAR対応、UE4を使用した『WingnutAR』も発表へ


Appleは、The Apple Worldwide Developers Conference (WWDC) 2017において、MacOSのVR対応や、iOSのAR対応などに関しての発表を行った。
 

今回新たに発表されたmacOS 「High Sierra」では、新たなファイルシステムであるApple File System(APFS)、H.265形式(HEVC)の動画規格に対応した。APFSは目を見張るのはその速度だ。

OSX10.12(Sierra)では、9つの動画ファイルのコピーに9秒ほどかかっていたところ、APFSを導入した「High Sierra」では、1秒もかからず完了している。

次にH.265形式の動画対応だ。H.264の時に比べて、最大40%の容量で同じ品質に動画の作成が可能だという。(なお、4K HEVCコンテンツ再生には、第6世代以降のIntel Coreプロセッサを搭載したMacが必要となる)

そしてメインの話となるのが、グラフィックAPIのMetal2への強化だ。この強化によってMetal1の時よりも、DrawCallにおいて最大10倍のスループットに向上や、Thunderbolt3を使った外付けGPUBOXへの対応も行っている。外付けBOXには、AMDのRADEON RX 580と、USB-C hubが付属している。 
 

またMetal2では、VRへの対応と併せて、Final Cut Pro X、SteamVR、Epic Unreal 4 Editor、Unity Editorなどのソフトウェアのサポートや、機械学習といった機能も発表している。Final Cut Pro Xに関しては、今年後半にプロ向け360度ワークフローのサポートが追加され、360度動画の読み込み、編集、書き出しが可能となる。
 

▲VRのデモではStarWarsを使用

次にiOSだ。今秋リリース予定のiOS11において、ARKitを提供すると発表した。iOSデバイスの内蔵カメラとプロセッサ、モーションセンサーを使ったAppleのARは、現実の風景上に詳細で魅力的なバーチャルコンテンツを重ねて、インタラクティブなゲーム、夢中になるようなショッピング体験、工業デザインを開発できるという。
 

ARKitは、UnityやUnreal、SceneKitに対応している。現在世界に何億台もあるiPhoneとiPadをもとに、最も大きなAR platformになるとアピール。講演ではiPadを使ったDEMOもお披露目されている。
 

▲ロード・オブ・ザ・リングの監督でもお馴染みピーター・ジャクソンが設立した映像スタジオ「WETAデジタル」制作の『WingnutAR』。登壇したのはディレクターのAlasdair Coull氏。リリースはApp Storeで今年の後半を予定している。
 

 
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