GMO、新規事業として34億円以上を投じビットコインマイニング事業を開始…2018年上期中に事業開始する予定

GMOインターネット<9449>は、9月7日、新たな事業として次世代型7nmの半導体チップを活用した仮想通貨の採掘(ビットコインマイニング)事業を開始すると発表した。2018年上半期中に事業を開始する予定だ。投資額については非開示だが、2016年12月期の連結固定資産の10%に相当する34億8900万円以上を投じるとのこと。

仮想通貨は、これまで法定通貨による国際送金・決済でかかっていた時間やコストを低減することで「価値」のやりとりに関する境界線を世界から取り除き、金融のあり方を変える新たなインターネットのインフラとして普及が進んでいる。同社では、今後、仮想通貨は、国家や地域という枠組みにとらわれず、誰でもあらゆる「価値」を自由に取引できる、“国境のない新たな経済圏”を形成する「世界共通の新通貨」へと発展すると考えているという。

こうした中、ビットコインをはじめ仮想通貨が発展・普及するには、通貨としての信頼性の担保が重要だが、発行体が信用力を担保する中央集権型システムである法定通貨に対し、ビットコインはネットワーク参加者が相互監視することで担保された信用によって成立する分散型システムだ。

分散型システムであるビットコインが運用されるため、マイニングという作業が必要となる。同社は、これまで培ってきたインターネットインフラ事業とインターネット金融事業のノウハウを活かし、ビットコインの健全な運用を支える仮想通貨の採掘(ビットコインマイニング)事業を開始することにしたという。

具体的な事業展開は以下のとおり。

(1) 次世代マイニングセンターの運営
再生可能エネルギー、最先端の半導体チップを活用した次世代マイニングセンターの運営を北欧で行なう。マイニングに使用するチップについては最先端である 7nm プロセス技術を活用する予定であり、半導体設計技術を持つ提携先企業と共同して研究開発・製造を行なう。

(2) クラウドマイニング事業
マイニングにかかる設備資金をユーザーから調達し、その収益を配分するプラットフォームを提供する。

(3) 次世代マイニングボードの販売
マイニングチップを搭載したマイニングボードについては外販も行なう。

(4) GMO コイン社への仮想通貨供給
連結グループ会社である GMOコイン(仮想通貨交換業登録申請中)に対し、マイニングされたビットコインをはじめとする仮想通貨を供給する。これにより、グループとして、仮想通貨市場の多様性やリクイディティ向上に貢献をしていくという。
GMOインターネットグループ株式会社
http://www.gmo.jp/

会社情報

会社名
GMOインターネットグループ株式会社
設立
1991年5月
代表者
代表取締役会長兼社長・グループ代表 熊谷 正寿
決算期
12月
直近業績
売上高2456億9600万円、営業利益437億4600万円、経常利益460億2500万円、最終利益132億900万円(2022年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
9449
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