ファリアーは、10月30日、ゲームクリエイター育成講座「第7回 駿馬 TOKYO」を開催した。これまで、関東に集中しがちな学生向けの勉強会を、大阪で3回・名古屋で3回開催してきたが、東京での開催を望む声が強く、このたび東京開催が実現した。会場は、株式会社アカツキの協力を得て目黒にあるアカツキオフィスにて開催され、同社の社員も見学に訪れた。
■目指す職種を問わず、企画する際の「考え方」を学ぶ
今回のテーマは、「足元から支える、グループでの企画発想法」ということで、1人ではなく複数人でものをつくるからこその可能性や、自分とは異なる感覚の人と一緒にものをつくる難しさが語られた。これまで開催された駿馬にも共通する点として、講義で行われる説明には必ず「全体像」と「今やっている部分」が分かりやすく示される。
最終的に作り出されるものを分かった上で、今学んでいることはそのための一部であることが理解し易い構成になっている。家に帰ってからも繰り返し行えることが駿馬の特徴であり、応用の効かない1つの正解を伝えるのではなく、「自ら考えて試してフィードバックをもらうサイクル」を経験することで、自分だけでも試すことができるようになり、イベント終了後、各自が日常の中で試すことができるように考えられている。
■奇抜なアイデアではなく、しっかりと基本の型をものにする
講義に続いて個人ワークがスタート。中村隆之氏考案のEMSフレームワークを利用し、短時間にたくさんのアイデアを出した。面白いか面白くないか、実現出来るか出来ないかではなく、後に花を咲かせる種であるアイデアをとにかくたくさん出すことに意識を集中するよう伝えられた学生達は、固定概念などの雑念に惑わされずに筆が進んだ。
「20分で15個だそう!」というところを、1人20個以上のアイデアを出す学生もいた為、1テーブル5名で100個近いアイデアが短時間で生み出された。やることと時間をしっかりと区切ることで、短い時間でも手応えのある結果が出ることを学べる設計になっており、必ずワークショップが組み込まれている駿馬ならではだと感じた。
■「人とは考え方が異なるからこそ出来る」を実体験
1人でアイデアを出した後は、今回のテーマである「グループでの企画発想法」に入る。自分の書き出したアイデアを隣の人に渡し、他人の出したアイデアの中から1つをチョイス。そのアイデアを別のフレームワークに沿って膨らませるというもの。自分で出したアイデアをさらに発展させるのかと考えていた学生は、始めて見るアイデアに迷いつつも、自分では出せなかった言葉から自分なりのイメージを作り出すという体験が出来た。
自分が出したアイデアは、生み出す際に案外、「イメージではなく」「言語で考える」ことで生みだしているために、その先を広げる時に苦労することが多い。が、他者が出したアイデアは、文字情報だけをいきなり見せられるので、アイデアが広がるものは、言語ではなく、イメージを浮かべながらしているものである。自分で書き出していないからこそ、想像が膨らみ新たな発想につながっていく経験は、グループでないと出来ない経験である。
自分が出したアイデアは、生み出す際に案外、「イメージではなく」「言語で考える」ことで生みだしているために、その先を広げる時に苦労することが多い。が、他者が出したアイデアは、文字情報だけをいきなり見せられるので、アイデアが広がるものは、言語ではなく、イメージを浮かべながらしているものである。自分で書き出していないからこそ、想像が膨らみ新たな発想につながっていく経験は、グループでないと出来ない経験である。
■最後に
「1人でできること」と、「複数人で行うからこそメリットがあること」を、実際に手を動かして体感した学生は、「他の人とやったらどうなるのかな?」と家に帰った先の行動を想像してワクワクしていた。自分が書き出した時のイメージと、他の人に伝わったイメージが異なっていて、何でそうなるのだろうと、その場でイメージを共有し合う学生もいた。新しい発見と、自分だけでやりきる経験を積むことで、あとは学生たちが自走していく。その姿を見て、イベントのさらに先があるイベントだと感じた。
また、次回の駿馬はデザインの視点から「伝わる・伝えるポートフォリオ」をテーマに開催が決定している。言葉がどのように伝わるかを体験した次は、デザインとしてどう伝えるかにつながる。今後も「駿馬」から目が離せない。
また、次回の駿馬はデザインの視点から「伝わる・伝えるポートフォリオ」をテーマに開催が決定している。言葉がどのように伝わるかを体験した次は、デザインとしてどう伝えるかにつながる。今後も「駿馬」から目が離せない。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ファリアー
- 設立
- 2016年7月
- 代表者
- 代表取締役社長 馬場 保仁