NVIDIA、建設機械のコマツと協業 AI導入で建設現場の安全と生産性の向上を見込む

NVIDIAと、世界の大手建設・鉱山機械メーカーであるコマツは、AIの導入で、建設現場の安全と生産性を高めていくパートナーとして協業していくことを発表した。

コマツが建設現場全体を可視化し、分析するために、NVIDIA の GPU とNVIDIA Jetson AI プラットフォームを活用する。

それによって、AIは現場に配備される建機の頭脳のような役割を果たし、現場の安全と生産性を向上させるのが狙いだ。

建設現場において、重機や不整地、連続稼働などの問題が存在し、昨年は日本だけでも300人近くの死者と、1万5千人を超える負傷者が出ている。

日本の建設業界は、現在高齢化と熟練工の減少などによる深刻な労働力不足に直面しており、特に困難な状況に置かれているという。

また技能労働者約 340 万人(2014 年時点)のうち、1/3 にあたる約 110 万人が今後 10 年間で高齢化等により離職する可能性が高いという想定もある。

これらの課題に対処するため、コマツは、2015 年以降「スマートコンストラクション」事業を展開し、建設現場に携わる人・モノ (機械、土など) についてのさまざまな情報をつなぐことで、建設現場の安全、生産性を向上させている。

コマツの常務執行役員 CTO、岩本 祐一氏は今回の取り組みに関して、以下のように述べている。

「コマツは、建設現場に NVIDIA の GPU を導入し始めます。NVIDIA の画像処理や仮想化、そして AI における豊富な技術やノウハウを活用することで、建設分野を『未来の現場』に変革させることができるでしょう。」

NVIDIAのパートナーシップには、医療画像分野の GE Healthcare や Nuance、ロボット工学分野の FANUC。

自動運転車の実現を目指す Audi、Tesla、Toyota、Volvo をはじめとする 225社を超える自動車メーカー、スタートアップ、研究所などが含まれている。

NVIDIAは、今回の建設・鉱山機械メーカーであるコマツとの提携は、業務の変革支援を目的としてこれまでに市場リーダーと契約を交わしてきた一連の業界のなかで、もっとも新しい事例だとしている。
 

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