Cygamesは、1月30日、同社が開発中のアニメRPG『プリンセスコネクト!Re:Dive』のメディア向け先行体験会を開催した。本稿では、当日発表された内容や体験会で得られた情報をもとに、レポートやレビューとしてお伝えしていく。なお、本作は2月15日についにサービスを開始しているので、本稿を読んで興味を持った読者は是非プレイしてみてほしい。
■ソーシャルゲーム史上最大級のボリュームを目指した「アニメRPG」が完成!
まずは、『プリンセスコネクト!Re:Dive』のゲーム概要が開発メンバーより紹介された。
『プリンセスコネクト!Re:Dive』は、2015年2月よりスマートフォン向け「Ameba」にてサイバーエージェント<4751>とCygamesとの共同開発によりサービスを開始し、2016年7月にサービスを終了した、スマートフォン向けリアルタイムギルドバトルRPG『プリンセスコネクト!』の続編となる。2016年に実施されたCygamesの新作発表会「Cygames NEXT 2016」(関連記事)にて発表され、『グランブルーファンタジー』や『Shadowverse』に続くタイトルとして鋭意開発が進められてきた。また、その際には前作に登場した50名以上のヒロインが『プリンセスコネクト!Re:Dive』に総登場することが既報として明らかになっている。
【ストーリー】
道中で出会った腹ペコ少女のペコリーヌ、主人公を「主さま」と慕うコッコロ、ちょっと訳ありっぽいツンデレ少女のキャルは、ギルド「美食殿」を結成し、主人公の旅についていくことに。3人以外にも、大勢の美少女たちとの出会いが、主人公を待っている!?
道中で出会った腹ペコ少女のペコリーヌ、主人公を「主さま」と慕うコッコロ、ちょっと訳ありっぽいツンデレ少女のキャルは、ギルド「美食殿」を結成し、主人公の旅についていくことに。3人以外にも、大勢の美少女たちとの出会いが、主人公を待っている!?
続いて、本作の魅力となる3つのアピールポイントを紹介。下記の点において、ソーシャルゲーム史上最大級のボリュームを目指しているという。
●ゲーム各所にアニメーションを多数使用した新感覚「アニメRPG」!!
ゲームの随所にアニメーションがふんだんに挿入されており、大勢のキャラクターたちが登場するストーリーは、70万文字以上の膨大なシナリオで構成されており、まるでテレビアニメを見ているような感覚でRPGを遊べる。アニメパートからADVパート、バトルパートまで、全てのシーンがフルボイス仕様となっており、特にADVパートやホーム画面では表情の変化から、まるで話しかけられているような感覚が得られるとのこと。
●最高のゲームを作るために各界を代表するクリエイターが集結!!
アニメーションは、「進撃の巨人」や「甲鉄城のカバネリ」などを代表作とするWIT STUDIOが担当。メインシナリオは「あんさんぶるスターズ!」や「狂乱家族日記」で知られる小説家・日日日氏、メインテーマには「サクラ大戦」や「ONE PIECE」などの作曲を手掛ける作曲家・田中公平氏が参画している。
●豪華声優陣による登場キャラは50人以上!!
声優陣は、本作の新メインキャラクターであるペコリーヌ役を務めるM・A・Oさん、コッコロ役の伊藤美来さん、キャル役の立花理香さんを始め、前作の登場キャラから引き続き多数の豪華声優が参加している。
▲ペコリーヌ(CV:M・A・Oさん)
▲コッコロ(CV:伊藤美来さん)
▲キャル(CV:立花理香さん)
最後に、ゲームの流れとして「バトル」で得た素材で「キャラを強化」し、解放された「ストーリー」を楽しむというサイクルが組まれていることを説明した。
■”アニメを遊ぶ”今までにないゲーム体験
ここからはいよいよゲーム体験に基づいたレビューをお届けする。また、体験会後に行われた質疑応答で明らかになった情報も合わせて紹介していく。
ゲームのプレイ時間は1時間ほどいただけたのだが、まず筆者が『プリンセスコネクト!Re:Dive』をプレイした感想を端的に述べると、まさに「驚き」の連続だった。そしてそれは、アプリを立ち上げた瞬間から始まるのである……。
ソーシャルゲームでは、アプリを立ち上げてタイトル画面からゲームをスタート、簡単なチュートリアルを行い、ゲーム本編を進めていく、というのがどのジャンルにもよくある形だ。大まかな流れについては『プリンセスコネクト!Re:Dive』もこの形に則ったものとなっているのだが、その中でもまずタイトル画面に驚かされた。いつも何気なくタッチしているタイトル画面、多くのゲームでメインテーマと呼ばれるものが流れているあのタイトル画面、本作では「Touch To Start」と書かれたボタンの後ろでがっつりとアニメが流れているのだ。
大事なことなのでもう一度言う。タイトル画面が”アニメ”なのである! これまで、タイトル画面へと遷移する前にOP曲と共にアニメが挿入されているソーシャルゲームはいくつか遊んだことがあるが、少なくとも筆者は、タイトル画面でアニメを見られるソーシャルゲームを他に知らない。しかも、そのクオリティがまた秀逸で、いつもテレビで見ているアニメと何ら変わらない、それ以上といっても過言ではないほどの仕上がりとなっている。体験時間は限られているにも関わらず、このタイトル画面につい魅入ってしまった。
▲タイトル画面はメインテーマと共に短いアニメーションが繰り返し流れる仕様になっている。「なるほど! これがアニメRPGか!」と早くも納得させられてしまう。
ゲームは、前作のメインキャラであるユイやヒヨリ、レイたちがピンチに陥っているところから始まる。
ちなみに、筆者は前作を未プレイのため、つい前のストーリーも気になってしまった。『プリンセスコネクト!Re:Dive』から始める、という方の中にも同じ心境の人は多いはず。そこで、そんな方々のためにも現在、Cygamesが配信しているスマートフォン・PC 向け漫画サービス「サイコミ」内では、『プリンセスコネクト!』のメインストーリーをおさらいできる特別読み切りコミックが連載中なので、気になった方はこちらも合わせてチェックしてみると良いだろう。
▼「サイコミ」はこちらから▼
ここからシナリオが進行し、主人公の新たな旅が始まるのだが、本作で特徴的だと感じたのがADVパートの進め方だ。テキストのみでは伝わり辛いところもあるので、下記のスクリーンショットに合わせて流れを紹介していく。
▲ホーム画面の「ストーリー」から「メイン」を選択するとシナリオがスタートするので、テキストを読み進めていく。キャラの立ち絵はリアクションが細かく、見ているだけでも可愛らしさが伝わるものとなっている。
▲特定の箇所で場面転換が行われ、アニメーションが再生される。シナリオにアニメーションが入っていることは想定できたので驚きこそなかったが、オープニング同様、非常にハイクオリティである。そして驚くべきはここからの工夫だ……。
▲アニメシーンのカメラがパンしてストップしたところでスチルイラストが表示される。アニメからイラストへの移行が非常に自然な流れで行われているため、実際に体験すると何の違和感もなく再びテキストを読み進められることに感激するはずだ。
現在、メインストーリー第1章にて見られるアニメーションの一部がYouTubeにて公開されているので、こちらも合わせてチェックいただきたい。
【プリンセスコネクト!Re:Dive】メインストーリー第1章【プリコネ リダイブ】
なお、メインストーリーはクエストを進めることで解放されていく。章の最後にはエンディングとなるアニメーションが入っており、アニメらしい構造となっている。また、ストーリーは他にキャラの絆ランクをアップさせることで解放される「キャラクター」や、ギルドに所属するキャラの絆ランクを上げることで解放される「ギルド」、解放したコンテンツにまつわる物語が見られる「エクストラ」がある。なお、キャラの絆ランクは、クエストを共にクリアしたり、ギルドハウスでお菓子をプレゼントすることで上昇させられる。
▲こちらはホーム画面。ここから「ストーリー」や「クエスト」に出掛けることができる。また、ホーム画面には各々所持しているキャラが登場する。
次はバトルについてご紹介。
本作のバトルは基本的にオートで進行する。攻撃を行う、または受けることで青いTPゲージが溜まり、ゲージがMAXになったところでキャラアイコンをタップすると「ユニオンバースト」と呼ばれる、各キャラに備わった特殊技を発動することができる。
また、モーションの早送りや、ゲージが溜まったら自動でユニオンバーストを発動してくるAUTOモードも搭載されているため、非常にテンポが良い。この仕様を採用した理由について、本作のプロデューサーである木村唯人氏は「キャラが動くところをじっくりと見られる仕様にしたかった」とコメント。非常に手軽に遊べるシステムではあるものの、スキルを発動するタイミングによって戦闘の結果が左右される場合もあるということで、システム的には難解なものにせず各プレイヤーが自分なりに攻略法を求められるものに仕上げていると説明した。
▲バトルにおいても一際目を引くポイントはアニメーションで、ユニオンバーストの演出が各キャラとも非常に豪華で派手に作り込まれている。
▲メインクエストはリリース時に8-15まで実装予定で、メインストーリーは4章(25話)が用意される予定とのこと。また、ストーリーとクエストを切り離した意図として木村氏は「ストーリー1話の中に場面転換やアニメが入っており、ひとつの場所で起きた出来事としては表現し辛かったこともあり、分離した形を採用しました」と理由を語ってくれた。
▲「探索」や「ダンジョン」、「共闘」などの各コンテンツはメインクエストを進めることで解放されていく。ちなみに、スクリーンショットでは伝わらないが、こちらの画面背景もアニメーションとなっている。
最後に、キャラの仕様や成長要素についても紹介していこう。
キャラにはそれぞれ「前衛」「中衛」「後衛」が設定されており、それぞれ下記のような特徴を持っている。
前衛:HPが高く、目の前にいる敵を攻撃するキャラが多い
中衛:範囲攻撃やサポートを得意とするキャラが多い
後衛:HPは低いが、回復や遠距離攻撃で味方を支援するキャラが多い
キャラはジュエルを使用してガチャからゲットできるが、キャラレベルの最大値はプレイヤーレベルと同じになっているため、キャラを手に入れてもミッションやクエストをクリアして「プレイヤーEXP」を溜めなければ、中々強くはならないということだ。
また、ここまでの流れで言うにも及ばずだが、ガチャを引いたときにも非常に見応えのあるアニメーションが導入されている。レア度の高いキャラを引いた際には特別な演出も用意されているので、是非、自分の目で確かめていただきたい。
▲既に仲間になっているキャラが登場した際には、入手済キャラの強化に必要な「メモリーピース」と交換可能な「女神の秘石」が手に入る。
▲『グランブルーファンタジー』の主人公である「ジータ」が恒常キャラとして登場しているほか、今後は『Shadowverse』とのコラボを実施することも決定しているという。
手に入れたキャラはレベルのほかに、アイテムを装備させることでも強化可能。各種アイテムは、クエストをクリアしたり、ノーマルガチャを引くことで手に入る。また、先述した「ユニオンバースト」や「スキル」も強化可能となっているほか、メモリーピースとマナを消費してキャラを強化する「才能開花」など、多彩な育成要素が盛り込まれており、遊びごたえ十二分な内容となっている。
▲キャラごとに指定されるアイテムを6カ所に装備するとキャラのランクが上がる。
そして、『プリンセスコネクト!Re:Dive』には、今回の体験会だけでは遊び尽くせなかった「ギルドハウス」や「クラン」といった、多くの要素がまだまだ盛り込まれている。ひとりで遊べるものから、複数人と協力して挑むものまで、これらのコンテンツが本作の魅力をさらに底上げしてくれることは必至だろう。
今回の体験会から筆者が特に伝えたいのは、『プリンセスコネクト!Re:Dive』は、"今まで遊んだことがないスマホゲーム"であることは間違いないということだ。随所にアニメーションが取り入れられたこの「アニメRPG」から、どのようなゲーム体験ができるのか、ゲーマーならずとも気にはなってこないだろうか? ゲーム好きな方はもちろん、今までスマホゲームは遊んだことがないけどアニメが好きという方には特にオススメできる作品となっているので、是非、一度遊んでみて欲しい。
(取材・文 編集部:山岡広樹)
■『プリンセスコネクト!Re:Dive』
© Cygames, Inc.