アカツキ、戦略的事業拠点としてインドに子会社Akatsuki India Private Limitedを設立

アカツキ<3932>は、インドに子会社Akatsuki India Private Limited(以下「Akatsuki India」)を2021年7月に設立したことを発表した。

アカツキではこれまで、 同社のエンターテインメント×テクノロジー特化型ファンド「AET Fund」において、 インド市場での純投資を実行してきたが、 新たにAkatsuki Indiaをインドにおける戦略的事業拠点とし、 日本発アニメおよびキャラクター(以下「日本IP」)のインド市場における事業を開始する。

本事業は今後10年以上の長期的視点に立ち、 日本IPのインド市場での普及を通じ、 IPホルダーや玩具メーカーを含めた日本のステークホルダーの利益拡大に寄与していく。 またインドに加え、 将来的にはアフリカを含む他新興国市場での展開も視野に入れているとした。 

本取り組みを通じて、 日本の魅力的なキャラクターとストーリーを世界に届け、 世界中の人びとの人生を彩り豊かにすることを目指すという。

<以下、プレスリリース>

■ Akatsuki India設立の背景

人口13億人超を抱え、 かつその大半が30歳未満の若年層からなるインド市場は、 インターネット産業の急速な成長とともに、 コンテンツ、 メディア分野での旺盛な需要で市場拡大が見込まれています。 元々インドにおいて人気を誇る日本IPとその関連市場はこの波に乗り、 今後さらなる成長が見込まれます。

アカツキのAET Fundは、 2018年6月からインド国内のコンテンツおよびメディア領域のスタートアップに純投資を開始し、 これまでに20社超への投資を実行しております。 実際にインド現地で投資活動を推進する中で、 インドにおけるコンテンツ領域に知見のある現地企業とのネットワークを構築し、 またその過程で同領域における事業機会を特定することができました。 この機会をつかむため、 この度、 日本IPをインドで事業展開することを目的に子会社Akatsuki Indiaを設立いたしました。

■ Akatsuki Indiaが果たす役割

Akatsuki Indiaは、 インドにおけるアニメとキャラクターの認知獲得から最終的なマネタイズまでをワンストップで提供可能という強みを有しています。

以下、 Akatsuki Indiaの役割と提供する主なソリューションになります。 なお、 展開するIPに関しては、 既存IPのライセンシングを当初の前提としております。

インドでは4Gとスマートフォンが急速に普及しており、 モバイルでのコンテンツ消費が加速しております。 IP普及の観点では、 従来の主要チャネルであったテレビからモバイルへの対応が各IPに求められており、 Akatsuki Indiaではこのモバイルチャネルに注力して日本IPの露出および認知最大化を図ってまいります。

マネタイズの観点では、 インド市場においては玩具、 文房具、 アパレル等の従来型の商品がIP収益の大部分を占めており、 それらを日本IPで実現する体制を構築しております。 特に玩具は、 昨今のインド政府による規制強化によってインド国内への輸入が困難となっており、 当社では現地生産体制を整備することで今後インド進出を目指す日本の玩具メーカーの支援を目指します。 現地の製造工場と連携することで、 良質な玩具を低コストで製造してまいります。

加えて、 デジタルによる収益加速が見込まれる数年後のタイミングを見据え、 現時点より関連領域での下地を整えてまいります。 AET Fundを通じてアカツキはモバイルゲームをはじめとしたデジタルおよびオンラインメディアの企業群に出資しており、 これら企業を交えたIPのデジタル展開を積極的に推進していきます。

参考:AET Fundのインド市場18社のスタートアップへの投資実績
https://aktsk.jp/press/41032/

※1: 英語とヒンディ語に加え、 ベンガル語、 マラーティー語、 テルグ語、 タミル語、 等

■ 今後の展開

インドでの玩具をはじめとした商品の製造においては、 現地の製造工場との連携から開始し、 より良質な製品を低コストで提供するために、 今後はインドに独自の製造拠点を構えることも視野に入れ、 準備を進めてまいります。 また、 アカツキでは、 既存のアニメ、 キャラクターのライセンシングにとどまらず、 国内外のクリエイターと共創し、 グローバル展開を前提にしたオリジナルIPの創出を準備してまいります。 さらに、 関連した製作委員会への出資も加速させていきます。

■ Akatsuki Indiaの概要

Akatsuki India(所在地:インド ムンバイ、 代表:Jaineel Aga)は、 インドにおける戦略的事業拠点であり、 日本IPを用いて上述した事業展開を行います。 近い将来、 インド現地において数十名程度までチームを拡大する予定です。 日本側にもインド事業に特化したチームを編成しており、 マルチリンガル、 マルチカルチュラルかつクロスボーダーな体制で日本IPの展開を推進してまいります。

<Akatsuki India代表のJaineel Agaプロフィール>

シリアルアントレプレナーかつインドにおけるコンテンツビジネスのスペシャリスト。 インドにおけるキャラクターライセンス専門のD2C※2ブランドとして先駆者であるPlanet Superheroesの創業者。 Planet Superheroesを、 オフライン店舗、 自社eコマースやAmazon等のマーケットプレイスを統合したオムニチャネルのブランドへと成長させた実績を持つ。 IPライセンスや小売事業の経験に加え、 インド大手PEファンドや戦略コンサルティングファームでの経験を有する。 米国デューク大学大学院修了。

※2:Direct to Consumer

■ 事業責任者 河村 悠生氏からのコメント

この度、 2021年7月付でアカツキの現地法人であるAkatsuki Indiaを設立いたしました。 Akatsuki Indiaは、 インド市場における日本IPのキープレーヤーとして、 日本の魅力的なキャラクターとストーリーを現地に届けてまいります。

本事業を実現する上での協業パートナーとして、 今回Jaineel Aga氏を現地代表に迎えられたことを大変うれしく思います。 Planet SuperheroesにはAET Fundから出資をしており、 Jaineelとは過去数年にわたる協業を通して強い信頼関係を築いてまいりました。 彼のインドにおける専門的知見やネットワークと、 アカツキがこれまで培ってきたコンテンツビジネスの経験をかけ合わせて、 インド市場により多くの日本IPを展開していきたいと考えています。

インド市場への参入にご関心を持たれている企業様がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください。 今後拡大が見込まれるインド市場での収益最大化に向けて、 皆様にソリューションを提供させていただきます。

<インド・アフリカ事業・投資責任者 河村 悠生 プロフィール>

Head of Business Development and Partnerships, Akatsuki Inc. | Partner, AET Fund
Monitor GroupおよびBooz & Co.(東京、 シンガポール事務所)での勤務後、 2015年よりNetflixの日本事業立ち上げにコンテンツ戦略担当として参画。 その後、 2018年よりアカツキにてインドおよびアフリカ市場を中心に海外投資・事業開発に従事。 日本発IPの海外展開に取り組む。 慶應義塾大学理工学部卒業、 同大学院理工学研究科修了。

株式会社アカツキ
http://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
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