テーマ投資型証券サービスのFOLIO、21年3月期の決算は営業収益1.17億円、経常損失14億9700万円 先行投資行いつつも徐々に収益化フェーズに

テーマ投資型オンライン証券サービスを展開するFOLIOとFOLIOホールディングスは、2021年3月期の決算公告を10月7日付の「官報」に掲載した。FOLIOについては、ディスクロージャー資料が出ているので、そちらを参照すると、営業収益1億1700万円(前の期比138.7%増)、純営業収益1億1600万円(同141.6%増)、経常損失14億9700万円(前の期は22億6800万円の損失)、最終損失17億2300万円(同23億6300万円の損失)だった。

ワンコイン投資の手数料無料キャンペーンの終了など収益化フェーズに移行しつつも、金融機関や金融メディアとの提携、そして証券基盤システム提供事業の立ち上げなど先行投資も並行して行ったようだ。

  

・営業収益:1億1700万円(同138.7%増)
・純営業収益:1億1600万円(同141.6%増)
・経常損失:14億9700万円(同22億6800万円の損失)
・最終損失:17億2300万円(同23億6300万円の損失)

 

前期までの大型プロダクト開発フェーズが一段落し、またワンコイン投資の手数料無料キャンペーンが終了したことで収益化フェーズへと徐々に移行を開始した。口座流入・預かり資産残高については、LINE Financial 社と組んだキャンペーン効果等により安定的な積み上げに成功しているが、これをさらに強固なものとするため、豊富な顧客基盤を有する金融機関や金融メディアとの提携による仲介・送客に向けた準備に取り組んでいるという。

また、安定した収益創出を目的とし、今期より ToC 向けの証券事業に加え、同社が ToC 向けに構築してきた一任運用システム基盤を活用し、ToB 向けの証券基盤システム提供事業の立ち上げに取り組んでいる。

ToB 事業は、導入金融機関(証券会社・銀行等)が自社口座を利用してロボアドやラップ口座といった一任運用サービスを提供することを、自社開発よりも大幅に低コストで実現できるシステムを提供するものとなる。昨今の一任運用ニーズの伸長にも牽引され、すでに数多くの金融機関からのお問い合わせを得ており、サービスの拡大や品質向上に向け開発・運用体制の拡充を図っていく。

なお、昨今のコロナ情勢に対しては、継続的にリモートワークを推進し、セキュリティや内部統制観点からも支障なく業務遂行できる体制を構築すると同時に、経費削減、人員 計画及び外部委託の見直し等、徹底的なコスト削減努力を図り、大きな景気変動へ柔軟に対応で きる財務体制の構築にも努めてきた、としている。

なお、官報に掲載された決算公告は以下のとおり。