東宝<9602>は、11月22日、連結子会社である東京現像所の事業について、2023年11月30日(予定)をもって終了すると発表した。
東京現像所は、フィルム現像、デジタル技術を用いた映像の合成・編集、劇場上映用デジタルデータ(デジタルシネマパッケージ=DCP)の制作、映像アーカイブ(旧作映画の保存・修復)等の映像関連サービスを行っている。
一方、同社は本年9月、 IMAGICA エンタテインメントメディアサービスとの間で、DCP の劇場向けデリバリーサービスを行い、将来においては物理的なデリバリーサービスからデジタル配信サービスの提供を目指す新会社を共同で設立することで合意。この合意を受けて、東京現像所では、自社で行なうDCP事業を2023年3月31日をもって終了することを決定した。
東京現像所については、DCP 事業の終了によって大きな業績影響を受けることが予想することから、今後の方向性について抜本的な検討を行ったが、DCP 事業以外の残存事業のみで同社が持続的に安定した経営を行っていくことは困難であると判断した、としている。
なお、東京現像所が行っている DI(Digital Intermediate=デジタルによる映画の色彩等の調整)事業及びアニメ・テレビ作品の編集事業については、グループのTOHO スタジオがサービスを引き継ぐ予定。また、同じく東京現像所が行っている映像デジタルアーカイブ事業については、これを事業目的とする新会社を設立し、サービスを引き継ぐ予定。
これらにより、同社グループの映像関連サービス事業を東京都世田谷区成城の「東宝スタジオ」に集約し、デジタル技術の発展に対応したより良い映像制作環境の提供に努めたい、としている。
会社情報
- 会社名
- 東宝株式会社
- 設立
- 1932年8月
- 代表者
- 代表取締役社長 社長執行役員 島谷 能成
- 決算期
- 2月
- 直近業績
- 営業収入2833億4700万円、営業利益592億5100万円、経常利益630億2400万円、最終利益452億8300万円(2024年2月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9602