gumi、SBIとスクエニと資本業務提携 BLCゲーム開発やWeb3企業への投資、モバイルゲーム開発に充当 両社とBLCゲームやWeb3投資での協業も
gumi<3903>は、この日(12月22日)、SBIホールディングス<8473>とスクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>との間で資本業務提携を行うことを明らかにした。合計998万株を両社に割り当て、概算で70億3000万円を調達する。調達した資金については、ブロックチェーンゲームやWeb3関連企業への投資、モバイルオンラインゲームの開発などに充当する。2023年1月11日に開始する予定。
・トークン発行型ブロックチェーンゲーム等の開発・運用資金
・Web3.0 関連有力企業への戦略投資資金 ・モバイルオンラインゲームの開発・運用資金
・その他関連事業への活用資金
割り当てる株式は、SBIが880万株(保有比率22.45%)で筆頭株主、スクウェア・エニックスが118万株(3.01%)となる。そのうち、自己株式の消却を行うため、増加する株式数は787万8934株となる。gumiは、SBIの持分法適用会社となり、SBIより役員を受け入れる予定。
なお、業務提携については詳細は後述するが、gumiのゲーム開発ノウハウとSBIのWeb3.0領域のネットワーク、金融機能の融合、そしてスクウェア・エニックスとは有力IPやコンテンツ開発力との融合を通じて新しいユーザー体験の提供を目指す、としている。
■SBIとの提携の内容
I.ブロックチェーン関連コンテンツの開発・運用・販売における提携
両社グループが有する知見を活用し、トークン発行型のブロックチェーンゲームの開発及びグローバル展開等、コンテンツ領域に関する協業を行っていく。
具体的には、同社が有するゲーム開発・運用ノウハウを活用することで、クオリティが高く長期運営が可能なゲームコンテンツを提供しつつ、そこに SBI グループが有するトークン上場等に係るノウハウを掛け合わせ、ゲーム内で使用するトークンを SBI グループの SBIVC トレードやビットポイントジャパン等の暗号資産取引所に上場させることを目指していく。
加えて、ゲーム内で獲得した NFT をトレードするための二次流通マーケットとして SBI グループの SBINFT が提供する NFT マーケットプレイス機能を活用する予定。
さらに、ブロックチェーンゲーム専用のプラットフォームや NFT マーケットプレイスの設立等も既に検討しており、両社の協業により、ブロックチェーンゲームの開発・配信からトークンや NFT の販売・流通に至るまでをワンストップで展開し得るサービスの提供を目指していく。
II.Web3.0領域のネットワークの相互活用による提携
同社は、これまでも SBI の連結子会社である新生銀行やその子会社である新生企業投資との間で、 gumi ventures や gumi Cryptos Capital を通じたファンド事業で連携を行い、相応の収益を創出してきた。今後、両社グループが有するネットワークをさらに活用することで、Web3.0領域における事業連携の更なる強化を図っていく。
具体的には、SBI グループや同社グループが手掛ける投資ファンドや出資を行う事業会社への共同投資に加え、同社グループがネットワークを有する有力トークンに対する、SBI グループによる上場支援、SBI グループのネットワーク活用によるノード運営事業拡大等、様々な事業連携を行っていく。
III.金融商品開発・販売における提携
SBI 証券において、同社グループの保有するアセットを活用した金融商品の開発を検討していく。具体的には、同社グループの開発するゲーム又は保有する版権を裏付け資産とした ST の発行及び SBI 証券顧客に対する販売の検討や、SBI 証券顧客に対し、ゲーミングの要素を取り入れた投資体験を提供するべく、同社グループからのノウハウ提供等を検討していく。加えて、SBI グループが有する4000万人の顧客基盤と同社が有するユーザー基盤を相互に拡大するため、顧客・ユーザーの利便性・満足度向上に資する施策の検討及び協議も進めていく。
IV.Web3.0領域を取り巻く事業環境の整備推進に向けた提携
同社は、2022年7月に若手起業家支援制度「Web3Startups」を創設し、Web3.0領域で世界を席巻する日本の若手起業家の育成と輩出を目指す等、日本の産業発展に貢献するため取り組みを行っているが、現状、暗号資産や NFT は一般消費者には十分に普及しておらず、加えて各種法令や規制面等においても様々な課題が議論されている状況にある。
SBI と同社は、Web3.0領域における更なる産業発展と、課題解決に向け、コンテンツ提供や広報宣伝活動等を通じ、一般消費者に対する Web3.0の認知拡大に向けた取り組みを推進するとともに、関係省庁や関係業界団体等とも緊密に連携をしながら、事業環境の整備(税制・会計監査基準等の構築に係る提言を含む。)の推進を図る予定。
■スクウェア・エニックスとの業務提携の内容
I.モバイルオンラインゲーム及びブロックチェーンゲームの開発・配信に係る提携
スクウェア・エニックスと同社は、既にモバイルオンラインゲームの開発及び配信において協業の実績があるが、今般、スクウェア・エニックスの同社に対する資本参加を機に、協業分野をブロックチェーンゲームにも拡大していく。
具体的には、スクウェア・エニックス・グループが有するグローバルにおけるゲームパブリッシュ力やマーケティングノウハウに、同社グループが有するゲーム開発力、長期運用力及び海外展開ノウハウを掛け合わせることで、クオリティの高いモバイルオンラインゲーム及びブロックチェーンゲームを積極的に開発するとともに、早期のグローバル展開を図っていく。
II.ブロックチェーンゲーム専用プラットフォームの設立検討に向けた提携
スクウェア・エニックス及び同社は、ブロックチェーンゲーム市場の更なる拡大に資する様々な取り組みを行っていく。具体的には、ブロックチェーンゲーム専用プラットフォームや NFT マーケットプレイスの共同設立等、新たな形でのブロックチェーンゲームの提供やエコシステムの形成を目指するため、様々な取り組みの検討を推進していく。
III.Web3.0領域のネットワークの相互活用による提携
スクウェア・エニックス及び同社は、相互が有する投資ネットワークを最大限活用することで、Web3.0領域における更なる連携を図っていく。具体的には、両社がネットワークを有する Web3.0領域のグローバルな有力企業やプロダクトに対する共同投資や協業機会を提供する。加えて、Web3.0領域に関連する省庁や業界団体等への働きかけ等により、事業環境の整備を図る等、両社が有する事業構想の実現に向けた取り組みを行っていく。
会社情報
- 会社名
- 株式会社gumi
- 設立
- 2007年6月
- 代表者
- 川本 寛之
- 決算期
- 4月
- 直近業績
- 売上高120億6600万、営業損益50億4000万円の赤字、経常損益45億1400万円の赤字、最終損益59億3400万円の赤字(2024年4月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3903
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684