バンダイナムコHD、第3四半期決算は全事業が増収増益で営業益15%増の1062億円 家庭用ゲームのリピート、大人層向けトイホビー商品、カード商材が好調【追記あり】
バンダイナムコホールディングス<7832>は、この日(2月7日)、2023年3月期 第3四半期累計(22年4月~22年12月)の連結決算を発表し、売上高7431億8700万円(前年同期比18.3%増)、営業利益1062億0300万円(同15.2%増)、経常利益1169億6100万円(同22.4%増)、最終利益844億4400万円(同36.9%増)と増収増益を達成した。【追記】四半期業績推移を追加した。
・売上高:7431億8700万円(同18.3%増)
・営業利益:1062億0300万円(同15.2%増)
・経常利益:1169億6100万円(同22.4%増)
・最終利益:844億4400万円(同36.9%増)
全ての事業が増収増益となった。利益面では、国内外において、デジタル事業の家庭用ゲームのリピート販売、トイホビー事業のハイターゲット層(大人層)向け商品やカード商材等の利益率の高い商品・サービスの販売が好調だったことにより営業利益が伸長した。また、円安により、外貨建取引に関わる為替差益が経常利益を押し上げたほか、最終利益についても前年同期を上回った。
セグメントの状況
[デジタル事業]
売上高は2885億7100万円(同19.1%増)、セグメント利益は466億4200万円(同23.9%増)となった。
家庭用ゲームにおいて、前の期に発売したワールドワイド向け大型タイトル「ELDEN RING(エルデンリング)」等の既存タイトルのリピート販売が海外を中心に好調で業績に貢献した。また、第3四半期累計に発売した複数の新作タイトルの販売が安定的に推移した。
ネットワークコンテンツにおいては、「DRAGON BALL」シリーズや「ONE PIECE」等の主力タイトルや前の期にサービスを開始したタイトルがIPのメディア展開との連動やユーザーに向けた継続的な施策により好調に推移した。なお、同事業においては、競争が激化するマーケット環境を踏まえ、クオリティを重視したタイトルの提供を目的とし、一部仕掛品について評価損等を計上した。
[トイホビー事業]
売上高は3451億2800万円(同20.7%増)、セグメント利益は529億5300万円(同4.3%増)となった。
円安の進行に伴う原材料価格や燃料価格の上昇の影響を受けたが、「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュア、キャラクターくじ等のハイターゲット層(大人層)向けの商品が、販売・マーケティングや商品ラインナップの強化等により、国内外において好調に推移した。
また、定番IPの玩具に加え、「ONE PIECE」のトレーディングカードゲームや「機動戦士ガンダム」シリーズのデジタルカード等のカード商材、「キャラパキ」等の菓子商材、カプセルトイ等が人気となった。
[IPプロデュース事業]
売上高は550億2300万円(同0.8%増)、セグメント利益は63億5000万円(同20.6%増)となった。
IP創出強化を目的に、組織体制の変更を行い、映像・音楽・ライブイベント等に関するリソースやノウハウの集約を実施した。この新体制のもと、「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ、「転生したらスライムだった件」、「ブルーロック」等のIPに関する映像作品の製作、映像・音楽パッケージソフトの販売、配信、ライブイベントの開催やライセンスビジネス等を行った。また、国内における行動制限の緩和が進んだことにより、ライブイベントや「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」のビジネスが前年を上回ったほか、映像配信やIPの海外展開も好調に推移した。
[アミューズメント事業]
売上高は754億7800万円(同22.9%増)、セグメント利益は69億3600万円(同60.1%増)となった。
新型コロナウイルス感染拡大による一部地域での施設休業や、燃料価格の上昇による光熱費上昇等の影響を受けたものの、第3四半期累計においては国内アミューズメント施設の既存店売上高が115.4%となる等、施設事業が回復した。また、機器販売事業が欧米を中心に好調に推移した。アミューズメント事業においては、今後も効率化に加え、グループの商品・サービスと連携した店舗展開等のバンダイナムコならではの取組みを推進し収益基盤の強化を目指す。
[その他事業]
売上高は235億2900万円(同12.0%増)、セグメント利益は11億4000万円(同38.6%増)となった。グループ各社へ向けた物流事業、その他管理業務等を行っている会社から構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
【追記】
第3四半期会計期間(22年10~12月)の業績は、売上高2655億6700万円(前年同期比13.2%増)、営業利益245億9600万円(同19.1%減)、経常利益245億9600万円(同21.8%減)、最終利益178億8700万円(同19.4%減)と2ケタ減益だった。
・売上高:2655億6700万円(同13.2%増)
・営業利益:245億9600万円(同19.1%減)
・経常利益:245億9600万円(同21.8%減)
・最終利益:178億8700万円(同19.4%減)
■2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高9400億円(前期比5.7%増)、営業利益1280億円(同2.0%増)、経常利益1390億円(同4.0%増)、最終利益950億円(同2.4%増)、EPS431.81円を見込む。
・売上高:9400億円(同5.7%増)
・営業利益:1280億円(同2.0%増)
・経常利益:1390億円(同4.0%増)
・最終利益:950億円(同2.4%増)
・EPS:431.81円
計画に対する進捗率は、売上高79.1%、営業利益83.0%、経常利益84.1%、最終利益88.9%となっている。
・売上高:79.1%
・営業利益:83.0%
・経常利益:84.1%
・最終利益:88.9%
会社情報
- 会社名
- 株式会社バンダイナムコホールディングス
- 設立
- 2005年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 川口 勝
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7832