KLab、九州大学と「機械学習による新たなゲーム体験の創出の応用」についての共同研究を開始

KLab<3656>は、4月26日、九州大学 情報基盤研究開発センター 附属汎オミクス計測・計算科学センターと「機械学習による新たなゲーム体験の創出の応用」についての共同研究を開始することを発表した。

■研究の背景

近年、ゲーム業界では機械学習の活用が盛んになっている。とくに、簡単な指示にしたがって画像や文章、音声などを生み出す「生成AI」が急速に発展しており、生成AIがゲームの創り方や遊び方を革新する可能性に注目が集まっている

KLabと九州大学櫻井大督研究室は、2021年3月に生成AIに関する共同研究を開始した。2021年度には、リズムアクションゲームの譜面制作を支援する生成AIの研究に取り組み、開発した技術によって譜面制作ペースを2倍にする成果を生み出し、その研究論文は人工知能の世界最高峰の会議AAAI-23に採択された。2022年度からは、ゲーム内に生成AIを組み込んで新たなゲーム体験を創出する研究を開始し、様々なタスクに応用できる知的エージェントの基本アーキテクチャを開発した。

今年度は、その技術をさらに発展させて実際のゲームにて実証実験を行う予定だ。

▼2022年度の研究について
https://www.klab.com/jp/press/release/2022/0525/klab_8.html

▼AAAI-23論文採択について
https://www.klab.com/jp/press/release/2022/1226/geneliveaiklabaaai-23.html

■研究の概要

ゲームキャラクターをはじめとする様々な自律エージェントの振る舞いは認知・判断・行動の繰り返しとして捉えられる。画像認識・音声認識・言語理解といった識別AIの昨今の発展により、エージェントを取り巻く様々な状況を正しく「認知」することができるようになった。また、最近の生成AIの高度化によって、様々な「行動」をも動的に生み出すことができるようになりつつある。識別AIが抽出した記号を処理して行動AIに適切な指示を送る推論AIが開発できれば、エージェントに「判断」能力が備わり、幅広いタスクを行える自律エージェントを実現できる可能性がある。

本共同研究では、昨年度に開発した推論AIを発展させ、実際のゲームに組み込んで有効性を検証する。本アーキテクチャは、ユーザーと高度な連携プレイをするキャラクターや、話しかけるたびに違った反応をするキャラクターなど、ゲーム体験を豊かにする幅広い応用が見込まれる。

KLab株式会社
http://www.klab.com/jp/

会社情報

会社名
KLab株式会社
設立
2000年8月
代表者
代表取締役社長CEO 森田 英克/代表取締役副会長 五十嵐 洋介
決算期
12月
直近業績
売上高107億1700万円、営業損益11億2700万円の赤字、経常損益7億6100万円の赤字、最終損益17億2800万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3656
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