ケイブ、2023年5月期の決算は最終利益25.8億円 9.4億円の赤字から黒字転換 『モンスト』運営のでらゲーが貢献、負ののれん26.4億円も【追記】

ケイブ<3760>は、7月12日、2023年5月期の連結決算を発表し、売上高69億6300万円(前の期比394.1%増)、営業利益2億4300万円(前の期は8億1300万円の損失)、経常利益2億1300万円(同8億1200万円の損失)、最終利益25億7900万円(同9億3600万円の損失)だった。

・売上高:69億6300万円(同394.1%増)
・営業利益:2億4300万円(同8億1300万円の損失)
・経常利益:2億1300万円(同8億1200万円の損失)
・最終利益:25億7900万円(同9億3600万円の損失)

業績が大きく改善したが、これは主に2022年9月1日をもってでらゲーを連結子会社としたため。株式報酬費用13億9400万円が発生したものの、でらゲーの連結化による増収効果で吸収し、営業利益、経常利益は大きく改善し、黒字転換に成功した。

最終利益については、でらゲーの連結子会社化に伴い、負ののれん発生益として、特別利益26億3500万円を計上した。11月中間期時点では、29億3900万円を暫定的に算出していたが、今回確定したとのこと。

【追記】グラフを追加した。

 

セグメント別の状況は以下のとおり。

 

■ゲーム事業

売上高は65億9900万円(前期比818.2%増加)となり、セグメント利益は3億0900万円(前期はセグメント損失6億2600万円)となった。

「ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~」については、経年による売上高の減少により、厳しい状況が続いているが、8周年記念イベントを開催し、併せて「友達招待キャンペーン」や「感謝のプレゼント企画」などの特別キャンペーンを実施し、ユーザーの維持や獲得に取組んでおり、売上の維持回復に努めている。

「東方Project」のIP許諾を受けた新規ゲーム開発「東方Project」については、エフェクトやキャラクターの量産を継続しつつ、イベント機能やガチャ演出の実装が完了した。現在、デバッグへ向けた調整を開始し、リリースの準備段階に開発を進めている。

また、でらゲーのプロダクトに関しては、主要ゲームである「モンスターストライク」や「キングダム乱-天下統一への道-」が同社グループの収益に大きく貢献している。

 

■動画配信関連事業

売上高は3億6400万円(前期比47.3%減少)となり、セグメント損失は6500万円(前期はセグメント損失1億8600万円)となった。

連結子会社capableについては、ライブ配信プラットフォームの多様化、コンテンツの増加などを要因に競争が激化している。ライバー管理業務の複雑化に伴う利益率の悪化に対応するため、事業規模の見直しを行い、引続き一定の利益を維持しながら、新規事業へのリソースの移行を進めている。

また、同社独自の芸能人やインフルエンサーとEC事業を連携させたDtoC事業を含むデジタルマーケティング事業については、暖冬の影響により売上は予想よりも低調に推移したが、春夏商品の販売開始など、売上の季節依存の解消に努めている。

 

■2024年5月期の見通しは非開示

2024年5月期の連結業績予想は非開示。現時点で合理的な業績予想の算定ができないため、とその理由を説明している。

株式会社ケイブ
http://www.cave.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ケイブ
設立
1994年6月
代表者
代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
決算期
5月
直近業績
売上高69億6300万円、営業利益2億4300万円、経常利益2億1300万円、最終利益25億7900万円(2023年5月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3760
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