2023年上半期のモバイルアプリ消費者支出はYonY5.3%増の675億米ドル　アプリ市場は成長軌道に戻ってきた　data.ai調査

data.aiは、2023年上半期のモバイルアプリ消費者支出について、前年同期比5.3%増の675億米ドル(9兆4093億円)、総アプリダウンロード数はiOSとGoogle Playを合わせて同3.2%増の768億に達し、アプリ市場の成長が戻ってきたことが明らかになった。このデータは、アプリ市場は長期的な持続的成長を遂げており、2022年のモバイル消費者支出減少が世界的なインフレーションによる一過性の失速であった可能性を示すとdata.aiは考えているという。

2020年にかけて、10年以上前にアプリの本格的な収益化が始まって以来、アプリに対する消費者の支出は着実に、時には急激に成長していた。しかし、2022年に世界の消費者支出が初めて減少したため、市場の継続的な拡大に対して疑念が生じることとなった。これは新型コロナウイルスの影響にすぎなかったのか、それともモバイルアプリ市場が頂点に達した証拠だったのかにdata.aiのアナリストたちは頭を悩ませたという。2023年上半期の結果は、上半期の消費支出全体が2022年後半に戻った消費支出のプラス成長が2023年上半期を通じて持続していることから、明らかに前者であったとした。

月間消費者支出の対前年比増加率は2022年5月に13%減と最低を記録した後、2023年3月と5月には前年同月比プラス成長が回復した。アプリ内消費者支出はiOSで前年同期比5.8%増、Google Playでは同4.3%増となり、2023年上半期にはiOSが約435億米ドル、Google Playが約240億米ドルに達した。

また近年の消費者支出の不安定な傾向とは対照的に、アプリのダウンロードは安定した成長を続けている。2023年上半期に消費者がダウンロードしたアプリの総計は768億件で、2022年下半期の総計とほぼ同水準となった。