調査資料

23年韓国モバイルゲーム市場規模は48億ドルの見通し　RPG高シェア、海外企業も活躍、『ブルアカ』が海外で最も稼ぐタイトル　Sensor Tower調査

Sensor Tower（センサータワー）

Sensor Tower（センサータワー）

2023.11.09 10:58

Sensor Tower(センサータワー)は、この日(11月9日)、「2023年韓国のモバイルゲーム市場インサイト」を公開した。

世界の主要モバイルゲーム市場の1つである韓国市場は、新しいゲームが次々にリリースされ、韓国や海外のパブリッシャーに大きな可能性を提供しており、グローバル展開を考える海外発モバイルゲームの重要なターゲットにもなっている。

2023年の韓国におけるモバイルゲームのIAP収益は36億ドル(5434億円)に迫り、海外デベロッパーの収益シェアが40%を超えている。

レポートでは2023年韓国のモバイルゲーム市場における収益・ダウンロード数の推移、人気のカテゴリやテーマ、人気モバイルゲームやトップパブリッシャーの実績、韓国発モバイルゲームの海外市場における実績、海外発モバイルゲームの韓国市場における実績について分析しているほか、ケーススタディを通じて人気モバイルゲームの成功事例を紹介している。

■韓国におけるモバイルゲームのIAP収益は今なおコロナ前の水準を上回る

新型コロナウイルスの流行以降、韓国市場におけるモバイルゲームIAP収益は増加が続き、2021年に最高水準の59億ドル(8906億円)に達した。2023年1月から9月の韓国市場におけるモバイルゲーム収益は、今もなお2019年の同期より24%多い36億ドルに迫り、2023年通年の収益は48億ドル(7246億円)に達すると見込まれている。

■モバイルRPGの収益シェアが高く、モバイルMMORPGの収益は14億ドルに迫る

韓国のモバイルゲーム市場においてIAP収益が最も多いカテゴリは、依然としてRPGとなっている。2023年第1四半期から第3四半期の収益は20億ドルを超え、韓国におけるモバイルゲーム総収益の58%を占めている。ランキング2位は、収益が4億2000万ドルに達するストラテジーゲームで、総収益の12%を占めている。

■『Lineage M』が収益ランキングトップに立ち、『Night Crows』は成長ランキングのダークホースに

2023年1月から9月には、NCSOFTが配信するモバイルMMORPG『Lineage M』の収益が3億ドルに迫り、韓国モバイルゲーム収益ランキングで首位に立った。Wemadeが配信するモバイルMMORPG『Night Crows』の韓国市場における収益は1億3000万ドルとなり、収益成長ランキングで一躍首位となった。

■NEXONとNearbleは複数のモバイルゲームが海外市場で好調

2023年1月から9月の海外市場における収益については、NEXONがリリースする『ブルーアーカイブ』が1億9000万ドル、『メイプルストーリーM』が1億ドルとなり、韓国モバイルゲームのグローバル展開をけん引している。

Nearbleがリリースするモバイルゲーム『Jackpot World』『Cash Frenzy』『Lotsa Slots』の3タイトル、モバイルIPゲーム『Marvel Contest of Champions』『The Seven Deadly Sins』の2タイトルは海外での収益が好調で、いずれもランキングトップ10に入っている。

Nearbleは、グローバル展開するトップパブリッシャーの1つとして、2023年1月から9月までの期間に『Jackpot World』など多数のモバイルゲームに関し、アメリカ市場で4000万ドルを超える広告費を投入して、アメリカ市場における優位な立場を維持している。

■韓国はグローバル展開する海外モバイルゲームにとっても重要な市場

韓国のモバイルゲーム市場では、海外パブリッシャーが大いに力を発揮している。2023年第1四半期から第3四半期までに、韓国モバイルゲーム収益ランキングトップ100のうち、海外発ゲームの収益が42%に達している。

miHoYoの『原神』『崩壊:スターレイル』、37Gamesの『Devil M』、Century Gamesの『ホワイトアウト・サバイバル』、HABBYの『ダダサバイバー』、Ujoy Gamesの『ドット勇者三時のおやつと昼寝付きの冒険』の海外発モバイルゲーム6タイトルは、韓国市場での収益実績が好調で、韓国の収益ランキングトップ10に入っている。