マーベラス、27年3月期に営業益60億円~70億円を目指す中期計画…ゲームの内製強化などクオリティ向上、海外販売強化、IPマルチ展開で成長図る

マーベラス<7844>は、2027年3月期の業績に最高業績を目指す中期経営計画を策定した。最終年度である2027年3月期においては、売上高400億円~500億円(前期比35.6%増~69.5%増)、営業利益60億円~70億円(同148.4%増~190.0%増)、経常利益60億円~70億円(同99.8%増~133.0%増)、最終利益42億円~49億円(前期は5億1700万円の損失)を目指す。

・売上高400億円~500億円(前期比35.6%増~69.5%増)
・営業利益:60億円~70億円(同148.4%増~189.8%増)
・経常利益:60億円~70億円(同99.8%増~133.1%増)
・最終利益:42億円~49億円(同740.0%増~880.0%増)

 

主力のコンシューマゲームに関しては、内製化の推進やProjectの選択と集中、徹底したレビューなどでゲームのクオリティの向上を図りつつ、地域マーケティングの強化と流通戦略の見直しでワールドワイドでの販売力を強化し、立て直しを目指していく。

 

またオンライン事業についても再成長を目指す。新作タイトルを年1~2本リリースをして長期運営タイトルの売上低下を補いながら売上の積み上げ、成長を図る。失敗も多かったものの、た『ドルフィンウェーブ』はオンライン事業の新たな柱として成長しており、これに続くタイトルを増やしていく。

 

海外の売上比率の具体的な目標も掲げた。コンシューマゲームに関しては2024年3月期は60%となっているが、将来的には80%を目指す。また成長著しいアミューズメントも海外では28%にとどまっており、海外での拡大余地が大きい。現地子会社マーベラス USA と連携し北米開拓に取り組むほか、好調な東南アジア向けには現地拠点の設立も視野に入れているそうだ。

このほか、自社IPや自社フランチャイズのマルチ展開にも取り組む。シリーズタイトルを出していくほか、スピンオフやアミューズメント、アニメ化、舞台化、グッズ化など多角化を図っていく。

 

同社の看板作品である「牧場物語」や「ルーンファクトリー」など有力なIPのほか、「ファッションドリーマー」も未達となったが、新規IPで50万本販売した点は評価しているという。「アオペラ -aoppella!?-」もメディアミックス展開を加速する。

 

 

▲すでに発表したことだが、ゲーム開発費の費用計上のタイミングも見直す。これまで開発費は資産計上していたが、2024年4月以降は研究開発費として費用処理する。

 

リリース予定としては、2027年3月期までに合計12本をリリースする予定。内訳は、コンシューマゲームは、2025年3月期に新規IP1本とシリーズタイトル1本、26年3月期に2本、27年3月期に2本を発売する。オンラインは、25年3月期に1本、26年3月期に2本、27年3月期に2本をリリースする計画だ。

 

今後の業績のイメージも公開した。先行投資が発生するため、2025年3月期は一時的に営業利益率が低下するものの、その後は上がっていく見通し。2027年3月期には10%を超える。アミューズメントや音楽映像に関しても新規タイトルを投入して市場開拓を行っていく。

 

株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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