【ゲームエンタメ株概況(10/29)】衆院選挙前の下落の反動で幅広く物色 上方修正の東映アニメ、好決算のさくらインターネットが高い

10月29日の東京株式市場は続伸。日経平均株価は、前営業日比298円15銭高の3万8903円68銭でこの日の取引を終えた。高値引けとなった。朝方は売り優勢で始まり、一時は188円68銭安の3万8416円85銭まで売られる場面があったが、売り買い一巡後はプラスに転じた。好調な企業決算を受けて個別物色が積極的に行われたほか、衆院選挙前に売られた反動があったという。為替の円安も支援材料になった。

【主要指数】
・日経225:3万8903.68(+298.15)
・TOPIX:2682.02(+24.24)
・ドル/円:153.28(0.00)

こうしたなか、ゲーム・エンタメ関連企業をみると、登録されている94銘柄のうち、上昇は70銘柄(74%)、下落は19銘柄(20%)、変わらずは5銘柄(5%)で、上昇した銘柄のほうが多かった。マイネット<3928>やバンク・オブ・イノベーション<4393>、アカツキ<3932>、まんだらけ<2652>など衆院選挙前に売られた銘柄が幅広く買われた。

個別では、コーエーテクモホールディングス<3635>が続伸。前日10月28日に発表した第2四半期決算は減収減益となったものの、既に10月21日に業績予想の修正を発表していただけに、既に株価に織り込み済みとの見方が優勢なようだ。野村証券は同社の投資判断「ニュートラル」を継続し、目標株価は1550円から1500円に引き下げている。

東映アニメ―ション<4816>が続伸。前日10月28日に2025年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表し、今期は従来の減収減益見通しから増収増益見通しに転じたことが市場の評価材料となっているようだ。ただ、市場ではさらに上の数字を期待していた見方もあり、やや上値が抑えられる動きとなっているもようだ。

さくらインターネット<3778>がストップ高。前日10月28日に発表した第2四半期決算が旺盛なAI開発需要を背景にしたクラウドサービスの受注好調などにより大幅な増収増益での着地となったことが市場強い関心を集めているようだ。

このほか、ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>やモバイルファクトリー<3912>、東映<9605>が年初来高値を更新した。