グリーHDのメタバース事業…VTuber事業の売上高がQonQで103%増に…「すぺしゃりて」など複数の傘下事務所が好調に推移

柴田正之 編集部記者
/

グリーホールディングス<3632>は、2月6日、2025年6月期の第2四半期累計(7~12月)の連結決算を発表し、その決算説明資料を公開した。今回はその中から同社のメタバース事業の状況を取り上げたい。

メタバース事業の第2四半期(10~12月)は、売上高20億8000万円(前四半期比6%増、前年同期比16%増)、営業利益1億円(同32%減、前年同期1億2000万円の赤字)となった。

前四半期に周年を迎えたプラットフォーム事業の売上高が反動減となったものの、VTuber事業の売上高が大きく成長し、増収となった。一方で、VTuber事業で積極的な投資を継続している影響で減益となったが、メタバース事業全体では利益は想定を上回る着地になったとしている。

REALITYが手掛けるプラットフォーム事業は、前四半期からの周年反動がありながらも、アバター・ルームによる底堅い収益を確保し、前四半期比で売上高1%減、営業利益1%減とほぼ横ばいでの着地となった。

一方、REALITY StudiosのVTuber事業は、「すぺしゃりて」など複数の傘下事務所が好調に推移し、売上高が前四半期比103%増、前年同期比211%増と大きく伸長した。

一方で営業赤字幅も2億9000万円に拡大しているが、これはVtuberの3Dモデル製作費など先行投資となる重い費用の負担が増えたことが影響したものだという。

なお、今後もグッズやイベントによるマネタイズの強化、1タレントあたり収益の拡大を目指し、積極的な投資を継続していく方針だ。

メタバース事業の2025年6月期通期の見通しについては、プラットフォーム事業の売上成長率に当初計画との差異が生じているため、売上高は当初予想を下回る見通し。

一方で収益性の改善により、営業利益は業績予想を達成する見通しとしている。

グリーホールディングス株式会社
https://hd.gree.net/

会社情報

会社名
グリーホールディングス株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
企業データを見る